基礎分析に必要な知識は、先ずは日々のニュースを丹念に観て…その中から、気になったものはデータ元まで遡り…自分で実際のデータを観て調べないとなりません。
例えば…今回は重要なイベントであるFOMCが通過し…その後で直ぐに米国のGDP統計が発表されています。この詳細を追うために…「米国の商務省」に掲載されているデータをダウンロードして調べます。その中の「詳しい数字」も載っています。簡易的に、こちらのサイトからエクセルをダウンロードして観たのが此方の数字です。
GDP統計の70%を占める米国の消費は「1%増」となっていますが…インフレ率の増加による嵩上げと考えるのが、自然な考え方で…設備投資や住宅は大きなマイナスになっています。
経済の車の両輪の一つの「資産効果」が、株安により消えますから、当然の事ですが、この後の米国消費も落ち込むことが予想されます。ただ…依然、車の半導体の品不足は徐々に改善していますが、減産などの影響も考慮しなくてはなりません。でも2四半期の連続のマイナスは事実です。
これを「テクニカル・リセッション」と呼び、「景気後退とは違う」と解説されても…戸惑います。今度は、失業率の数字が「5%以下なら問題はない」という意見も述べられているようです。
良く出来の悪い奴が色々…「言い訳」を並べますが、それに…似ています。カタルは実績主義で、超が付く程…現実的な人間です。何しろ歩合セールスです。
カタルが現役の頃、山一證券が倒産をして…大勢の山一証券の人間がカタルの勤める証券会社に歩合セールスとして入社しました。最初の3年ほどで…その大半の社員は、みんな消えました。会社のブランドがないと「仕事が出来ない」のです。山一証券は業界でも有名な高学歴しか…採用してないエリート企業です。東大なども多く高学歴です。しかし…現実はこんなものです。
同じことですよ。日経新聞やNHKも…組織力と言うのは強い味方です。カタルは現役当時…法人営業をしており、良く大手証券の連中と競合しています。カタルの持っているカードはいつも「カス」ばかりです。こっちが投信を1000万売るのに…あいつらは1億、2億と売れるわけです。大きな仕事は、「舞台」が整ってないと出来ないものです。末端の…「どぶ板」営業を積み上げた人間の僻みかも知れませんが…。
このレポートで述べる知識は、正しくないかもしれませんが…カタルなりに積み上げてきた実績を元に…色んな経験から得た知識です。ニュースを観て、実際の数字を観ると…「別の知識」が蓄積れます。過去のデータの比較が可能です。今回は…類似する過去の現象がないのかどうか…などを、ついでに観察するわけです。
こういう知識の「伝承」が今の日本は、途切れています。いろんな体験をしてないとデータと現実(相場)が、噛み合いません。数字だけでも駄目です。
今は相場の「岐路」だと述べています。我々は正しい「未来の世界」を、常に的確に捉えないと…少ない資金で効果を得られません。如何に…少ない資金なりに、最大限の投資効果を発揮させるか? そのためには基本戦略の認識が「間違っている」と大変です。
2018年の春は、カタルは小野薬品で儲けをあげており…春の時点で、年間目標の「資産倍増」を成し遂げていました。しかし…その後は、買っても下げ、買っても下げ…で、夏から秋を経過して…最後の望みを託して仕掛けた「東邦チタン」(5727)は討ち死にでした。結局、あの年は「屈辱的」な成績で…プラスマイナス「ゼロ」でした。春の段階では、倍増なのに…年末は「変わらず」です。
そうして…OTが終わりを迎えるのです。2018年末は、そんな外部環境でした。あれから4年です。カタルも成長をしたものです。あの時は、歯が立ちませんでしたが…今回は「株主還元相場」を主眼にして…「薄利多売買」戦略で、この「金融政策の冬」に挑み…なんとか成果を挙げています。
来年は、この…始まったばかりの「QT」(量的引き締め)ですが…この「テーパリング」と言うのだそうです。QE(量的緩和)のテーパリングとQTのテーパリングの二種類があるそうです。「tapering」の英語の意味は「先細り」と言うから…量的緩和と量的引き締めの「減速」との解釈が良いのでしょう。
案の定…米国株は、FOMCのあとに「3連騰」です。ナスダック指数は直近の高値を抜きました。長期と言うか…中期と言うか…。週足の株価波動を観ると一応、形的には乖離調整が終了した形です。ですが…月足レベルでは、まだまだ…乖離は高いのです。
今のカタルの感覚は、NY株価動向を観ても…他の全ての動き(指標)を観ての感覚は「薄利多売買」の戦略を止めるべき…との認識を強くしています。カタルの悪い「癖」ですが…証券マン上がりなので…どうしても、株は駄目だとか…。空売りの推奨をしません。最近はその反省に立ちハッキリと…「大阪チタン」や「レーザーテック」の空売りにも言及しています。カタル自身は空売りをしません。
大阪チタンは、たぶん…カタルの当たらない推察ですが、野村証券の「救済銘柄」として利用されたのだろうと思います。たぶん…市場で処理できない玉を、最後は投信か、何かに入れて…お終いでしょう。節度ある…ギリギリの対応です。これ以上、やると証券事故に発展します。
過去、誠備の加藤さんは、やり過ぎでした。だから事件になったのです。引き際を綺麗にするのがプロでしょう。今のナスダックの株価水準は、やはり「やり過ぎ」の銘柄が数多く存在します。
今回、急落しているARKKのキャシーウッド氏推奨の「ROKU」などは、これだけ株価が下げても…まだPERは66倍です。ネットフィリックス(NFLX)は、既にPERは18.85倍ですからね。まぁ妥当な水準でしょう。
コロナから始まったお祭り騒ぎの後処理の話です。同じように踊ったカタル君も「ロコンド」(3558)では、反省をしています。でも来年、また期待をしています。本日は「とりとめのない」話でした。大幅増配を決めた「商船三井」(9104)を中心とする船株の話は、明日、書く…予定です。また…明日。