カタルの選択は…

明日からの展望は、昨年の継続でしょう。きっと…日銀の植田新総裁人事に絡む動きでしょう。つまり…三菱UFJなどの株価の上昇が考えられます。しかし…上がることは上がるのでしょうが、長く続くか、どうかは…これからの政策次第でしょう。

当面は「YCC(イールドカーブコントロール)の歪み」に対する対処でしょうが、金利上昇に到るかどうか…は未定です。日本の場合、米国などと比較して「期待インフレ率」が高くありません。この原因は、日銀の緩和政策ですが…カタルが述べていた日銀が抱える国債の永久国債化の実現は出来ませんでした。

故に時間の経過で、何れ…「いずれの話」ですが消費税の増税まで…話が到るのでしょう。つまり…いずれにしても「年金生活者のこの世の春は終わり」を迎えます。基本的に前から述べていたような展開でしょう。

年寄りから若者へ「所得の配分」が進行します。「少子化対策」と言えば…誰もが反対できません。この財源は基本的に年金や社会保障費から配分されます。つまり…ようやく「期待インフレ率」が高まるのでしょう。

ここがポイントです。期待インフレ率(BEI)が高まるという事は、どういう意味か? 

日本のBEI

基本的に日本の国では株や土地などの「資産投資」が加速するのでしょう。その先導役とも思われる銀行株は、金利高を受けて株価が上昇し…純資産価格と株価の歪みが訂正され始めています。何も…物価高=賃金高=金利上昇などの流れだけではなく、真実と言うか…「本当の相場の流れ」は「名目時代投資」なのでしょう。1984年頃から5年ほどかけて…の相場の再現をカタルはイメージしています。

たぶん…ようやく長かった「失われた時代」から日本は脱却を始め…正常な経済活動のパターンに移行します。

そもそも…何故、こんな実質経済の「実験」を、何故、試みたか? たぶん日本人の諦めの境地を待つ「時間」だったのでしょう。他に方策があると思っていましたが、結局、一番、時間を要する改革を避けて…自然淘汰を待ったイメージです。この改革は、田沼時代から松平定信が実施した「寛政の改革」のようなものです。でも…この時間推移より長い時間をかけています。如何にも…日本人らしい対応です。

今でも東芝や日産自動車を観ると、「旧体制の勢力」が跋扈しています。どうにか…東芝は形になったようですが、果たして、うまく纏まるかどうか…。日本製鉄の改革は「道半ば」ですが、この展開もこれから、更に楽しめるのでしょう。パナソニックは早過ぎたし…日立は遅れていましたが、どうにか形になって来ました。ずいぶん…企業間の格差がかなりあります。

日本は戦略的な課題に取り組むのが苦手なようです。

今回のユニクロのグローバル戦略は、柳井さんの「決意表明」のようなものでしょう。中国依存を進めてきましたが…米中対立から危うい状態ですから、戦略を大きく変えるのでしょう。ただ分からないのが…ブレグジットや米国第一主義の展開です。カタルの構想ではこれらの動きは、失敗をしてグローバル化が「正しい道」と思われていましたが、ロシアの侵攻や台湾問題などは、どちらかと言えば…「旧体制の動き」です。コロナで一気に未来社会が加速するか?…とも思いましたが、流石にインフレ圧力に政策が揺れます。

この考え方は非常に重要です。

この変化の速度計算が正しく出来ているなら、株価の読みが簡単ですが、今はインフレが鎮静化して…この後も、この流れが継続するのか? 

それとも再び…昨年10月の安値を「確かめ」に行くのか? つまり「二番底の模索」です。そうかと言って…インフレ時代と言うか、そういう形には戻りません。何れ…再び成長軌道に乗るのでしょうが、直ぐにこのままドンドンは「あり得ないだろう」と思っています。

中国は固定資産投資や少子化の「負の遺産」が多く…なかなか成長軌道に復帰できません。もう中国の成長は止まっているのでしょう。問題はインドを始め…アセアンの活動でしょう。なかなか…インドは分かりづらい面がありますが、カタルは中国のような大きな成長はないと思っていますが、既に自動車販売台数は日本を抜いています。それにインド人はかなり優秀です。ロシアのIT人材の流出が言われていますが、インドもすごいですからね。

フィリピン大統領が来日しており、なかなか日本は、この機会を「活かしてないように」感じています。やはり岸田さんは「格落ち」なのでしょう。アセアンは重点投資をすべき地域です。読者の皆さんは、目先の株式投資ばかりを…考えて行動をしていますが、基本条件を自分の頭で事前に考えておくことは非常に重要です。

米ヒンデンブルグ・リサーチは、印財閥アダニ・グループが不正会計や株価操縦を行っているとする調査レポートを1月24日に発表したことなども含め…世界の大きなニュースが間接的に日本株にも影響を与えます。

そうだなぁ~。例えば…テスラ株にしましょうか…。

テスラ の日足推移

カタルは事前に、テスラの「過大なオプション」について語っていました。この最後の下げから、株価は大幅に上がったのですが…おそらくこの背景は、過度のオプションの整理でしょう。一旦、需給バランスが改善されましたから、水面下のマグマは消えました。

ここから…テスラの「真の評価」が生まれます。でも株価を観ると分かりますが、まだ200日線を回復してないのです。過去の事例から見れば…この水準は225ドル前後ですから…この辺りが株価の「分水嶺」の筈です。ここからです。

つまり…今のナスダック指数などの戻りは、空売りの買い戻しが「切っ掛け」になって、戻ったラインとも言えます。この動きは、春ごろまで続くのかどうか…が、今後の焦点の一つになります。つまり…このテスラの株価を観て、全体相場の行方の潮流、相場の流れが決まる選択の一つとも言えます。この株価の落ち着きどころが…焦点の一つでもあります。

カタルは「名目時代」投資を主眼にしていますが…この割安株投資は、そんなに長く続く程…魅力のあるものではありません。つまり…何れ、人気は滑落します。逆に人類の「夢の部分の投資」は持続性があります。ですが…今、テスラ株の株価位置が微妙な段階を迎え…このまま「行け行け、ドンドン」…と進めるかどうか…は判断に迷います。

このバランスと日銀総裁の新任総裁の賞味期限の関係が、どう影響をするのか? 

川崎汽船の日足推移

今は決算数字に揺れていますが、あまりに短絡的な反応に見えます。「大阪チタン」(5726)などは過剰反応でしょう。企業業績が、これから湧き上がる程…増えるのに、超目先の値動きはチャンスとも言えます。でもお船のように…初めての200日線割れの展開ですから、何処まで下がるか分かりません。川船のケースは25%も200日線から下方乖離になったのです。あの時は2000円割れをイメージしてカタルは株を買っていました。

大阪チタンの日足推移

まぁ…お船の市況ものよりマシでしょうが、それでも…ここから2割程度の下げをイメージして取り組む必要もあります。株価が3100円として2500円ラインまで想定して取り組まなければなりません。

ボーイング社の週足推移

川船のケースなら…25%安で、2322円前後の筈です。つまり…自分がどの段階から相場に参戦をするか? 事前に決めて…先ずは「打診買い」をする段階でしょう。この発想の源は…ボーイング社の危機的な状況です。相次ぐ、737MAXの設計ミスに起因した経営危機ですね。通常はこのような大きな事故の後の株価は復活するものです。

カタルは基本的に…「神様は公平」だと思っています。

故に、このような事故があれば…その後の株価は「堅調な展開が続く」と思っています。ある意味で、大阪チタンと川船を比較したのは…お船の業界も「歴史的な大不況」でした。その下準備があったから…今回のコロナからの大転換の「市況回復」があったのでしょう。大阪チタンは単品ですが「そそられる内容」を秘めているように感じています。最初、カタルは800円台で…何度、買おうと思っていたか? 実は「仕掛け」が早過ぎると思っていました。

だから…逆に、今回本格的な企業業績の改善を前に、初の200日線割れを演じたとも思っています。たぶん…チャンスなんだろうと思っています。

この下値観測は、単にカタルの想像で…何処まで下がるか分かりません。このラインで止まって反発もあり得ますし…逆に、もっと下がるケースがないとは言えません。でも久しぶりのチャンスです。エーザイは、まだ…確信が持てないのです。でも「仕手材料株の出番」は難しい場面の選択です。

テスラの株価…などは、どう見ても目先の上値は乏しいでしょう。何しろ株価は既に2倍ラインです。100ドルを割れると思っていたのです。つまり…「市場の整合性」の話をしています。

冒頭の目先の日銀総裁絡みの潮流を選択するか? これはある意味で、名目時代投資の「本流」の選択です。

逆に割安株投資を選択して…地味な投資を確実にこなすか…これも名目時代投資の選択の一部です。

まだ戻ってない「新興株」の選択もあるのでしょう。ですが…カタルの心に響くのは、此処で株価が大きく下げている「大阪チタン」です。金曜日は3150円と3080円で200株ずつを買いました。ここから更に株数を200株ずつ買って…下値に備えるつもりです。一例を掲げました。

世の中は色んな選択肢がありますから…自分の好みに合った選択をすると良いのでしょう。それではまた明日。

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