アーカイブ:2016年9月12日

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カタル:いやはや…予想していたこととは言え、このタイミングで起るのは、ベストなのかどうか。今の市場関係者の懸念は、やはり「ダリオ時間」なのでしょう。一方、FRBの懸念も、もっともな話です。長い金融緩和水準が「資産バブル」を誘発している可能性があります。決して米国株は割安とは言えず、長く続いている金融緩和状態が、資産価格を支えているという認識ですね。

嘗て、日本は1985年のプラザ合意より、急激に進む円高に対応して、金利平価説を主眼にして、為替管理に目を奪われ、金利を下げ続け、資産バブルを見逃し形成させました。そうして「破たん」という形に追い込みました。これが今日まで続いている「失われた時代」の引き金です。プラザ合意は1985年ですからね。つまり我が国の政権は、その時から迷走しています。実に31年の歳月です。故にFRBが資産インフレを気にするのは、よく分かります。だからFRBのタカ派の主張も理解できない訳ではありません。

しかし現実的には、物価動向は依然、低迷しています。故に、金利の引き上げが、ダリオ氏の主張の通り、病み上がりの弱い経済回復(金融規制の影響)に打撃を与え、再び泥沼に陥る可能性もあります。金曜日のNY市場の下げは、このダリオ時間の再現を、市場が警告したのでしょう。この市場の警告を無視して、FRBが利上げに動けば…カタルが批判する三重野元日銀総裁の「二の舞」を演じることになります。市場経済とは…市場と対話しながら、政策を実行する事です。自分の主張などは…関係ありません。金利引き上げを市場が受け入れるなら、引き上げればいいのです。経済状態は引き上げるべきと考えますが…物価水準が、なかなか、そのラインまで来ません。

カタルは米国の指導者は、みんな本物だと思っています。日本のように村論理で生まれる指導者とは違います。故に既に9月の利上げはありません。しかし市場はその確認を求めたいのでしょうね。この所、米国株は小さな高値保ち合いを演じており、とうとう上に行けませんでしたから、いったん下げるのはセオリーです。この持ち合いの(保ち合い)のチャート上の形は、色んな意味を有しており、非常に注目されます。なかなか、壁が硬く株価が上に行けなければ…、いったん下げ、市場の容認を待つ必要があります。時間が到来してないのです。方向性は正しくても…市場関係者は、その時期はまだ見えないと…と言っている訳です。その時に強引にお金の力で株価を持ち上げると…必ず失敗します。

市場が納得する株価形成が、正しいのでしょう。市場は無理な株価形成を認めません。整合性を求めるのですね。例えば…今は意見が割れているIoT時代の幕開け、この所、IoTのユビキタスと、半導体株の上昇は一致しています。3D‐NANDの到来、微細化加工もそうですね。故にヘッジファンドは、トリケミカル(4369)を狙ったのです。この所の下げは、何処かのファンドの利食いでしょうが…IoTの幕開けにより、大量の半導体消費時代の時期が到来しているからDRAM価格の上昇がみられ、中国が半導体工場の大規模投資も動くのでしょう。仮に本当に大量消費時代になるなら、この試みは成功かも知れません。何しろ中国に続き、インドも、いよいよ躍進時代に突入します。

インドはカースト制に縛られ…色んな諸問題を抱えていますが、この制度故、ITが飛躍的に伸びています。カースト制は職業の選択を拒みましたが…スマートコミュニティーには対応していません。ITなんて職業は、昔は、なかったのです。故に意欲ある優秀な若者にとってチャンスが到来し、これが原動力になり飛躍化しています。今の時代、電話線を引くことなく、いきなり携帯電話です。アンリツなどの企業にも注目しておくと良いですね。日本では、間もなく5G時代になります。更に遅れているアジア地域は4G投資が加速します。時代の流れが、そろそろアンリツにも、スポットを…再び充てるのでしょう。

まぁ、話を広げると焦点がボケますから…シリコンウェハーのSUMCOは押しを入れていますが、日経新聞は大規模な半導体投資を記事にしており、これから生産が開始されます。つまり需要は落ちませんね。IoT時代到来の可能性は、いつなのか分かりませんが、コンセプトカーが発売時期を迎え、いよいよ始まります。

ユビキタスは、誰かが狙い始めたような値動きです。通常、仕掛け人が存在しなければ…1400円の壁は破れません。しかしこの戻りラインの壁を破ったという事は…仕掛け人の思惑と、時代の時間推移が一致している可能性があります。皆さんは、良く目標株価を聞きたがりますが…そんな事は意味がありません。時代が求めるなら、株価は、なんぼでも上がるのです。1万円にも、10万円にもなり得ます。つまり無限なのですね。倒産すればゼロですが…未来は無限に変化できます。経営者の姿勢次第です。

でも…ね。一度、市場は「シグナル」を発しました。通常は無理をせず、兵站が伸びているなら、一度、見直す事も肝要です。カタルは貧乏人故、自己主張を通さず、一度、戦線を縮小します。折角、ケネディクスも買い増ししていましたが、株数も増えたので、期日の近いものを本日は売りました。損切りです。また失敗ですね。ずっと買い増しを続け、持ち株を増やしていましたが…縮小に動きました。何しろ貧乏人で、追証資金も余り用意してないのに、ここに来て建玉は5割ほど増えていました。仕方なく、意地を通さず、戦線縮小です。もっと減らすべきかもしれませんが…日銀のETF買いもあり、日本株は裁定買い残もガラガラ、空売り残も多く、あまり下げる様には見えないのです。

日経平均株価の推移

日経平均株価の推移

最も強い形が、高値での保ちあいの形です。大きく下げない方が、当然のことながら強く良い形です。でも下げるのが普通ですね。日経平均株価では75日線(16378)と25日線(16709)の間なのでしょう。今の日経平均株価は308円安の16657円です。つまり25日線を割れましたね。チャート上は、一旦、200日線の雲の上に顔を出しましたから、通常は大きく下がらずに、75日線を目途に買い参加するのが筋です。

8月26日と29日に窓を空けており、この辺りが下値の目途かもしれません。26日は16490円が高値ですね。意外に今日辺りは…狙い目かも知れません。余裕があるなら買っても良いが…まぁ、貧乏人は無理をせずに、戦線を縮小します。9月のFOMCは、市場原理の国だから…心配する必要はないと思っています。クラウドワークスやユビキタスにとって、良い「値固めの場」になるかもしれませんね。何しろ未来は、誰にも分かりません。下手な予想などしない方がマシでしょう。粛々と…市場の動きに身を任せます。それでは…また明日。



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