やはり昨晩の米国市場のハイライトは、FRBのタカ派のウォラー理事の「経済を減速させ、インフレ率を2%に戻す上で政策が現在、好位置にあるとの確信を私は強めている」との発言なのでしょう。ロイターは、早くも「利下げ」の可能性を示唆との報道をしています。少し…報道の違いがあるのが面白いですね。
それ程…今の経済把握が「微妙」なのでしょう。
この発言を受けて…昨晩の米国の金利が下がり、為替は円高方向に向かい…新興株の反発に移行するのかどうか…が、今の株式市場の焦点の一つです。
前から述べている…2年ものの金利は4.8%の関門を破って、昨晩は4.743%です。まだまだ…「長い道のり」なのですよ。直ぐに、今年の春ごろの4%割れの3.7%台に行くわけではないでしょうが…この動向が「新興株の値動き」に影響を及ぼすと考えています。これはあくまで仮説です。カタル自身も米国と日本株の連動性がどの程度なのか分かりませんが、今の可能性としてこのシナリオを考えているのです。
昨日も伝えたように…「Magnificent Seven」(7人の侍)が、市場を長くリードしてきた優位性は、失われる可能性も視野に入れています。しかし…一気に「AI革命の進展」に移行する可能性もあります。あるいは…「ソフトランディング」説も有望なのです。
昨晩、発表された米消費者信頼感指数は、久しぶりに回復しています。この動向の影響か…年末商戦は不調かも知れないと思われてきたから…「ターゲット」(TGT)の株価は、今までは低迷してきました。しかし、実際の年末商戦を観て…株価が反発したのは、最近の消費動向を物語っているのでしょう。
同じ消費でも、たぶん…「所得水準」で利用層が違うのでしょう。故に「ウェルマート」(WMT)は景気後退を懸念されていましたが…「ターゲット」の株価と比較すると…大手企業なので「効率化」が進んでいますから、収益は堅調だったのでしょう。この二つの株価の動きは、同じ消費でも違っています。面白いですね。この違いはおそらく米国民の所得層の購買力の違いでしょう。
流石のウェルマートも、年末間際に「景気後退懸念」で株価は売られたのです。たぶん、これもターゲットと同じで…年末商戦はマズマズの水準なのでしょう。乖離調整を終えた途端に…株価は反発に転じています。
米国の株価は「名目時代」の国ですから、理屈通りの値動きをしているように感じています。しかし…日本は馬鹿ばかりが上に居る為か…なかなか株価もすんなり動きません。
その現象の一つが、昨日の「野村証券」(8604)です。
基本的に「この時期の売り物」は限られており、「売り」は、直ぐに切れるのです。それなのに…僅かな売り物を買う奴が、あまり居ないから…また600円を割れるのです。もう腐っています。
だって…自分の頭で、考えてみれば分かります。日本の来年は「利上げ」の可能性があり、米国は逆に「利下げ」の可能性があるのです。つまり金利平価説が正しいなら…為替は円高方向なのでしょう。故に、海外投資家は為替と株価の両方の鞘を抜けます。
しかも…日本はようやく「貨幣乗数効果」が生まれ「資産投資」が加速します。例えば此方の報道など…はその事例の一つです。資産投資の要は「不動産」と「株式」です。つまり不動産株と証券株を買うのが常套手段でしょう。こんな単純な構図も理解できないようでは…情けない種族です。目先の株価に「一喜一憂」して…僅かな「鞘取り」が株式投資ではありません。
この今年の売り物は少ない筈です。
2018年は年末の「ぎりぎり」まで…整理が続きました。あの時は酷かったのです。「古河電工」(5801)でヤラレ…最後に望みを託したMLCCの「東邦チタン」(5727)でも…ダメでした。
不思議な縁です。今年は「大阪チタン」(5726)を手掛けています。前回の決算発表の時に…通期の増額修正をしていませんから、3Qの終了時には、流石に…通期の数字を変えます。たぶん一株利益は200円台だろうと思っています。しかも…今回は、既に「ボーイング社」(BA)の株価は、本格上昇期に向かいます。株式投資の見所の一つに、業績の「変化率」があります。
皆さんも、しっかり「覚えて置きましょう」。カタルの経験上、株価が最も激しく上昇するのは、企業業績が「赤字から黒字」に変化する転換点で、株価が大きく上昇するのです。
ボーイング社は、まさにその時期が来ます。だから来春のボーイングは、まだまだ…株価が高くなります。この事は、既に事前に皆さんに伝えていますよ。日足でも良いのですが…株価のイメージを掴む為に、時間軸を延ばして…週足を用いています。
だから…今の「大阪チタン」(5726)は、絶好の買い場なのです。
今までは値上げ報道でも、大きく株価は上がりませんでした。この理由は本家の株価が赤字で低迷をしているのに…分家だけが独歩高するのはチグハグなイメージで「市場の整合性」の観点で疑問です。この結果、あの時、カタルは株価が飛んでいくと思っていましたが、「時間軸のズレ」が生じた…と今では、解釈しています。故に株価は「中断揉み合い」の様相です。
野村証券を始め…ファンドの参加者の皆さんは、ようやく…「仕掛け」場面の到来です。
一気に…4850円の奪回です。仕手性のある株は面白く派手なのですね。故にカタルの好みです。良いですか…自分の性格にある株をやるのです。それぞれの株の持つ「特性」を考えて…相場に取り組みましょう。そんな所です。
今しがた…神主さんが、年末の挨拶と言うか電話があり、今、野村証券と大阪チタンの話をしました。この二つは、米国の2年債とは関連性は余りなく…独自の分野で両社とも業績は万全です。
一方、新興株の「ジェイドG」(3558)と「BASE」(4477)の話もしましたが、此方は米国の2年債に連動します。しかし株価波動は「初動」の段階のイメージです。
しかし国際優良株、「日立」(6501)などが代表事例ですが…これは米国の「Magnificent Seven」(7人の侍)に近いイメージです。先駆した改革の銘柄です。
残念ながら…日本企業で世界のデファクトスタンダードを握っている企業はないと言っても良いですね。トヨタは、確かに…生産では世界で一番ですが、業界をリードしているかどうか…の基準は微妙です。今回の爆利益を使ってEVなどの設備投資を加速します。加え…注目されるのは「デンソー」(6902)との株式持ち合いを解消するのです。ようやく…トヨタも世界標準の道を歩むのでしょう。やはり佐藤さんは、ある意味で優れている方かも知れませんが、問題は「賃上げ」です。
仮にトヨタが本当の意味で「日本の雄」と呼ばれたいなら…賃上げを、自ら…宣言すべきです。「ユニクロ」(9983)や「DMG森精機」(6141)などのように…。
そこで…こちらの記事が参考になります。カタルも初めて聞く…「マークアップ率」と言う言葉です。この記事の中で次のように書かれています。
「日本はコストに対する販売価格の比率を指す「マークアップ率」がこの20年上がらず、利益も生産性も低水準だ。元凶は「値上げ力」の弱さだ。国際通貨基金(IMF)によれば、マークアップ率の高さで上位10%に入る企業は下位90%と比べると利益率は58%、生産性は35%それぞれ高い。」
つまり「真のリーダー」は賃金も上げて、商品価格を上げても…売れる商品を作ることが、本物の経営者なのです。今のトヨタは偽物です。総資産経営の極みです。
自身の痛みを、自分の部品「下請け会社」に押し付けています。これでは…真の勝者とは言えないでしょう。「勝つまでは…贅沢を言わない」と言う…戦時下の日本と同じです。「負けられません、勝つまでは…」と言う精神論を押し付ける馬鹿経営です。
キーエンスのように年収2000万以上払っているなら立派なものです。日本人は真のリーダーを選出すべきでしょう。
こんなところで…本日はお終いです。まだ野村証券の売りは続いていますが、もう間もなく切れると思っています。全体も、また元気になります。ここは「積極的な行動」が未来のユトリを産むのでしょう。名目成長時代は、果敢に「ラッセル」をする人間が勝者なのです。
また…明日。