アーカイブ:2023年5月

指数相場は、追い風相場

「待てば海路の日和あり」…と、ノンビリ…自分の狙いである「潮流を待とう」と思っていますが、元証券マンの「性」(さが)か…。相場が上がっているにも関わらず、自分自身の手数料が上がってないと…自分の能力不足を嘆きます。

よくカタルは上京前に、世話になった先輩に「能力があるなら、いくらでも手数料は上がるし、駄目な奴は直ぐに落ちぶれる」と言われました。所詮、相場環境など関係なく、優秀な奴は食えるのです。

ブツブツは、どんな相場でも対応しており、「空売り」対応を交えて営業活動をしていましたが、しかし、カタルは「数えるほど」しか、空売りをやったことが在りません。長い証券マン人生で10回あるか…ないか…そんなもんでしょう。株は売るものではなく、買うものだ…それが「証券マン」と言う先入観念を持ち続けています。証券マンは、明日の未来の為に資金導入が、仕事だと考えてきました。

故に、カタルレポートは基本的に株価が下がると思っても、「薄利多売買」のような表現になっています。

これまで…一度も「雪だるま投資」で成功したことはないのです。人生の中で、一度ぐらい…成功してみたいものです。論理的には一番、儲かる投資法です。ただし…「成長株」に出会う事が出来るなら…。過去、一度だけ「任天堂」を、自分自身で買ったことが在ります。ヤフーはチャンスがあったのですが、あの時に資金がなく…諦めました。セブンイレブンなど…数々の成長企業が、過去に存在しましたが、ものに出来ずに居ます。

相場は、市場の潮流に上手く乗らないと儲かりません。年末から年初の「割安株投資」でマズマズです。その後、東証はPBR改革を打ち出しました。誰もが感じている部分にメスを入れました。企業経営者に「喝」を入れたのです。情けないレベルの企業経営者です。自分の過失で…経営資源を十分に活用せず、「放漫経営」を続けて居た結果、TOBに遭遇して、「後出しジャンケン」で、介入した株主と「敵対する」のです。情けない経営者です。

キーエンスに、TOBなんかは、かかりません。滝崎武光さんに、勝る経営者など居ないのでしょう。内部留保を貯め込むから…市場価格が割安だからファンドに狙われます。これが原点です。盛んにTOBやMBOなどが起きて躍動感のある市場が正しい市場でしょう。それが市場経済です。

総還元性向100%以上の企業も、あっても良い筈です。MBOが、もっと盛んになっても良いですね。それほど…市場は劣化しています。常識で考えて…「金利裁定」が働く株価位置なのです。

この割安水準に注目したのが、バフェットで商社株の割安修正に寄与しました。この成功を観て…日本の諸条件の改善に目覚めた海外勢が、今までは日本株を持ってなかったのを反省して…買っているのが、今の相場です。

日銀の保有株状況

最近はファンダメンタル重視の個別株投資より、指数を中心とするETFの買いが主流です。この流れを受け…指数株が上がっていますから、日銀の玉の吸い上げ効果が大きいのでしょう。この仮説を元にして本日は市場を検証します。

アドバンテスト(6857)の日足推移

そこで…日銀の保有割合が多い上位10銘柄を観てみましょう。此方の資料を参考して最近の市場を検証します。調べてみて…少し意外だったのは…全ての株が上昇しているのではなく…中には「東邦亜鉛」(5707)のように下がっている株もあるのですね。日産化学やトレンドマイクロなどは…株価が上がっていると言えるかどうか…。でも上位3銘柄は半導体製造とコロナ禍からの消費回復です。この一番手のアドバンテストを軸にして、それぞれのデータを作り数字を入れました。

日銀保有の上位銘柄の安値と高値

カタルは半導体需給の「キチン循環」(在庫整理)が、まだ整理がついてないと思っています。しかしこれはDRAMやフラッシュなどのSSDの世界の話です。半導体と言っても多岐にわたり…「一括り」にするのは無理があります。パワー半導体と呼ばれる電力の制御をする需要は、EV市場中心に大きな需要があり、継続的な設備投資が続いています。

昨日、話題にしたAI向けのサーバーへの投資は生産が間に合わないと言います。昨日、観たように…トップのエヌビディアから、二番手かどうか…分かりませんが、マーベルテクノロジーまで…株価は上がり始めています。この追撃グループが高値を取るまで、今の相場のAIブームが継続するかどうか…は、意見が割れます。

ARKK(ETF)の日足推移

基本的に指数相場が追い風になって、AIの関連投資も復活を始めているという認識です。しかしARKKのETF価格を観ても分かりますが、まだ新興株投資の段階に至ってないようにも感じます。しかし徐々にネットフィリックスなどを観ても分かるように広がり始めています。

ネットフィリックス の日足推移

カタルは、この分野にも焦点を当てています。米国金利が打ち止めから…何れ、逆業績相場の展開になると考えています。商業用不動産の稼働率は低く…リセッションが加速すると問題が表面化して、拡大する可能性もあります。ここに来て米国の債務上限問題から、財政支出に足枷が嵌められると、大統領選を控えていても…今回のコロナ禍から発生した問題、過剰マネーの供給に起因するM2問題は、やはり…懸念材料です。

米国M2の残高と変化率の推移

まだ明確な事象が表面化していませんが、SVB問題に関連するフワフワ感が解消されたわけではありません。今回の邦銀も、自社株買いを見送った背景はコロナ禍で対応した「ゼロゼロ融資」の焦げ付き対応でしょう。

市場でYCC(イールドカーブコントロール)の対応見直しが、話題になっていますが…おそらく…円安からの物価高はまだ続くでしょう。来年も賃金の上昇が確認できるなら…YCCコントロールの見直しになり、日本の金利も自然に上昇をするでしょう。その時にゾンビ企業の整理が加速するのでしょう。日本株の新高値38915円の奪回は、なかなか…大変です。経営者の意識改革が、ようやく…一部で始まった所です。

まぁ僕らが、考えている程…単純ではなく「根が深い」問題ですから、時間を要するのでしょう。今の指数相場は、たぶん…6月のSQ前後までだろうと思っています。アドバンテストの株価位置は3月の三菱UFJや日本製鉄の株価位置を観ているような場面です。空売り場面とは言いませんが、とても、とても…証券マンとして推奨をする株価水準ではないですね。

自分が行動する株価位置が…メディアがワイワイ言う株価位置が、どんなものであるかを確かめるのは200日線との乖離を観ると良いのでしょう。

当初、半導体の在庫整理は、この4―6月期と言われていました。しかし種類によりますが…年末まで延びている印象です。まだカタルは皆さんに、「来年と思われる時間」から始まる「新しい相場」の話をしていませんが…チラチラ…レポートに散りばめています。問題は課題である時間軸の話です。あまりに早い対応では駄目だし…BASEなどは、既に「オオカミ少年」の時間です。鶴岡君の性格まで分かりません。ロコンドの田中君の時間とBASEの鶴岡君の経営感覚の時間を、どう見るか? 

今、ソフトバンクの孫さんは、S&Pかな? 反論文を掲げましたが、反転攻勢を始める可能性もあります。格付け会社は、勝手です。リーマンショックの引き金を引いたのは、彼らの信用審査問題です。本当は賠償請求が起こっても良い事例でしょう。ムーディーズもみんな…似た者同士の仲間です。投資の世界で信じられるのは、あくまでも…「自分だけ」なのです。

まぁ…割安株投資の日本製鉄、ナ・デックスから、指数相場の半導体銘柄を掲げたなら…完璧な「神業」対応でしたが…反省はするけれど、自分の相場観を修正するまでもなく…次発電車を待つノンビリです。潮流に乗り続けるのは「至難の業」なのです。だからカタルに多くを期待されても駄目ですね。所詮は、追証で右往左往する輩に過ぎません。

常識で考えれば分かります。レポート屋など…貧乏人だからやっているだけの話で、本当は早くに卒業式を迎えて、ノンビリ田舎で…岩魚釣りです。68歳にもなっても「もがき続けている」人生なんか…34年前に、いったい誰が想像したでしょう。

希望に燃えて上京して34年も悲哀の人生です。もう直ぐ失意の中で、自分自身の寿命が尽きます。情けない話です。

この程度の器の人間なのでしょう。所詮、どんなに努力を続けても、運に見放されれば…大成は出来ません。チャンスは誰にでも、平等に訪れるはずです。31歳の良い若者が…なんで「カチン」…と来たのでしょう。

カタルなんか…34年も、待ち続けています。最近は若者の犯罪も多いように思います。もっと「寛容な社会」形態にすべきでしょう。先着1名様ではなく…100名程度の枠を広げた社会の「名目時代」がやって来ます。

「指数」相場は、言い換えれば…「追い風」相場なのです。幸いカタルはエーザイを、まだ保持しています。 果たして…年末にクロスを振った9010円の損益分岐点は9150円ですが、今週はこの追い風を受け…期日前に損をせずに、逃げられるかどうか…。今の楽しみです。

なかなか…カスリばかりで、ヒットをしない「もどかしさ」を感じながら…また今日も、しがないレポート屋。早く、はやく…もうこっちの寿命の灯火が消えてしまいます。トホホのカタルは、また明日。バイバイです。



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