アーカイブ:2023年7月

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通常のアノマリーが通用しない…年明けからのスタートです。年初は、どちらかと言えば、圏外に置かれた「割安株の物色」からスタートしました。基本的に低PBR、低PERで、配当利回りの高い銘柄が中心で4%以上に回る銘柄が中心に物色されています。

この手の株は、どれも基本的に3月の三菱UFJが高値を付けるあたりまで…量産されています。連日、5%を超える株高の銘柄が10銘柄程度もあったのです。しかし3月から全体は一服しましたが、単なる乖離調整の意味合いでした。

アドバンテスト」(6857) の日足推移

その後、あまり時間を置かずに「底入れ現象」から、今度は日経平均株価を中心にする指数銘柄が主体になって株高になっています。このセクターは「アドバンテスト」(6857)などに代表されるように、日銀がETFの玉を吸い上げた銘柄が中心です。

「ルネサスエレク」(6723) の日足推移

既に、この指数銘柄は調整局面に入っていると考えています。基本的にかなり高い「乖離」です。「ルネサスエレク」(6723)などは、株価は倍増に近いのです。この乖離を超えて更に「株価上昇を続けろ」と言うのは、「無理な注文」です。

故に日経平均株価は、下がるとは思っていませんが、高止まりでしょう。

ここから更にガンガン上がれと言うのは無理な相談です。この株価の上昇を裏付けるのは自動車を中心とする加工産業と、好調な非製造業のサービス業でしょう。コロナ禍を完全に克服して、以前の状態に戻っています。特にインバウンドを含めた消費です。基本的にアジア圏の所得が上がっていますから、海外の旅行ブームは続くのでしょう。この背景で「人手不足」は加速します。この影響は製造業にも波及します。日銀の政策転換も近くなっています。

車の生産活動が正常化していますから、一般的に…製造業の企業業績も好調です。何故なら、日本はEV投資に否定的でした。これはトヨタの章夫社長の戦略です。彼はどちらかと言えば、水素など…「エンジン分野」を残したかったのでしょう。その為に、米国で脱炭素に向け、必ずしも「EVが一番ではない」と「ロビー活動」をしていたと言います。

それを裏付けるように…今回の株主総会では…米国でも進歩的だとされる「カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)とニューヨーク市職員退職年金基金は、豊田氏の再任に反対票を投じたほか、議決権行使助言会社のグラス・ルイスも、株主がそうすることを推奨している。彼らはトヨタの取締役会の独立性が十分でないとして、豊田氏の再任に反対すべきだだと主張している。」とWSJが6月5日に報道しています。

「オークマ」(6103) の日足推移

基本的に日本政府もトヨタに沿った意向で、国家戦略を採用してきましたが、章夫社長の退任で「方向転換が加速し」始めています。この設備投資が、馬鹿になりません。皆さんはあまりニュースに接してないから分からないでしょうが、何も「オークマ」(6103)を観察銘柄にしているのは、偶然ではなく…色んな背景があります。そうして…会員レポートではいち早く「電動アスクル」の特集と言うか…ヒントを提示し、その関連銘柄も掲げています。

ただ…株価が上がるのは分かりますが、今の時期に、このまま…株価が上がり続けるか? …この辺りの確信が得られない訳です。

皆さんの多くは、単純な発想です。この銘柄はどうか? …と論理的に、如何に良いか…それを語ります。しかし肝心な…「誰が株を買うのか?」と言う視点が欠けています。

「ジェイドG」(3558) の日足推移

株と言うのは、誰かが株を買うから、株価が上がるのであって、良い会社の株が必ず上がるとは限りません。逆に…「ジェイドG」(3558)を観ても分かりますが、会社側が自社株買いをしているのにも拘わらず、株価は下がっています。あの1000円割れの場面を考えると、分かりますね。あれは最初に1億円の自社株買いをしたのにも拘わらず…株価はまた1000円を割れていました。

カタル自身は、あの時に2万株ほど…株を買っていましたが、僅かな利幅で直ぐに逃げています。この理由は担保率の関係です。

カタルの問題点は常に此処です。常に30%ギリギリの限界投資をして、高確率で銘柄を当て続けないと必ず、直ぐに追証の懸念が発生します。故に仕方なく…儲かる株を薄利多売買で利食いを先行させています。本日も金曜日に買ったエーザイを100株だけですが、9500円で売却しました。別に下がると思っている訳ではありません。担保がギリギリなのです。全銘柄が、順調に「株価が上がる」…と言う奇跡のような運用を自分に要求しています。ただ…最近は少し反省をしています。

そんな「神様」対応が出来るわけありませんからね。誰が、その株をいつ買うか? そんな事が分かるのは、神様だけです。長年、このやり方を続けて来て、一定の成果も得ています。この7年ほどの間、そんなに悪い相場でもなく…確かに2度「変わらず」を演じています。損をしないまでも、儲けもない状態が7年間の間に2回ありました。だから…マズマズの成績でしょう。しかし…それじゃ、失った34年間は取り戻せません。

希望に燃えて…丁度、今時分、オヤジが七夕の最中に、がんで死んでいきました。あの時は高熱にうなされ…きっと彼は苦しかったのでしょう。そうして…死んでいくのです。葬儀を終えて一週間ほどしてから、辞表を提出したら、即、自宅待機です。何故か分かりません。通常の引継ぎ作業をして、会社を円満に辞めるつもりでしたが、社長はそれなりに…カタルを買っていたら、ショックが大きかった反動でしょう。一応、常に営業成績はトップを続け、若手社員の育成もやり、そうして法人課長の抜擢でした。どの証券会社もそうですが、法人は花形の部署です。そんな時に本店への転勤が決まっていた上での辞表です。

1989年から2023年です。ようやく…あの時の高値水準が見えてきました。今では「38915円の奪回」を述べても、そんなに違和感がない段階まで株価が上昇してきました。しかし…カタルは前から述べています。日経平均株価が10万円になって初めて「世界水準」なのです。

通常、プラザ合意から…間違った政策運営をしてなければ…こんな「塗炭の苦しみ」を味わうことはありません。今でも思うのです。日本の選択はいつも妥協の産物ですね。合理的な判断をしていませんね。権力者の温存です。

一番よくわかるケースが、「東北大震災」の後処理の仕方です。特に、倒産企業の「東京電力」(9501)は未だに残っており、これを残すのか?…と思っていたら、後継の受け皿は既にできており、徐々に時間をかけて移行させています。常に「成田闘争」なのです。時間をかけて…皆の妥協を迫ります。時間闘争です。まったく不快な…訳の分からない選択です。

東電の失敗を、関西電力など…他の電力会社にも奉加帳を回して…利益の補填を求めます。あの時に、東電は潰すか…国家補償にして、免責にすべきだったのです。しかしそうすると責任論が生まれます。たぶん…それを回避したのでしょう。これが日本の選択です。故に34年も低迷を続ける日本です。

清貧思想を国民に強いて…失われた時代と言うのは、失敗を隠す政策です。合理的な選択ではなく…常に「和を以て貴しとなす」共同責任です。今ではカタルも成長をしました。もう68歳です。ようやく…34年かな? 「希望に燃えて」上京したのですが…挫折に継ぐ、挫折を経験して…今では、ある「悟り」の境地に近いのかもしれません。それにしても完璧さを求めてきましたが、駄目です。

「能力」も、「運」もないようです。まぁ、諦めたわけではありません。でもそろそろ…30代のような馬鹿な気持ちを持ち続けるには、物理的に不可能な時間軸になって来ました。

さてこんな話より、なんか本日は、オヤジが死んだ時期なので感傷的になってしまいました。相場の方は売ったけれど、やはりエーザイは強いですね。この水準で出来高をこなせるかどうか…もっと激しく上下に株価を振ることです。当面は、この株が焦点でしょう。基本的に売り出しを控える「ソシオネクスト」(6526)ではありません。やるなら「未来の利益」の意見が割れる(対立する)エーザイでしょう。

やはり半導体の在庫調整は、まだ完了しません。一部で4―6月期の底入れを述べていましたが、駄目でした。しかし…そろそろ市況の方は底入れの段階でしょう。問題はこの後です。車の納車は正常化に向かい…本当の経済が試されます。

米国もM2の乖離も徐々に「正常化のライン」になってき始めました。基本は此処でしょう。世界経済の成長に比較して、お金の量でそのポテンシャルと言うか…マインドを高めてきましたが、この水準も正常化に向かいます。

三菱UFJ(8306)の日足推移

そろそろ「新しい流れ」が誕生する筈です。今は指数相場の行方を見定める段階です。分配金やリバランスの動きは、まもなく峠を越えます。更に海外投資家が買い続けるのでしょうが、指数からではなく、この指数が現物株に移行する時間がどの程度でしょう。3月の時は打診ですから、調整は比較的早く済みました。三菱UFJの株価を観ると分かります。この場面では約2か月で…再上昇が確認できています。今は7月ですからこの9月まで…しばらくは「調整時間」でしょう。

下がるとは思っていませんが、上がるとも思っていません。つまり「鳴かず飛ばす」…の相場でしょう。

故に有望株として、仕手材料株の「エーザイ」か…「大阪チタン」でしょう。ここに好業績の「ジェイドG」が、期待に応えるかどうか…まもなく1Qが明らかになります。仮に一株利益121円が裏付けられるような決算数字なら、間違いなく…一段高して2400円の壁に向かい、高値への「再挑戦」でしょう。既に自社株買いで、この辺りの浮動株は吸い上がっています。あとは「裏付け」だけが必要です。「ルネサスエレク」(6723)のようなものです。

株価と言うのは、正直なものです。1000円割れの時は、誰も信じていませんが、徐々に株価が高くなると、人間の「気持ちは変化する」ものです。田中君は優れており、海外投資家向けにも発信を続けています。何処かのファンドが、新たに…数字を観て参戦するかもしれません。

「野村証券」(8604) の日足推移

だって…後半相場は米国の利下げから新興株がメインになります。この時期にどの新興株も元気を取り戻すでしょう。BASEも意外高をすると考えています。このセクターを狙うのが、この休みの期間の7―9月期の戦略でしょう。ここから年末に向け更にボリュームアップの戦略が「野村証券」(8604)でしょう。年末年始は、野村証券の「一本立ち」を狙います。

カタルは常に事前告知をして…「率先垂範」をしています。あとは皆さんが決める事です。箸の上げ下げまで…指導を求めるのは、無理な注文です。所詮、カタルは「こちら側の人間」で「欠陥商品」です。この欠陥商品をどのように利用しようが…皆さんの勝手です。

エーザイ(4523)の一目均衡表の推移

エーザイは下げてきましたね。本日は9610円まであり、今は9360円です。あまり下げずに…下値を固めることが出来るなら、一段高のシナリオは近くなります。スケジュールを観ると…9月には新高値でしょう。そう考えるのが…自然です。だから9000円割れはあるかも…と思っていましたが、本日の出来高など観れば分かります。本当は後場からもまた買うと良いのです。

担保があるなら買いたいけれど…困ったな。何か…売れないかな? もう長くなりましたね。本日は「与太」が多く…もうスペースがありません。何か売れ…この9300円前後より、出来ることなら、9200円台で…エーザイに「再チャレンジ」してみたい心境です。そんな所で、本日はお終いです。また…明日。

無理をして担保を作って…エーザイを9270円で100株、買い直しました。これが吉と出るかどうか…もうすぐ判明します。



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