9日の859円の乱高下は、おそらく分岐点でしょう。今回の株高は、意外性がありました。何しろ新記録の16連騰に、おまけに…22750円と言う「失われた時代」を象徴する壁を乗り越えたのです。
カタルは、昨年7月7日の日経新聞で「馬場レポート」を見て、失業率と物価の関係を認識しました。あの記事を見た瞬間に「光明」を感じました。それが…今回の16連騰であり、デフレの実質時代を破り、インフレの名目時代に移行する22750円の奪回に繋がったのです。この辺りの感覚を、読者の人は、必ず、理解して欲しいのです。
でも経験を積み、尚且つ、真剣に…色んなことを、普段から考えてないと、馬場レポートが光って見えないのです。カタルは、様々な事象を見て、政策批判を繰り広げて来ました。なかなか、日本国が正常な成長路線に乗れない為です。
しかし料理は、原点です。日本食は様々なアレンジ加え、素晴らしいですね。この民族が世界競争に、負けるはずがありません。問題は指導者の資質です。
日経新聞系列のテレビ東京のWBSを見ていますが…ビットコインの報道や、加計学園の報道の中で、前事務次官の前川のような人間を、義賊として報道する姿は、腐ったメディアそのものです。このようなメディアの姿勢が「失われた時代」を長引かせたのです。選挙を経て、禊(みぞぎ)を受けたので、報道をする必要はありません。
9日の乱高下は、市場が確認作業を求めているのでしょう。本当に…名目時代に突入するかどうか…。市場は「先見性」を発揮して、「実質から名目時代に転換した」と宣言をしたわけです。だから22750円の壁を抜けたのです。
しかし実態経済は、市場より遅行して動きます。故に、実体経済側に移ったボールが、市場にフィードバックされるかどうか…、今度は実体経済の番なのです。この確認作業は…来年の春闘でしょう。だから市場価格は、当面、揉み合いを続けると考えています。
時代の「事象」が、株価に反映されるのです。時代を注意深く、観察できるかどうか。株式投資の神髄は、此処に尽きます。
でも、この「見極め」を得るためには、大変な努力が必要です。カタルは大学時代から、株式投資をして、そのまま証券マンに…歩合外務員生活を経て、実践を積んでから投資家に転じました。でも…この程度です。ようやく…イロハが分かりかけて来たかな? …程度なのです。
でも、もし優れた指導者に恵まれれば…、カタルが積み上げてきた無駄な時間を短縮できます。故に、カタルを、「踏み台」にして、読者自身がステップアップして下さい。カタルは、その「出汁」になれば、良いのです。その為に、毎日、赤裸々に市場の感想を語っています。当たっている部分も、外れている部分もあるでしょう。自分自身でフルイに掛けて…利用されれば良いのです。
カタルは、今年5月1日のレポートで、このように書いています。
「この中で成長している会社があります。先日、掲げたアウトソーシング(2427)に夢真ホールディング(2362)、そうして…夢テクノロジー(2458)です。
先日の日経産業新聞によると1789人~4840人、200人から2100人、そうして735人から1300人となっていましたね。採用人数です。今年と来年の…。ただ夢テクノロジーの場合は、四季報数字が675人から500人を上積みして…来期は1900人の獲得を目指すとなっています。カタルは本日、この夢テクノロジーを300株だけ買いましたが…クラウドワークスと共に、この3社の株価は、今年は更に注目されます。」
これは馬場レポートの下地があったから、日経産業新聞の記事を読んでいて…直ぐに反応が出来たのです。しかし…折角のヒントを、今の所は完璧に活かせていません。この記事を読み、アウトソーシングの選択が、一番、正しかったのでしょう。5月1日のアウトソーシングは859円で、(その後アウトソーシングは、1:5の株式分割を実施したので、この859円は、当時の株価では4295円です)夢真HDは796円、そうして夢テクは770円です。今の株価はアウトソーシングが1503円で74.97%の上昇、夢真HDは842円で5.78%の上昇、そうして夢テクは828円で7.53%の上昇です。
まぁ、これからでしょうが…選択の難しさが分かります。原点は、同じ発想なのですよ。昨日、一時、ストップ高したクラウドワークスも、同じグループです。リクルートもそうですし…パソルも、パソナも同じです。このグループは、来年、華が開くのでしょう。
このように時代の流れを感じ…企業収益を読みます。ただ…難しいのは、企業経営者の心までは読めません。故に…サンフロンティアとケネディクスの違いになります。この両社の違いも、解説しないと駄目かな?
前者のサンフロンティアは、名目時代を前提にして積極経営をしています。一方、後者のケネディクスの宮島さんは、痛んだ資産劣化の改善に努め、含み利益の蓄積を優先して、保守的な経営を、当初は…していました。しかし、今は違いますよ。昨年から変化しています。でもスタートの出遅れを、挽回するのは、時間が必要です。
設備投資で失敗したシャープは経営危機になり、ホンハイ傘下に転落しました。ソニーも同じようでしたが…ソニーは資産の蓄積があり、転落を免れました。
投資のタイミングも難しいですね。特に大規模投資が必要になる半導体はそうです。SUMCOや信越は、間違っていました。ルネサスも同じです。日銀の金融政策と同じミスを犯しています。でも流石、一流のファナックは、新工場を早めに用意していましたが…それでも…時代変化に追い付いていません。来年、新工場が稼働して、ようやく需要に追い付きます。もう半年、早い決断が必要でした。
投資も同じですね。ベストタンミングで投資をするのは、非常に難しいのです。
折角、仕掛けても、相場全体の流れに乗れない可能性もあります。今回のような大規模な資金流入だと…小型株などの選択は、基本的に間違いでした。一番よかったのは…半導体のアドバンやSUMCOに集中すべきだったのです。あるいは…ファストリなどの指数銘柄です。
相場に参加する種族の好みに、どう合わせるか? 非常に難しいのです。何故、クラウドワークスが、昨日は一時、ストップ高したのか? 理由があったのですね。決算数字を事前発表し…四半期ペースでの黒字発表でした。でも、もしこの時期が早かったら…相場は空振りでしょう。9日に859円もの乱高下を演じ、全体は調整の兆しがあるから、市場から支持されたのでしょう。
「鶯の谷渡り」相場を…泳ぐのは大変です。常に、主流を歩むのは…大変なのです。サンフロンティアは狼煙を上げましたが、市場参加者の目が、まだ此方に向いてないのです。故にストップ高にならず、引けにかけ萎みました。ケネディクスも同じでしょう。
でもインカムからキャピタルへの華が開く時間は、確実に近づいています。相場は果実と同じです。腐る前が、一番、おいしいのです。でもその時は、危険と隣り合わせです。
SUMCOの相場は8合目かもしれません。既に1年以上も、カタルは言い続けています。800円からの推奨で、既に卒業宣言をしました。小野薬品の時も、早めに打ち上げ宣言し、シャープの時も、仕上がり宣言は…早かったですね。
なかなか、神様ではないから…ベストを叩き出すのは難しいのです。でも方向性は、全て…合っており、良い読みを展開しています。時代は、実質から名目転換し…怖いものはありません。あとは自分自身が力を付け、市場をリードできる器まで…登ことができるかどうか。
小手川君は、下積みがなかったので…おそらく、今は、苦労していると思います。でもカタルは、かなりの経験を積み重ねて来ました。どちらが…極みを目指せるか。今は、まだヒヨコですが…時代が見える分、カタルはいつも自信家になります。だって…事前観測通りに、株価が動くのです。あと…僅かな修正なのです。この差が、なかなか…完璧に埋まりません。やはり相場は、難しいのです。
さて本日は…有料読者向けに原稿をアップする日です。いつもの如く、遅くになると思うので…明日にでも、読んでみて下さい。それでは…皆さん、また明日。