米国が羨ましい

EV時代を迎えると…日本の優位性はどんどん消え、貿易収支も劣化する可能性があります。本日の日経新聞には「円6年ぶり下落、際立つ弱さ「緩和の出口」依然みえず」となっていますが、何も「金利裁定」の話だけでなく貿易面も危惧されます。

下から3番目

ただ日本の多くの産業は、中国やベトナム、タイなどに生産基地を移転させており、あまりの日本の劣化が加速すれば…いずれ「ブーメラン現象」(輸出産業の国内回帰)が起こる可能性もあります。でもトヨタは衰退したとしても、今度は…ロボットがロボットを生産するファナックがあります。まぁ現時点では、あまり極端な円安はないのでしょう。

でも日本国の借金問題を、どう考えるか? 

日銀が保有している国債を償却させたら…円は一段と劣化するのかどうか…。論理的には日銀券の価値が下がるのでしょうが…MMT理論と言うのは、少しニュアンスが違うのでしょうが…その選択をしても「不自然さ」が残るのかどうか…。真剣に議論をしても良いのでしょう。

コロナ禍で世界の中央銀行は、「余分の資産」を抱えました。FRBは、これまで買った国債を売るのかどうか…。来年はこのインフレの話が、やはり重要な問題になるのでしょう。常識で考えると中央銀行の総資産が2倍になれば…それぞれの通貨の実質的な価値は半分になっても不思議ではない…とカタルは、前から考えています。だからこのようなレポートが出てきます。

故に自然に…「インフレ」=金利高=資産インフレ=銀行・証券・不動産の3点セットの株価が大きく上昇すると言うのが、カタルの基本的な概念です。

日本のCPI推移

昨日は総務省から、日本の11月のCPIが発表され0.5%の上昇との事ですが…菅政権の成果で携帯料金が53.6%下落しており、この特殊要因を除くと…2%を超える水準(2.1%?)程度になるそうです。

やはり先月からFRBは自ら述べていた「一過性のインフレ」との解釈が、間違っていたと認識して…テーパリングに舵を切りました。そうして今月はこの買い入れ(今までは1200億ドルを購入)していた金額を減らし…その減少額を2倍に引き上げて(150億ドルから300億ドルに)来年の3月には買い入れが中止されます。

日本の場合も、これまでは日銀が日本国債を買い入れ…低金利政策を実施してきたから…どうにか成り立っています。膨大な国債の金利負担が、徐々に跳ね上がりますから…この問題を先送りするわけに行きません。まして団塊の世代が「要支援者」(75歳以上)になり…国民負担は、どんどん上がります。こんな事を考えると「暗い未来図」しか思い浮かびませんが、少子高齢化は、逆を言うと「構造改革」を加速させるチャンスです。

日立の総資産の圧縮から利益率重視の展開に舵を切り…大きな会社なので徐々に変化しています。そうしてデンソーは自己資本にまで踏み込んだ意欲的な変化が強烈な印象として残っています。

そう感じていた時に、日本製鉄とトヨタの薄板鋼板の価格交渉の話です。丁度、鉄鉱石価格(後半は下落)や原料炭(そのまま高値水準)の値上がりが背景にあり、脱炭素化から…高炉の閉鎖と効率化が求められ、電炉に舵を切っているのです。日本製鉄の高炉閉鎖をみると…生産設備の劣化と従業員の年齢の問題があり、高炉の閉鎖を段階的に実施しています。そもそも…会社の存続を賭けた構造改革を拒み続けていると、地盤沈下が激しく…未来がないから「追い込まれた行動」に出たと思っています。どの日本企業も抱える問題です。

だって常識で考えると、日本企業が生き延びられる道理がありません。米国のROEが15%なのに…日本が7%とか言う数字では話になりません。半分の生産効率という事です。これじゃ…競争になりません。欧州でも12%ラインです。もう完全に日本人は「化石人間」です。

だから…国のデジタル化を機会に(例えば、領収証のデジタル保存義務など)一気にDXの構造改革が加速すると読むのが普通です。最初は世界トップの「セールスフォース」のようなところに注文が集まります。でも一斉に日本企業は動きますから…セールスフォースも限界があります。いくらソフトでも…。

テクノスジャパンの四季報数字

だからカタルはDXトリオの一角を占める「テクノスジャパン」(3666)の600円割れから、買い始めれば…絶対に損をしない投資になるだろうとカタルは述べています。実際にカタルはこの所、この500円割れを買っています。この株が下がった理由は「需給バランス」なのでしょう。

テクノスジャパン(3666)の日足推移

こんなもんは(需給バランス)論理的に合うなら…いくらでも買い需要が生まれます。何しろ…あのERP(基幹系情報システム)の「オービック」(4684)と、NYダウに…エクソンの代わりに指数に採用されたCRM(顧客管理)ソフトの「セールスフォース」(CRM)を併せ持った会社です。

確かにテクノスジャパンは一番ではなく…2番手、3番手の会社ですが…時代の方向性は同じで「追い風」が続きます。故に企業業績は、余程の馬鹿経営者でない限り…上昇を続けるのでしょう。だから今の株価は買い場でしょう。読者のみなさんへ、カタルからの「クリスマス・プレゼント」です。

他にも多くの銘柄が、今、「買い場」を迎えています。昨日の原稿では、岸田政権の「新しい資本主義」という煙に巻いた官僚政策らしい概念を批判しましたが、安倍派も居り…岸田らしさが出るかどうか…。

そういえば…昨日のBSの経済番組「プライムニュース」で、菅さんが久しぶりに登場していました。小泉君が言うように、彼は仕事をした内閣でした。日本人の目を疑います。特にメディアの存在です。菅政権を叩く理由があったのかどうか…。この背後には、やはり日本を「失われた時代」に陥れた官僚機構が存在するのでしょう。

本当に村社会は厄介な部分が多く存在します。本当の実力主義にすると、自分達の能力のなさが露呈しますから、この「ぬるま湯」状態が一番良いのでしょう。ですが…電通の高橋さんの自殺から6年が経過し、過去に経団連の会長を多く輩出した「日本製鉄」の思わぬ…行動はカタルを喜ばせています。市場原理主義のカタル君は「成果」が全てです。講釈はどうでも良いのです。結果ですよ。

「年間倍増」の目標を、未達に終わる今年も、カタルは偉そうに言えません。ですが無理をすれば…たぶん可能なのです。でもポジションを崩してまで…成果を挙げた方が良いのかどうか…難しい判断です。28日が年内最終日受け渡し日のようです。貪欲に自分を追い込むべきかどうか…。その方が良いような気もしていますが実際は税金の関係もあり…どう数字を仕上げるか…未だに迷っています。

米国は、やはり羨ましい限りです。何故、こんな選択を日本はしたのでしょう。

メディアの報道を見ていると「売国奴」と言う表現がピッタリ来ます。こいつ等に「良心の欠片」が残っているなら、こんな報道はしないでしょう。いくら自分達と主義主張が違おうが…菅政権の時も、安倍政権の時も…批判の嵐です。それが岸田さんになると…途端に止まるのが不思議です。日本人と言う民族は、どうなるのでしょう。

揺れ動く世界情勢の中で、どう舵を切るか…は、非常に大切な問題です。「失われた時代」を、どうにか…生きてきたカタルは終活を迎え、友達への「借り」を返しているカタルは、寂しく感じています。

読者の方の多くも70歳を超えたら…早めに終活をしておきましょう。自分は、まだまだやれる…と思っても人間は限界があります。男は72歳、女は75歳が基準だそうです。

その年齢を超えたら…いつ、「お迎い」が来ても良いような準備が必要です。痴呆症のおばあちゃんを抱え…人間の在り方を考えさせられます。せめて、最後のフィナーレは、華々しい…「希望溢れる」相場を、もう一度体験したいと思っています。それでは…また明日。

本日は今年、最後の「会員レポート」を、これから作成しますから、明日にでも…会員の方はお読みください。



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