投稿者:kataru

段舎利

もう少し基礎的な市場解説を、した方が良いかな?…と時々思います。カタルのページを単に儲けるだけの情報の一つと考えている人も多いと思うからです。当然のことながら、道具は使い方を誤ると…効果を発揮できません。どちらかと言えば…、カタルはこのページを通して、株式投資と言うのは、どういうものか? 証券マンを始め、多くの人に学んでほしいと願っています。カタルの失敗を通じて、それを糧にして、読者自身がステップ・アップして頂ければ…幸いです。

経済政策の基礎は、基本的に好景気を持続的に加速させることにあります。一人あたりのGDPが上がると所得が増えますから、買えなかったものが買えるようになり、生活が豊かになります。しかし長いデフレ政策の為、日本は諸外国から比較すると…昔から比べるとずいぶん貧乏になりました。スイスの昼食は2000円程度です。それに引き換え、日本は500円の弁当時代ですからね。この違いは、「失われた時代」下に於いて…過去の清算に明け暮れ、構造改革を拒んだからですね。昨日、述べた日本村論理は、江戸時代の尊王攘夷のようなものです。最後は、開国論になりました。堀田や井伊直弼等は開国派かな?時間がなく…仕方がなく不平等条約を結び、安政の大獄などの経過があり、井伊は暗殺されましたが、見方は、正しかったのかも知れません。開国を述べる時期を誤っていた可能性があります。時代の変遷とは、面白いものです。

株式相場も同じですね。市場人気(未来に対する期待)が存在するものを、実際に時期が来ないうちに手掛ける為に、市場で意見が対立して仕手化します。仕手化とは…買い方と売り方の意見対立ですね。例えば「自走車」関連相場ですが、何れ自動運転化されるに違いなく…誰も疑いません。しかし技術の主導権を、どのメーカーが握るか分かりません。更に収益化は、いつになるか分かりませんね。しかし既に多くの車は色んな装備が搭載されています。

パイオニアの子会社である「インクリメントP」は、クラリオンなどのナビに、地図ソフトを提供しています。BMWダイムラーに買収されたHEREとの共通項は此処にあります。だから提携したのですね。パイオニアの「3D-LiDAR」は衛星からの地図情報に、車の位置を正しく認識させるための空間認識を助けます。周りの車の状態などを把握させるわけですね。

現在の企業業績からみて、割高だから…空売りが入ります。この空売りの踏み上げを狙い、仕掛け筋が、相場に参入します。運よく、実際の企業業績がV字型回復すると…相場がどんどん大きくなります。小野薬品は、その事例の一つです。しかし現在時点では、カタルは乖離問題が、小野薬に生じていると考えています。だから何れ、調整が起こると思っています。でも何れ…小野薬は、株価に見合う数字(企業業績)が上がると思っています。パイオニアも勝者になる可能性があります。それは光ディスクなどで培った技術力があり、車と音楽は付き物で…音響メーカーでも、ありますからね。故に相場になる素質を秘めているとも言えます。

時代の変遷は、事前に決まっていますが、どの時点で技術開花が起こるか分からず、誰も予測が、困難ですね。井伊直弼も、まさか、暗殺されると思っていたかどうか…。彼自身、日本国の事を考えた末の決断だったのでしょう。この政策の決定時間が、ベストタイミングかどうか…。此処に意見相違があり、見方が違うから、相場の読みが変わります。

一例を掲げると、米国の景気変動と金融政策のタイミングが、今の市場の焦点です。2013年5月に、前FRB議長のバーナンキが述べたテーパリング(量的緩和からの出口戦略)に市場は揺れてきました。

債券王のグロス氏は、既に米国景気はピークに近く、金利の引き上げはもっと早くすべきだったと言う意見です。機を逸した…とも思っているのでしょう。一方、前財務長官のサマーズ氏は消費者物価の動向が鈍いので…利上げをすべきではないと言う意見です。ヘッジファンドのダリオ氏は、1937年問題の再来を懸念しています。大恐慌から完全に回復したかに見え、金融引き締めに移行した途端に再び経済は失速し、ドイツの賠償問題とも絡み、戦争に突入して行きました。

日経新聞(25日朝刊)の「迫真」に在ったように、2000年8月のゼロ金利解除、そうして2006年3月の量的緩和解除のような日銀の失敗を、市場関係者はイエレン氏にも当て嵌めて見ています。でもカタルは…金利動向の問題ではなく、自己資本比率規制などの金融規制が、経済の質を弱くしていると考えています。現在の金融庁の不動産融資に対するヒヤリングなど…が、間接的に金融機関の行動を縛ります。

事は非常に難しいのです。経済は色んな要素が絡み動いていますから…特に量的緩和と言う時期と、スマートコミュニティーと言う効率化社会の波が、同時に訪れていますから…どうしても生産過剰になっています。昨日、述べたレポート「世界的景気後退を予想するデービット・レビー氏に聞く」と言うWSJのレポートは、ダリオ氏に近い見方です。

読めない人は此方にも同意見があります。

中国などの固定資本形成に依存するやり方は通用せず、間もなく米国も、世界的なリセッションに巻き込まれると言うもので…、株は「空売り」だと言う説ですね。そうして債券を買えと述べています。この理由の主だったものは、中国はGDPに対する固定資本比率形成が46%と高く…つまり道路や鉄道などの建設費への依存率が高いので、これを維持できないと言うものです。ロシアやブラジルなどの資源依存が高かった国が、陥っている苦境と…同じに見えるのでしょう。レビー時間は、ダリオ氏と同様に、この懸念が表面化する時間が、来年、訪れると述べています。

でも中国の不動産在庫に対する処理は、始まりましたね。物価の上昇以上に、経済成長率は高く、金利水準より経済成長率が、高いままです。現在の中国の貸出金利は4.35%~4.9%程度で、経済成長率は6.4%程度とされています。マネーサプライは13%台の伸びですね。中国は非常に大きな国ですからね。道路の整備や鉄道などの社会インフラ整備が、まだまだ効率化に役立ち…経済は減速しているとは言え、6%台は維持できるでしょう。3000を割れていた上海総合株価指数は、金融政策や財政出動など受け、証券株から上昇しています。金融相場の色彩が強いですからね。

来年になると…様々な指標が減速を示し、米国は再び金利引き下げか…量的緩和に追い込まれ…それから一旦、株価が上がり、その後、レビー時間が、来るなら分かります。中国は現在、ユーロ圏構想を、アジアに広げる戦略を持って動いています。「元」を、アジア共通の通貨にしようと画策しています。このアジア地域は、中国より遅れており、社会資本整備は効率的な効果を生みます。ミャンマーなど…は、日本の昭和30年代にもなっていませんね。これから…ですからね。やがてインドが中国化します。カタルはレビー氏の読みは、外れると考えています。

どっちにしても…来年にならないと、現時点では、どの説が正しい時間なのか…分からないのです。イエレン氏は、ゾンビ退治に動き…、景気の質を強くする可能性も高いのです。バフェットが、この時期にリートの会社を買ったのは、この説を裏付けています。要するに、これからの選択肢に掛かる訳ですね。読みは非常に難しいのです。

何れ、人類から、物に対する欲望は消えます。むしろ通貨などと言うお金に対する価値観が一変し、社会貢献度のようなステータスを、多くの人が持つようになると思います。自身の行動が、社会に役立っていると言う喜びは、大きいですからね。金銭的な損得より、その様な価値観が、ドンドン増しています。スマートコミュニティーは、そんな時代の幕開けになりそうですね。人間の満足感と言うのは、比較感や自己満足感なのです。有効な時間を費やしているか? 時間と言う空間の満足度を人類が求めるものになるのでしょう。

段舎利? 整理整頓の近藤麻理恵さんは、世界的にブレイクしています。「ときめく」か、どうか…。株式投資は、自分の予想が当たって時の満足感は、何とも言えません。投資額のタガに、関係ありませんね。たとえ100株でも…10万株、100万株でも、同じなのです。投資家、それぞれの尺度で、投資金額は変わりますが、同じ行動なのですね。得られる満足感に大差はありません。



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