困ったメディア

しかし日経新聞をはじめとするメディアの「デフレ意識」は困ったものです。肝心の報道をせずに…マイナス面ばかりに焦点をあてるので、経営者は、どうしても保守的になります。その動向が今回の春闘です。肝心のスチュワードシップコードから、ROEの高まりも低下気味です。どこまで…保守的になれば気が済むのか…。

昨日、田中角栄の自伝をテレビで報道していました。郷里の英雄の一人で…朋友の駒形さんとカタルは面識があったために、彼にまつわるいくつかのエピーソードを体験していますが、彼は日本に必要な人でしたね。ロッキード事件で…米国発で挙げられた政治家です。あのテレビでは、米国と日本の関係をぼかしていました。田中角栄は日本の為に、米国の反対を押し切り、中国との国交正常化などと…動いた政治家なのです。故に米国からターゲットにされました。反対勢力の学閥派は、米国の手先になり彼を追い落としたのです。米国らしい戦略です。シリアでも同じ構図です。何もシリアだけでなく…日本でも同じように、米国は自分達優先の戦略を実行します。その手先になるのが…メディアの連中です。こいつらに愛国心があるのかどうか…。非常に疑わしい報道ばかりです。

昨日の番組の中で郵政大臣時代のテレビ免許申請の報道がありました。仕事を出来ない連中が上に行く構造は、昔も今も変わりません。日本にも仕事の出来る人間が一杯いると思うのです。でも、そいつらは何故か…冷や飯を食わされ、眠ったままですからね。困った村論理です。何処まで日本人自身が理解しているか…。つい先日までNHKは、大震災の報道ばかりでした。5年も経過しているのに…補助金を頼りにする「甘えの構造」は、変わりません。誰も批判しませんね。むしろ、これを美徳と…崇めている様に見えます。でも5年ですよ。いい加減に…自立するのが、大人の社会構造です。

インターネットでは、一般紙に報道されないことを時々目にします。イギリスでは配当性向は70%との…記事を目にしました。本当かどうか分かりませんが、日本ではようやく20%から30%に引き上げられたところだそうです。企業の現預金残高は246兆円もあるのです。いい加減にしなくてはなりませんね。日経新聞は、一面トップで…このことを書きトヨタに1兆円の自社株買いを迫ればいいのです。ベースアップの春闘でもそうです。日産は給料水準が低かったので満額回答でしたが…トヨタなどはリーダーの自覚が足りません。章男社長は嫌いじゃありませんが…今一ですね。

日経が書かないのは、広告主に逆らえないからでしょう。故にありもしない中国危機を煽るばかりで…ベースアップの引き下げを容認する記事ばかり…掲載する始末です。このようなメディアの姿勢が日本を悪くしています。古舘さんが本音を言いたいと…辞めたそうですが、日本のメディアも村論理ですからね。カタルのような意見も多いと思いますが…何故か、表面化しません。司馬遼太郎の世界と同じです。

株を上げるのは実に簡単です。個人の金融資産は1741兆円の内、現預金残高は902兆円です。この資金の2割から3割を、正常な金利裁定が働くように税制優遇をすればいいのです。配当課税を撤廃するのです。資金は円滑に動きますね。日銀は窓口指導をして預金の10%程度を、株式投資に向けるように…銀行を指導すればいいのです。簡単ですね。あっという間に…割安株は水準を訂正します。

業況判断指数の推移

業況判断指数の推移

さて株が下がると…愚痴ばかりになるレポートですが、その「株安」の切っ掛けは、日銀短観と言われています。本当かな? その景況感(業況判断指数)を示すグラフを掲げます。ご覧いただいて分かるように…製造業より、非製造業の方はいつも良いですね。GDPの構成比率では、圧倒的に非製造業のサービスの方が高いのです。ところが新聞は、いつもトヨタなどの製造業にスポットライトを当てます。この間違った先入観が、相場にも現われているのでしょう。故に企業が、117円の為替を設定しており、現状は112円だから減益幅が広がると言う発想になります。しかし既に、多くの企業は120円程度で半期分は、為替予約を組んでいる訳で…下期分を交ぜても、今期は112円と言う事はないですね。せいぜい115円程度のものでしょう。つまり、それほど…悪化しないはずです。

パナソニックの値下がりがきつく…全般安を加速していたように感じました。パナソニックの売上高目標数字の訂正は、名目成長が実質成長になっていることを示しています。つまりデフレ脱却どころか…逆戻りしていることを示しているようです。何しろ昨年掲げたばかりの目標を、直ぐに撤回する辺り…経営者に資質があるのかどうか疑わしく思いますが…果たしてどうなのでしょう。

この価値観は難しい。株価の目標を問われると…目先か、それとも時間推移を伸ばす将来性を示すのか? 難しい課題です。目先は弱含む傾向が強いようにも見えますが…、一時的な可能性もあり、難しい判断を迫られます。事実、在庫も過大な水準ではなく…仮に日銀短観が示すように、目先、多少企業業績が悪化しても、そう落ち込むように見えません。イメージは「底這い」を続けていると言う感じです。

売上経常利益率の推移

売上経常利益率の推移

むしろ売上高経常利益率など観ると分かりますが、「中弛み」の表現が正しく、好調をキープしていると言う見方が正しいように見えます。過剰な中国などの減速説がメディアに溢れていたために、間違った経営者の認識が、春闘などに繋がり立ち上がりの上昇が鈍いと言う見方が、正しいようにも感じます。もっと…しっかり分析した方が良いですね。カタルには日銀短観が切っ掛けで…日経平均株価が大幅安するのは、市場の認識が間違っている様に感じています。事実、米国株も中国株も強いままですね。日本だけですよ。

でもその日本は、遅れはしましたが、マイナス金利を導入し…当座預金に眠る資金を動かそうとしています。ようやく金融庁も赤字法人への融資を認可し始めています。つまり1月にマイナス金利、3月に赤字法人、更に夏にも介護リートなどへの税制優遇と…ようやく一体化した政策発動になります。故に、仮に目先の需給悪化で株価が緩んでも、一時的な現象で、早晩、持ち直すと言う読みが正しいようにも、感じています。

自分で詳しく日銀短観を観てみればいいのです。此方です。メディアの恣意的な表現を信じず、自分で分析しなさい。確かに…鉄鋼はかなり落ち込んでいますが、建設は好調をキープし、汎用機械などの先行きは、明るい見通しです。何故か…経営者のマインドが低いままなので…注文が貯まる一方のバスやトラックなどの受注は消化できません。メディアの報道が増産投資を拒んでいます。

明日はカタルがデータを追っている指標面を事例に掲げ、レポートを書いてみようと思っています。それでは…また明日。



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