指数をリードしていると思われる銘柄で…カタルが観察している「アドバンテスト」(6857)や「ルネサスエレク」(6723)などですが、この「アバンテスト」の200日線は現在11497円です。株価は21720円ですから、89%ほど上方乖離しています。この「乖離度合い」をカタルは問題にしている訳です。
例えば「アドバンテスト」ですが…「a」の時点の乖離は84%ですが、「b」の時点は89%です。時間軸の経過で200日線も上昇していますから、株価は上がっても…利食いを消化して、更に買い需要があるのでしょう。
だから…「c」の場面の揉み合いが「右肩上がり」。つまり…下値を切り上げてのボックス相場ですから、可能性としては、「dの」ような「上昇波動」が、また起こっても…不思議ではありません。売り方が撤退をして「一段高する」可能性もあります。「仕手化」は加速します。
ただ一般的には50%を超えるような「上方乖離」状態は、異常な数字でしょう。一度、カタルが取り上げて、ワンタッチで参加した「ルネサスエレク」の株価も良く上がりました。この乖離は現在58%も…上方に乖離しています。短期間で、このような変化を容認するような企業業績の激変は、一般的には「考えにくい」のです。故に、時間調整が必要だと思っています。
まぁ…銘柄により「仕手性」を発揮する銘柄は、あるにはあります。一般的に小型株です。大型株などは、どんなに株価が上がっても「浮動株式」も多いですから、やはり、そんなに200日線から100%乖離、つまり2倍になるような銘柄は滅多に起きません。
しかし「過剰流動性」相場の場合は過去にありました。
「NTT」(9432)なんか…乱舞しましたからね。売り出し価格は120万円(119万7000円)かな? でも初値は規制があっても、いきなり160万円で、いつも間にか…株価は300万円台になるのですから「バブル」の引き金を引きました。大蔵省の株価操作と言っても、過言ではないと思いますよ。売り出し価格を、もっと抑えることも出来たはずですが、あの時は、規制する側が株価を煽っていたようなものですから…。
まして今は、この低金利ですから、日経225と言う指数も疑われるものでしょう。だって短期間に2倍近くなる指数銘柄があるのですから、「指標」銘柄と言われるかどうか…。怪しいものです。時間をかけるなら…分かります。1年とか…2年とか…。5月から始まった指数相場で、いきなり…僅か2~3か月間での2倍の変化は、やはり日経新聞社も、いい加減な採用だという事です。まぁ日銀様が、バカバカ…ETFを買ったので、巷に在った「浮動株式」が吸い上がった効果でしょう。
この乖離問題を考える上で…この後、どんな展開が起こるか? ここで参考になるのが、カタルが当初…「a」の時点で、野村証券のやり方を批判した「大阪チタン」(5726)が参考になります。
そうして…その後の「増額修正」を観て…カタルは野村証券の軍門に下りました。この激変数字なら…株価の上昇も納得できるかもしれないと「c」時点から、「打診買い」と「薄利多売買」の戦略を始めました。引っ掛かったのは「d」の所で買った4190の買いでした。僅か…100株なのですが、その後、下がる度に少しずつ…買い続けました。
そうして「e」の株価上昇で、以前に買ったもの…この4190円だけは駄目でしたが、他は既に僅かな利幅ですが…利食いになりました。そうして先日、とうとう…「d」の期日が来て、この玉は損をしました。そこから…「鳴かず飛ばず」です。
たぶん…東邦チタンが業績を下方修正したので…その下方修正が「間違い」だと言うのを、確かめないと…怖くて買えないから、こんなチンタラ相場が続いているのでしょう。まぁ大阪チタンの解説は、兎も角…今は乖離の話です。
基本的に、そんなに未来を見込んで株を買っても、あくまで企業業績の裏付けを得られないと基本的には株価は上がりません。別の要素が絡む場合もありますが…今は乖離の話をしています。
必ず、この大阪チタンのように、乖離を埋める「時間調整」が必要になります。大阪チタンの場合は企業業績の裏付けが欲しいのでしょう。カタルは強気で…今期の一株利益は、最終的には…200円前後に伸びると思っています。今の会社側の予想は144円です。まぁ、どっちにしても、年末近くには、どちらに「軍配」が上がるか…確定します。
東邦チタンの山尾さんが、どんな人間か分かりません。しかし確かに…「MLCC」の目先は駄目なのです。スマフォは売れていませんから…村田製作と共に、苦戦を強いられています。しかし大阪チタンはスポンジチタン一筋です。
過去、2018年の11月かな? 半導体向けのポリシリコン事業から撤退をしました。たぶんあのまま続けていれば…今回の半導体ブームで貢献したのでしょうが…。ただ半導体もお船のようなもので市況品価格は、悪くなると…たいへん叩かれます。SUMCOはだから、TSMCの価格保証がないと…新工場を新設しないと「ごねた」のです。それが今では、国も「国家支援ですから」時代変化と言うのは、面白ものです。本日は脱線ばかりです。
今は乖離調整の解説をしています。基本的に乖離が高くなると、人気が続くうちは株価が保てます。しかし…そんなに長く「人気を維持できない」のが普通です。
「レーザーテック」(6920)や「Vテク」(7717)のような相場になる為には、支援材料が続かないと駄目なのです。時間を置かず…立て続けの受注動向の伸びです。そこに「仕掛け筋」が絡みます。乖離調整の意味は、「裏付け」を待つ時間です。大阪チタンの場合、残念ながら…ボーイング社は、なかなか生産が上がりません。いくつかのトラブルを抱えていました。
しかし6月は60機を納入しています。この後、徐々に…増えます。その影響もあるのでしょう。しかし貿易統計からみても分かりますが…単価はやはり上昇しており「輸出金額」は増えています。その様子もどうぞ…大阪チタンの株価は2007年の時に15000円台を付けるのですが…この時の背景も単価の上昇が起爆剤になっています。ついでに長い時間軸のものも掲載しておきましょう。
カタルは、自身の「業績の読み」に自信を持っていますが…しかし、現実は、なかなか難しいのです。何しろ…不可解な「お船のケース」を経験しましたからね。
ですが「川崎汽船」(9107)は、今が高値です。要するに…市場が洗練されておらず、新しい人が、育ってないのでしょう。だからカタルレポートは、ある意味で株式投資を浸透させるために「ボランティア活動」のようなものです。
多くが、無料で毎日読んでいれば、自然に…「経済の勉強」が出来るようになっています。一般の人は、金利の意味も分かりませんよ。米国債が3.81%ラインで…イギリスは4.47%です。基本的に、この金利が5%に近づけば、確実に…経済は失速します。
だって金利は、全ての経済活動の税金のようなものです。それを超えて…利益を出せる企業は限られます。だから中国は苦しいのです。昔に約束をした…債券などが償還できません。成長率が鈍ると、大変な問題がいろんな面で表面化します。
3月に「SVBショック」は起きたばかりです。 FRBの利上げのスピードに耐えられないのですね。だから早晩、米国も一部の指数銘柄だけで、行け行けドンドンは続きません。そう考えているから、「乖離」、「乖離」と何度も述べているのです。
本日はアドバンテストやルネサスエレクの事例を持ち出しましたが…基本は大阪チタンのケースを「当て嵌めても」分かるでしょう。裏付けを取る為に、何処かで休むのです。しかしアドバンのように仕手化し始める…と、誰も「先行き」は分かりません。「踏み」の相場って…恐いのです。
昨年、ニッケルの空売りが取り消しになりました。此方の報道です。あっという間に2倍や、3倍になります。
カタルも一度だけ、「宮地鉄工」(今は、宮地エンジニアリングかな?=3431)のケースを、現役時代に観ています。カタルの顧客ではありませんが…。たった1000株だと思ったけれど…毎日「成り行き」で買い物を入れても、株を買えないのです。そうして…何日もストップ高が続きます。
相場は、いつも…分からないことが現実になりますから、自殺者を多く生みます。故に「相場に意地は禁物」です。さてそんな事で…本日は「乖離調整は避けられない」…と言うテーマの解釈を深めました。基本は、どんな株も時間推移で…真価と言うか…真相はが明らかになり、解決します。焦らずに…ノンビリやれば良いのでしょう。また…明日。