注目された…ジャクソンホールの「イベント」が通過して、皆さんはホッとしたのかな?
株式市場には、奇妙な現象が沢山あり、その解釈に迷います。このFRB議長の講演の読み方は人それぞれですが、そんな事より、カタルがこれから述べる「感覚」を、早く「自分のもの」にすべきでしょう。カタル自身も…最近、この考え方が「芽生えた」ばかりですから、自分の考えを纏めるために、本日はレポートを綴ろうと思っています。
相場観と言うのは、「人それぞれ」…なのです。だからアドバイスを求めようとするなら、かなり高額の手数料を払うことになります。しかし投資金額が1億円未満の人にとって、そんな高額の手数料は払えませんから「自分で勝てるルール」を確立させることです。カタルは様々な投資法があることを、現場の経験を通じて知っています。しかし、なかなか…その実践のハードルは高いのです。
株式投資は「美人投票」とよく言われますが、人気にならないと駄目だし…その人気になる裏付けが重要です。人々を魅了する材料が必要なのです。この人々を魅了する材料とは…「限りない成長でしょう。」
人類の躍進に繋がる画期的な発明など…がんの克服などの病気に関わるもの…利便性を追求できるアイテムなど…人々の好奇心を刺激するものですね。車も人気、ブランド品のバッグなども…人気です。エルメスのバックなどは、何故、あんなに高額なのでしょう。ただものを入れるだけなら…スーパーのレジ袋でも良いのでしょう。
商標なども、すごいものですね。ディズニーなど…ミッキーマウスなどのイラストを商売に繋げます。車の世界もピンきりです。世の中にお金が溢れると、「俄か成金」が増えて…高額商品の人気が高まります。
中国経済は世界の商品価格を左右させます。鉄鉱石の価格も石炭も銅も…兎に角、人口が多く…最近までロレックスの腕時計は、人気の的で…中古品なのに価格は上昇していましたが、今は中国景気が悪化しており、この価格も下がっていると言います。
適正な「需給バランス」を何処に置くか…この量を決めるのが世界の通貨の番人であるFRBです。
日本も中国もドイツもロシアも…みんな基軸通貨はドルですから、この量のコントロールにより、ものの価格が決まって行きます。1980年代には、日本車のバッシングが横行して米国市場を席捲していました。だから1985年にプラザ合意が起こったのです。この通貨の価値を大幅に変えるために、ずいぶん国内では激震が走り、燕三条地域、洋食器のメーカーはこの荒波を乗り切れずに大半の企業は消えたのです。これが市場原理です。
ところが…パイオニアの指名解雇事件が起きた時に、日本のメディアはパイオニアの対応を否定しました。
当時のパイオニアは「超優良企業」で無借金の会社です。自己資本比率は80%を超えます。当時の会社四季報を載せておきましょう。そのパイオニアが人員整理に踏み切ろうとしたのですが…社員の抵抗に遭って、世間からその対応が批判されました。
ある意味、パイオニアだから「強制解雇」に踏み切れたのでしょうが…この対応がまずかったのでしょう。だから「社会現象」に取り上げられて、ずいぶんメディアから批判を受けました。当時は、まだ終身雇用や年功序列が当たり前の考えだったのです。しかしパイオニアでも…「改革」が必要だったのですが、メディアが「間違った解釈」をした為に、その後の日本は構造改革が出来ずに…成田闘争になりました。
この動向を観ていた他の企業は、日本での設備投資をせずに、「安い労働力」と「大きな市場」を求め、その頃、丁度…起きた鄧小平の南巡講話に乗ったのです。日本で起こる筈の更新需要は消えて…中国で新規の工場の立ち上げです。この「空洞化」…と呼ばれる現象が「失われた時代」の根底を創りました。でも当時は、誰もこの事に気づいていません。
それは人員を切れなければ、生産調整も上手く行きませんから、ドンドン疲弊の道を歩みます。加えて…日本の政策は「ひっちゃか…めっちゃか」…なのです。
未だに「ビックモーター」の社会現象などを観ると、日本には、この「清貧思想」が根強く残っていると思います。ノルマを強要すれば…多少の「やんちゃ」も起きて…弊害が生まれるでしょう。仕事と言うのは、綺麗ごとの世界ではなく…末端は「どぶ臭い」ものです。トップを走る人は、自分自身を、かなり「追い込まない」と…なかなか、毎回ノルマを超える成績を残せません。自分でやってみれば分かります。上品な営業活動なんか…あるのかどうか。
パイオニアの指名解雇事件を観て、多くの経営者は、日本では新規の設備投資は出来ないから、中国へ行ったわけです。ヤオハンの親父さんなんか…失敗しましたが、よくメディアが紹介していました。まぁ話が逸れましたが…プラザ合意に戻しましょう。
要するに…世界のパワーバランスは「ドルの価値」が保てるかどうか…なのです。そこに挑む習近平ですが…「元の価値」は失われ始め…最近では中国の外貨準備額は、どんどん…減っています。米国は傲慢な部分が多くありますが…北方領土問題と沖縄返還を観れば、明らかに米国は良心的な対応です。筋が通るかどうか…で決まります。でもトランプの「米国第一主義」や「ブレグジット」はグローバル論理に反します。
この軌道修正が、バイデン大統領の「インフラ法案」です。ここには代表的なCHIPS法などが含まれます。EVの補助金もそうです。米国内での製造でないと多くが認められません。今のドル高は、何も、金利高だけでなく…そのような「ドルの復権」があるのでしょう。基軸通貨ドルの価値の向上です。金利高と米中対立は結びついています。
ここで冒頭の「ジャクソンホール」の話に戻りましょう。
株式相場の相場観と言うのは、「確立されたもの」があると思ったら大間違いです。正解などはないのです。株価下がっても「喜ぶ人」が居ます。空売りをしている人を思い浮かべますが…これから株を買おうと言う人も喜びます。
自分が1000万や1億円程度しかお金を持ってないから、相場観が歪みます。100億円を運用するのは大変です。自分のお金が動くと…相場が動きます。だから小手川君は株式市場から距離を置いたのでしょう。
それぞれの「ステージ」により…考え方と言うのは変わるのです。カタルは、これを一括りにして…「力量」とレポートでは表現をしています。個人の力量により、投資アドバイスは変化します。1億円しか…持ってない人と100億円の人では投資のやり方が変わります。
銘柄選別も小型株から大型株になります。だって…株を買えないです。投資家の性格によりレバレッジのかけ方も変わります。今回、皆さんはジャクソンホールのFRB議長のパウエル講演に「心が揺れた」と思いますが、「株価位置」に関係があります。基本は材料が株価位置を左右するのではなく…株価位置が材料を選ぶ?…と言ったら良いかな? 逆なのですね。
金曜日の相場は、「指数銘柄」中心に株価が下がっています。ですが…意外にカタルの読者層の持っている株は、下げてないことを実感したと思います。「ジェイドG」(3558)でも良いですね。 1602円の遥か上の1661円が安値です。75日線は1672円ですが、引け値は1695円で75日線より上の株価でした。
でも日経平均株価は、安値を下押しています。75日線をまた割れて来ました。75日線は32135円ですが…大引けは31624円です。この事例が良いかどうか…「日本製鉄」(5401)の方がもっと分かりやすい事例でしょう。そのチャートにしましょう。
この株価の75日線は3034円ですが…日経平均株価並みなら…この水準より下の3000円割れ辺りになる筈ですが…でも実際の株価は1割以上も上の株価位置で3351円です。25日線でも3278円ですがそれより上に株価は位置しています。
これが日本株の株価位置なのです。米国株より割安株が多く…だから日本ではこれから株式投資ブームになります。「野村証券」(8604)は経営者に「難」があります。だから「大和証券」(8601)と比較して株価は遅れています。
永井-奥田体制は腐っています。仕事が出来ないトップが上に居ることが「コーポレートガバナンス」に反します。末端のサラリーマンは大変です。株価は全てを物語っていると言う…市場原理主義のカタル君です。
でも今回のジャクソンホールを巡る「R*」の話し…「自然利子率」のお勉強は有意義でした。この解の結果は、まだ当分…明らかになりません。でも株式投資は現在進行形です。
カタルは一応、警戒をして市場を観察しました。ジェイドGを、あの日は3万株近く売ったのです。自分で売って1602円を付けたのですよ。しかしそのおかげで…「下値の堅さ」を確認できました。なにもジェイドGだけではありません。「KPPG」(9274)などは570円で5000株だけですが、買い注文を入れたのです。入りそうで…入りませんでした。
自分で実験をしてみれば、良いのです。案の定、昨日は週末の信用期日が重なるタイミングですが…下値の指値は、あまり買えませんでした。株価と言うのは、需給バランスで決まります。ジャクソンホールを観て…結果は、従来の踏襲でしたが、たぶん他の展開でも…株価は上がったのでしょう。(米国株)しかし…まだ整理は未了だと思っています。その理由は乖離にあります。
この乖離の意味は、潜在的に「利食い出来る人」が、どの程度存在するか?なのです。
つまり未来の「売り物」を知ることが出来ます。ジェイドGの200日線はいくらですか? 確かに株価は1000円を割れましたが…200日線の下値は1100円も割れてないと思います。鮮明に、この200日線の移動平均線が上昇を開始したのは…4月の決算数字からです。まだ4か月の経過です。この事実が本物かどうか…世間が認知する時間が200日線だと思った方が良いですね。
分かるかな? 基本は自分の相場観が正しいわけではなく…世間の相場観の「株価位置」を知るのが200日線だろうと考えている訳です。だから…「ニデック」(6594)の相場の時も良い銘柄ですが…それを、みんなが知る時間が必要になります。故に200日線の「傾き具合」が問題になると述べています。何故、野村証券の経営者を批判していますが、野村証券だけを買い続ければ…良いのか? それは既に「200日線の傾き」が「右肩上がり」の上昇になっています。
目先をやるなら…この条件は必須です。
でも大きな資金の場合、安値を買うなら…200日線が下降している最中に株を買い集めます。資金量などにより「投資戦略」も変わります。材料が株価位置を決める…との面もあるのですが、株価位置が材料を選別するのです。今回のジャクソンホールは「良いガス抜き」の材料に利用されました。メディアに色んな報道を流します。
情報と言うのは作為的なものでもあります。
今日は、こんなところで良いでしょうか? あまり…うまく書けてないかな?
これから…会員レポートを書こうと思っています。今回のテーマは「市場の整合性」にしようかな? 皆さんの考え方は、あまりに幼稚に見えます。相場観の陰で動く…戦略は、いろんなものが存在しており…そんなものをイチイチ…気にする必要がありません。
その株価が、「自分にとって」安い…と思うなら、買えば良いのです。でも自分の相場観はいい加減な基準ですから、「ブツブツ投資」なのです。また…明日。