カテゴリー:株式教室

大転換(債券から株へ)

久しぶりの金融相場との印象です。これまでは仕事として、顧客の資産を運用していましたが、今度は…自分でトレードしており、2012年からの上昇はお金がなく参加していても僅かでした。でも今回は、少しお金が余分に入っているので、それなりに成果が出始めているのかも知れません。でもまだ上がっていると言っても…三菱UFJが2倍になった訳ではありませんからね。今回のスタートは9日の492円でしょう。2012年から始まった相場の場合は345円が750円ですかね? この時は2.17倍です。

三菱UFJの月足推移

三菱UFJの月足推移

でも2003年からのケースは351円から929円などの山を形成し、第一波動の終点が1230円ですからね。最初の山が2.64倍で最終は3.50倍です。そうして…揉み合いを経て、第二波動の終点は1950円です。つまり5.55倍ですね。通常は、第3波がある筈だったのですが…リーマンショックにかき消され、BIS規制からバーゼルを経てのドッド・フランク法などの自己資本比率の強化です。

カタルは…今回の株価波動は、「リーマンショック時」を超える…と予想しており、今後5年程度の「息の長い相場」になると考えています。バブル期の三菱銀行の高値は4350円ですね。今回の第一株価波動は…昨年の高値937円を超えると思っています。おそらく4桁の奪回でしょう。カタルは、野村証券の株価も過去最高値5990円を話題にし…先日は、バブル期の興銀のチャートを掲げました。あのスケールだろうと考えています。

本日の日経新聞にも触れられていますが…この30年近い「失われた時代」と言う「歳月」が肥やしになります。バブル期を知る人も少なく…そもそも名目時代を、多くの人は知りません。昔の株屋だけです。でもその株屋…は、みんな失意の中で死んでいきました。自殺者を掲げたら、きりがありません。仲間の多くは、政治家のアホさ加減を嘆き…現役を去りました。読者の皆さんは、実質の時代を生きて来たわけです。だからゼロサム論理のマイナス思考なのですね。故に上がったものは下がる…と思い、空売りをするのです。名目時代は、なんでもかんでも…上がり続けるのです。

バブル期の開始の時、カタルは証券マン5年生でしょうか? 何度も、話しますが…こんなバカな筈がないと、カタルは呆れて…相場に乗れなかったのです。だって理屈に合わないのです。PERは100倍を超え…超大型株が、枯葉のように市場を乱舞するのです。最後は1000万株単位の注文が飛び交います。兎に角、株価が安い株を探すようになります。どんなボロ株でも上がるのですね。それが過剰流動性相場です。流動性とは、お金がジャンジャン市場に流れる現象です。

WSJには7日付で「債券から株への大転換、今度こそ本物か」との記事が掲載されており、グレート・ローテーション(大転換)の話が、掲載されています。BACによると、この5週間で300億ドルの資金が、債券などから流出したそうです。だから米国債の金利が急上昇しています。世界の中央銀行により、大量の資金が量的緩和などで供給されましたが、ガチガチの清貧思想の蔓延により金融規制が強化され、お金が動かなかったのです。今度はトランプ政権の誕生により、この金融規制が緩和されれば…日本のように眠っているお金が、一斉に動き出します。この現象は世界的な現象ですね。だから一気にインフレが加速します。

多く人は、ゼロサム論理のデフレしか知らないから…インフレの怖さを忘れています。皆が慌てる所まで…インフレは加速するでしょう。過去、例を見ないほどの物価の上昇になると思っています。日本は特に条件が揃っています。失業率もそうだし…東証の空売り残や日証金の逆日歩銘柄など…数え挙げたら、きりがありません。枯葉に火をつけるような物でしょう。来年の春は、いったい、どんな景色になっているのか…。

主体者別の売買動向

主体者別の売買動向

金融株は特に、多くのファンドが、玉を持ってないと思われます。だからあの三菱UFJが「5空」などと言う現象が生まれるのですね。超大型株ですよ。通常は、いくらでも玉を手当てできるはずです。でも「5空」なのですね。玉が手当てできないのです。外人と自己の買いが、連動しています。この組み合わせは…鉄板相場なのです。玉の手当てができず…証券売買部門の自己も、買い増しを続けています。外人は11月だけで1兆6024億円の買い越しです。自己も1兆1770億円も買い越しを続けています。馬鹿な国内機関投資家が売っている訳です。それでも三菱UFJの5空ですからね。如何に…玉が足りないか分かります。だから急騰型のチャートになっているのです。

実践を踏んでない評論家が色々言いますが…世界中に眠る債券から株式へ資金の大移動が起きているのですね。兆円単位で移動が続いて行くのです。まだ始まったばかりですね。年初にカタルは、「イールドスプレッド」の話をしています。本日、その話が日経新聞に掲載されています。株と債券の利回り格差ですね。こんな異常な状態なのに…。

何故、一流域と呼ばれる都市銀行の金融マンは、顧客に預金をさせておくのでしょう。配当利回り投信を開発して、資金をどんどん押し込めばいいのです。家計の金融資産は1746兆円です。その内、現預金残は920兆円もありますね。その資金は、僅かな利息に甘んじています。

だから運用先がないとして、日銀の積んでいるお金が303兆円もあるのです。日銀の資金循環表を見れば…この構図が、直ぐに分かります。企業には242兆円の現預金ですからね。馬鹿経営者ばかりです。本来はソフトバンクの孫氏のように…信用力のある会社の経営者は、投資をするのが当たり前なのです。如何に日本は馬鹿ぞろいか…分かります。だからカタルが証券界に入社した当時、超有望企業だったNECが、いつまでも沈んでいるのです。

パソコンでも半導体でも…後塵に拝し競争に敗れました。エルピーダの坂本さんのような経営者が、時代と言うか…日本の村論理に沈みました。ダヴィンチの金子さんも失意の中で過ごしたことでしょう。ホリエモンもそうです。何とか…この仕組みを変えたいから、カタルは本物の人間を育てる仕組みの「クラウドワークス」を応援しています。

読者の皆さんには…株式市場を通して、日本の在り方を、もう一度、考えて欲しいのです。単に儲かるとか…損をしたとか言う話の前に…、何故、実質の失われた時代が長く続くのか? 誰が、こんな世界を望んでいるのでしょう。電通事件により…娘さんを失ったお母さんの気持ちを汲んで欲しいのです。狂っていると考えているのは、カタルだけでしょうか?

相場には、隠れた意図があります。その原点を見ずに…表面上の流ればかり見ているから、いつも敗者なのです。カタルだって、間違う事は良くあります。当たり前です。未来図は誰にでも分からないのです。ノーベル賞学者を揃えたロングターム・キャピタル・マネジメントも沈む世界なのですよ。カタルのような馬鹿が、簡単に勝てる世界ではないですね。

故に、常に自己防衛をしながら、自分の力量を知った投資をすべきですね。信用取引を利用されている方は、全部、現引きすれば清算が出来ます。でも空売りの損失は無限です。早く間違った自分の考えを見直し、負けたら時間を置き、見つめ直す事です。

常に「足るを知る」なのです。金銭感覚は、際限がありません。100万が1000万になり、1億、10億と際限なく膨らみ続けます。まぁ、若い内は馬鹿をやっても良いでしょうが…年を取ったら大変ですよ。まぁ、日本は幸い…生活保護と言う仕組みがあります。カタルは馬鹿だから、いつでもケセラセラ…。いくら考えても、最後は分かりません。なるようにしかならないのです。自分で責任の取れる行動を選択しましょうね。それでは…また明日。

最後に…上がったと言っても、リーマンショック前を1にした米国の金融株の現在は1.25に過ぎません。如何に金融規制が足枷だったか…分かると言うものです。その様子を見て下さいね。

米国金融株の指数化推移

米国金融株の指数化推移



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