アーカイブ:2022年11月12日

仕手化の火種

いくつかの銘柄が「仕手化」してきたように感じています。カタルは半導体の設備投資と船株の…何が違うか? という単純な疑問で…レーザーテックのPER100倍と川船のPER1倍の評価の違いに疑問を呈しています。

間違ってほしくないのですが…レーザーテックは「素晴らしい」会社ですよ。カタルが最初から当てていなかったことを「悔やむ」銘柄です。素晴らしいのです。でもコロナや工場火災からロシアのウクライナ侵攻が重なり、対中戦略から経済安保に発展した非常に珍しい好条件が、後になって重なって、企業業績を大きく伸ばしました。こんな条件は続くのは「奇跡」です。

相場の出初めは、そんな事を予測するのは「不可能」です。つまり未来において、様々な事象の「運に恵まれて」…相場が発展しました。こんな好条件は、二度と起こりませんから今回の特需が終わると…相場が長く低迷する筈です。しかし最後に何が起こるかは分かりません。

お船の相場も特需ですが…第二の矢、第三の矢が、今のところはありません。でも時間経過の後でも、レーザーテックのPERは「設備投資」株としての評価ではなく…「成長株」扱いです。この認識が、カタルには疑問なのです。市場のお金は、そんなに価値が違うのでしょうか? 同じお金なのに…市場の尺度と言うか…「ものさし」の扱い方が変わることが不思議なのです。

今の日本株を観察するとPER10倍以下で利益成長を続け…配当利回りが4%近いものがかなり存在します。このようなバカ現象を放置するのは、証券マンの「怠慢」です。市場関係者は「猛反省」をしなくてはなりません。

「金利裁定」を長く放置することは…金融システムが「毀損」しているからです。このような現象を放置すると…破綻と言うか、金融システムそのものが歪みます。米国も、最近まで…そのような事態まで追い込まれました。非常に「危ない所」まで…パウエルは市場を追い込んだと思っています。

あまりに身勝手な米国の戦略の為に、カタルはドルの基軸通貨崩壊まで、疑っていたほどです。これは何れ…来る話ですが、今ではないでしょう。しかし…クレディスイスは大きく毀損しました。まぁ、この程度なら、問題はなく…「ジャンク債」扱いになっているドル建て債の5%近い債券は買い場だろうと思っています。GPIFなどの機関投資家は考慮すべきでしょう。債券投資と言うのは、最低が「億」単位です。個人が参加できるものではありません。

冒頭の「仕手化し始めた相場」が、しばらくは「市場の争点」になるのでしょう。

仕手化の意味は何か? 「対立する意見」です。冒頭に述べた川船のPER1.05倍とレーザーテックの68.41倍の評価は65倍も「開き」があります。このギャップを、どう考えるか? 此処に意見対立の「火種」があります。

仕手化とは、未来社会の見方が大きく割れて…激しく意見が対立することで、相場が生まれます。この要素が、生まれないと相場は育ちません。誰もが、その株価価値は当たり前という認識では仕手化はしませんからね。

テスラは高すぎる…トヨタ(32兆6462億円)と「雲泥の差」なのに…何故、時価総額はテスラの方が上なのか? テスラは「618.824B」ですから…Bのbillionは10億倍ですから、6188億ドルで…為替が139円として…86兆132億円です。ビックリですよね。昔は、もっと差があったように思いますが…。テスラ株は「異常な水準」とのレッテルを張られ…株価は仕手化して大成長を遂げました。米国らしい…評価です。

市場経済は頑張る奴を「応援する」ところです。

今回は早くから「ITバブル」のようなものだろうと、カタルは考えてきました。方向性は正しいが…一時的に過剰評価をし過ぎた「咎め」を、金利高から発生する…QTなどの流動性不足で、「赤字企業の評価」が下げられました。でもその修正は起こります。

ITバブル崩壊後のソフトバンクの日足推移

ITバブル後の株価の立ち直りを、早くからカタルはソフトバンクを検証することで…何度も読者の皆様に、その「回復過程を提示」してきました。そのITバブルは、もっと凄まじかったのです。今回の比ではありません。カタルはソフトバンクが1万円を超えた段階で…既に、株価は「高すぎる」と思っていました。それが…更に20倍近い198000円です。

それまでは…応援派閥で買っていたのです。事実、カタル自身が100万円前後で1000株の株主だったのです。その2年かな? 3年前かな?

結局、カタルの場合は生活苦で、その「なけなしの投資」を清算して、株の代金は生活費に消えています。でもあのまま持っていれば…世界は変わりました。そんな事を、たくさん経験をしています。ヤフーも上場の初日に…カタル自身で、「買い注文」を入れたのですが…買えずに資金難で諦めたのです。あの時に200万ぐらいあったら、買えていたのです。そうして…そのまま持っていたら「数億円」です。任天堂もそうです。結構、カタル君、マズマズの眼をしています。

そんな事より、今後の相場です。

今現在のソフトバンクの日足推移

ITバブル崩壊期のソフトバンクの日足と、今回のソフトバンクの日足を観て…ITバブル期の復活の形を観ましょう。過去の事例を参考にして…未来を予測します。この後は、米国も日本もインフレから景気動向に、「相場の焦点」は移行します。論点が変わるのです。カタルは市場を事前に予測して…「事前告知」をして…自ら「率先垂範」をしています。ただカタルも、今回の米国の反応は「ビックリポン」です。9月の下旬かな?

Wスコープ(6619)の日足推移

皆さんの馴染みのある「Wスコープ」(6619)の連続のストップ安や、今回の「クレディスイス」は代表事例として…相場を観察して2週間経過したら…大丈夫と述べていたことを皆さんは覚えていますか? 最近の事ですよ。その後、Wスコープはこんな感じの株価推移です。この9月下旬は、極端に市場は悲観の一色に染まりました。パウエルのトラウマか…それともブラフか? そうしてカタルはFOMCで「累積効果」の話が出たので「大丈夫」と…太鼓判を押しました。

その後、偶然と言うか…ある程度の予測はあったのですが、CPIの発表を「切っ掛け」に相場は急改善をしています。この後、来年になると…原油価格が年末から年始にかけて急騰しましたから…今度はこの真逆の動きになり一気にインフレは沈静化に向かいますが…問題は、過度の利上げ速度の影響です。

ツイッターを始め、メタ(フェイスブック)も人員を削減、アマゾンもアップルも人員抑制です。稼ぎ頭の米国の未来企業のGAFAは全滅です。一気に景気が冷え込みますから「リセッション」…つまり「景気後退」観測が流れます。既に…取引所問題や破綻などがあり「仮想通貨」の市場は大混乱です。QTがどうなるか…。でも…ね。

中間選挙が終わったばかりの米国ですが、民主党の善戦が伝わっていますが、今度は本番の大統領選がありますから、「景気の回復」に、政策は舵を切ります。ただ、まだですが…。

ITバブル崩壊から立ち直るソフトバンクの日足推移

カタルは来年の春ごろまで…今回の「リバウンド」という言葉を使います。何故なら、来年の春まで戻っても…高値を更新できずに、その前に「腰折れ」をする相場を、来年は想定しています。ここからしばらく…来年の5月ころまで…相場は「疑心暗鬼」のなかでの「戻り相場」になると思っています。その過程をITバブルの回復期のソフトバンクのチャートを付けておきます。ITバブル崩壊で叩かれた後の相場の動きが参考になります。この形を覚えて置きましょう。

だから…早くからというか。事前告知が早過ぎるというか…。だいたい…未来を観測する場合は、過去の事例を知っているか…知ってないかで…大きく違います。実際にカタルは40億円を飛ばしました。その過程だから、よく知っています。今度は自分自身で…。

でも日本はメディアの資質が悪いですね。もうこいつ等は、「売国奴」です。それに同調するような仕組みなりました。SNSの世界は一部の過激な意見が、他の第三者を巻き込みます。カタルには理解できないのです。

統一教会で辞任に追い込まれた山際「経済再生」大臣や、今回のハンコ押し事件の葉梨「法務」大臣など…。あるいはNHKの阿部アナウンサーの不倫事件? 更に歌舞伎役者と言うか俳優の香川照之さんなどの報道です。世論を煽っているのはメディアです。

どうして、もっと「寛容」になれないのでしょう。ハハハ…馬鹿をやっている。その程度で済むような事件に思えます。政治家は「政策論議」をする場であって、スキャンダルを追うのが、仕事ではありません。何故、そう言って野党の追及を突っぱねないのか?

そのような意見を、世の中に持っている人はたくさん居ると思いますが…些細な事件をネタに面白がって…堕落をする社会構造に見えます。

みんな過去の失敗の鬱積が、心の中で溜まっているから…自己責任を「他人に転嫁して」憂さを晴らしているように思えます。共産党から内部留保の課税問題が出てきました。516兆円も動かないお金があります。このお金に課税をしようと言う話です。でもその前に…何故、動かなくなったお金が「発生したか」?

その原因の究明をしようと言う心がないのです。本末転倒の論議です。

日銀批判と同じです。ガチガチに規制をしたのです。自分達で、自分達の首を絞めて…行動を縛る「村社会論の強要」です。金融庁は赤字法人に対する「融資を認めない」通達を出すなんて…もう狂った世界ですよ。

だから企業は、自己防衛で…必要もないお金を貯め込むのです。今の市場はその財産を目当てにTOBや株集めをしますが…最高裁はそれを認めない法律認定です。お金が動かない方向に…怠慢の経営者を助けるのです。怠慢だから、ファンドに狙われたのです。

それを東芝など、何が…安全保障だ! 狂った「拡大解釈」を持ち出して、村を守ろうとします。鎖国制度です。バカバカしくて…海外から日本にお金が流れません。東京地検も日産自動車に加担して…ルノーとの統合を阻止します。これじゃ…「勝手にすれば良い」という話になります。

あの時に、日産自動車を救う人は、誰も居なかったのです。誰も手をあげなかったのに…「手のひら返し」です。もう同じ日本人として「恥ずかしい」論理です。自分勝手な論理ばかりです。だから冒険などせずに…お金を貯め込んでいるのでしょう。

日銀の量的緩和から…2012年ですよ。10年もかけて、ようやく「自社株買い」の周回遅れの動きになって来ました。本日も新聞を観ると…オリンパスの500億円から、りそなの150億円と地銀も並んでいます。「総還元」(配当と自社株買い)100%越えの企業も増えてきました。

ジャンジャン…これから始まるでしょう。ようやく…です。33年間も高値を更新できず、日銀の異次元の金融緩和から10年が経ち…ようやく企業は動き出しました。続々…です。

日経新聞が「総資産経営」を支持しても…それでは世界に通用しないから、「ROE経営」に目覚めた事例が、たくさん生まれています。だから株価は大丈夫なのです。日本製鉄の今後に期待します。傘下の企業は、多いのです。何も…「東京製綱」(5981)だけではありません。

日本経済は、大きな「構造転換」が始まっています。だから市場は、きっと…この動きを評価する相場に発展します。肝心の野村証券などは、その動きを「後押しする」のが証券マンです。法人マンは、普段から役員と個人的な繋がりがあるのです。

肝心の経営者を改革するのが、証券マンの「責務」です。無駄な資本を抱えている企業訪問をして…商売に繋げましょう。野村証券など…いくらでも商売が出来ると思いますが…、やはり日本には、人が育ってないというか…ゼロからの出発と言うか…大変です。

そんな訳で来年は大変ですよ。儲かって…儲かって…お金が使えない程…ジャンジャン貯まります。そうして税金を納めましょう。お互いに…頑張りましょうね。

本日の原稿の肝は「ITバブル期」より、痛手が大きくないし…回復も早い筈です。そうして今の段階では…まだ意見が対立します。この対立が火種になって、「仕手化の要素」に成ります。もう狙いはわかりますね。また…明日。



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