カテゴリー:コラム

チャート分析

カタルのこれまでの反省点として、銘柄の選別能力は優れていると思っていますが、買うタイミングが早い事がしばしばあります。昨年の「進化論」の言い訳は、これしかなかったのです。でもその時期が訪れていないことも…分かっていましたが、証券マン気質と言うか…常に何かやってないと駄目だと言う脅迫概念が抜けないのでしょう。

むかしから、そうでした。高いノルマを維持するために、常に自分自身を追い込んでプレッシャーを与え続けます。駄目相場だと思っていても…必ず、何かある筈だ、何かを見つけてやらなくてはならないと言う潜在的な欲求と言うか。やはり「脅迫概念」と言う表現が正しいかな? 常に自分自身を追い込むわけです。そうしないとなかなか高いレベルを維持することは難しいのです。

たぶん…どの世界も同じでしょう。イチローにしても、自ら目標を自分に課し、それにチャレンジをしてクリアする。その繰り返しでしょう。

カタルはどんな相場環境でも、必ず…上がる株はある筈だと言う観念を持って、これまでの証券マン人生を過ごしてきました。証券マンは儲ける事より、先ずは市場に資金を入れることが使命だと考えてきました。だから株は買うしか…なかったのです。でも…バブル崩壊からの「失われた時代」の失政に次ぐ失政は、目をおおいたくなるばかりでした。結局、何度、チャンレンジしても、又押し戻されるのです。

もう…株屋を辞めようと決意して始めたのが、このIRNETの前身の「株式市場 日本を考える」でした。株式投資をすれば、日本の問題点は自ずと明らかになり、糺せるはずです。そんな気持ちから、当時、流行り始めていたインターネットの技術を身に付けるために、ホームページを始めたのです。つまり転職の準備でした。 株を薦めることが出来ない証券マンの辛さは、たぶん皆さんには理解できないでしょう。だって下がる見込みしかない物を「良いですよ。必ず、上がります。」などと嘘を言う訳には行きません。結果、何年も国会図書館に通う毎日で、昔の新聞を読む生活が始まりました。飛べない小鳥は…悲しいものです。

たぶんカタルの性格上、この強迫観念が潜在的に存在し続け、身に付いている為に、正しい相場観を得られないのかも知れません。もともと2010年に株屋を辞めた事の理由の一つが、空売りをやってみようか…と言うものでした。これまで空売りで負けた記憶が、余りありません。でも潜在意識の中で、常に売りは罪悪感に苛まれます。たぶん証券マンの気質が増しているからでしょう。

でも儲けると言う観点から見れば…株は買うより売る方が儲かるのかも知れません。昨日、有料会員向けレポートを書いており、クリスマスショックの反省をしていました。やはりもっとハッキリ述べるべきだったのでしょう。進化論を掲げたこと自体が、あの時期の提案として奇異です。下がることを前提にして、株を買うなんて…おかしな論理です。

今回はチャート論を主体にして原稿を書いています。もともと進化論、所謂、スマートコミュニティーへの移行に際し…最も大きな変化を支えるのが5Gのインフラ整備です。情報網の社会基盤整備です。道路や鉄道と同じ原理です。この情報インフラが整備されないと、利用が増えません。スマートコミュニティーは、情報をどう活かすか? その情報の活用に尽きるのです。

先ずは、膨大な情報集めが必要です。あらゆるデータをクラウド上に保存して、そのデータの活用は、誰でも自由にさせないとなりません。此処で問題は個人情報の問題です。此処の議論が必要です。 半導体の市況は、依然低迷をしていますが、ハイパースケーラーの投資意欲は落ちず。既にTSMCでは受注が底打ちして回復しているそうです。これまではグーグルやアマゾンなどの企業だけでしたが…リフトもウェバーも上場され、設備投資が更に盛んになります。これらの企業は、車の移動管理を把握する訳で…サーバーへの投資額も相当な資金でしょう。

ドンドン増え続ける情報量の管理に、必要な5G投資は加速します。アンリツは市場の期待感を支えられず、株価は下げましたが…5G絡みの資料を読むと、電波の脆弱性が指摘されており…多くの基地局の必要性が指摘されています。よって大量の光ファイバーケーブルとアンテナ需要が生まれるのでしょう。

だからカタルは、早くから「古河電工」に的を絞ってきました。その古河電工が先日、一時的に200日線を回復して再び下落、そうしてここに来て…微妙な株価位置にあります。現状の決算面では、未だに…この爆発的な需要観測は数字面で確認されていません。まだ本格的な設備投資が始まってないのでしょう。

古河電工の日足推移

古河電工のチャート分析をすると、200日線は依然下降波動で下を向いていますが75日線は上昇波動に入っているのでしょう。つまり現状は長い下落波動が終わり…横ばい圏に入ったものと思われます。上昇する条件は揃っているように見えますが、チャート面からの確認は出来ていません。 現在の75日線は3147円です。株価は、このポイントをいつ抜けるかが…当面の焦点になるのでしょう。明日はSUMCOの分析をしようと思っています。

有料会員の皆さんへ、昨日原稿をアップしたのでお読みください。



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