再認識する「市場の整合性」

最近は頓に(とみに)「市場の整合性」の重要性を再認識しています。

世の中の流れは「一つの糸」により結びついており…「連鎖」が繰り返されているように感じています。相場の方向性は分かるのですが、細部の「時間軸」の把握と、己の力量配分が問題です。最近の失敗の主な原因は、この「力量」配分です。自分の想定外の株価の動きはよく見られます。故に、その対処法としてカタルは「ブツブツ投資」を選択しています。この方法は「大儲け」にはなりませんが、あらゆる相場に対処できます。

それを知っている筈ですが…今年は「薄利多売」(小さな利益の売買)から「雪だるま投資」(大きな相場への継続投資)の選択を、何度か…間違っています。まぁカタルの性格による部分が、主な敗因でしょう。その為に成績はイマイチです。

「ナ・デックス」(7435) の日足推移

昨年から続く「割安株」投資…今年はお年玉銘柄に「ナ・デックス」(7435)を選択しました。この代表事例は金利裁定を謳った「日本製鉄」(5401)ですが、この手の株式を好む人は保守層の理論家です。バフェットの代表される人種の人達です。お金は持っていますが、面白味はなく…世の中で「堅い投資層」の人達です。人生の歩みの中で、冒険をすることは余りありません。堅実な生活観が信条なのでしょう。

カタルは上京した時に、当時は「和光証券」に入りました。その後、新日本証券と合併して、新光証券を経て…今は「みずほ証券」ですが非上場になったようです。まぁ激変する証券界を代表する一つの事例です。興銀系列だったのですが、第一勧銀、富士銀行と統合したのですね。長い歴史の中で…如何に「失われた時代」の34年間は、変革が激しかったのか…が、分かります。

「パイオニアの指名解雇」は1993年1月に35名の「早期退職勧告」を行ったのが、始まりでした。バブル崩壊は、日本の資産価格…「土地資産」価格1100兆円を実質的に減らしたのです。その「皺寄せ」が、いろんな所に及んだ最初の事件と言うか…社会現象なので、カタルはこの「パイオニアの指名解雇」を良くレポートで取り上げています。

今では希望退職者募集は普通ですが…当時は「終身雇用」に「年功序列」が定説ですから、メディアはパイオニアを批判します。世界を知らないメディアの暴走は「成田闘争」になりました。悪戯に…「時間だけを浪費する」消耗戦を、カタルは成田空港事件と同じ馬鹿レベルの拘りだと思っており、無駄な時間闘争を「成田闘争」と命名して…それを揶揄しています。

日本人は「変化」を嫌います。しかし…社会の変革、時代の要請に合わせて自ら努力をして自分が変わらないと…「ガラパゴス化」をします。独自の文化で…大切にすべきだと言う意見もありますが、矛盾を抱えます。「スマフォ」の歴史を観ると分かります。

トヨタの章男社長は好きですが、経営者としては日本を「奈落の底」に叩き落した人物かも知れないと考えています。

彼は日本の自動車業界を守るために国内の「300万台の生産体制を維持」するために、EVと言う進化を意図的に遅らせました。どうしてか? 一つはEVが正しい道か、どうか…分からない事。PHV,FCV、HVなど…色んな形態があります。

この発想は全て「脱炭素化」から…EUからの要請で、世界がその方向性に歩んでいます。異常気象に対応の為です。そもそも技術革新とは「規制の裏返し」ですが、経済性の合理性を兼ね備えたものでないと…正しい進化は出来ません。

でも最近の報道を読むと…ドイツや米国のEV挑戦は、既に敗退しています。中国のBYDと米国のテスラは双璧に位置しています。近年はテスラの合理性が勝っています。中国のBYD以外のメーカーは中国の補助金政策でも…今の「値下げ競争」に太刀打ちできません。

ここにこれから「トヨタ」が「周回遅れ」で、挑むのですが…半導体の「ラビダス」同様に厳しい戦いです。この進化を拒み、成田闘争をした経営者が、章男社長でした。日本では、あまり報道されていませんが…米国議会でEVへの変化を遅らせる「ロビー活動」を展開していたのです。

この主な理由は「雇用」を守る為でしょう。エンジン部門など…大きな雇用が失われるからです。最近、リョービの株価が撥ねたのは「ギガキャスト」と言う自動車の超大型部品を一体成型する「アルミダイカスト」のパネルの話です。コストを削減するために、多くの部品を排除するのです。エンジンだけではありません。全ての組み立て工程を省く試みです。

早い話が、車一台に5万点とも…言われる部品を1000程度に抑えて、価格競争に挑みます。故に、小さな「ボルト」も必要なくなります。先日、日東精工の株価が割安感から上がりましたが、EV時代には、このようなネジの部品メーカーも消える可能性もあります。

何故、自動車の部品株は、「割安圏」に放置されているか? 

これから存続問題が問われます。今は良いのですが…10年後は怪しいものです。いまEVは採算に合わない…過激な競争分野です。トヨタがEV市場に乗り出しても、成功するかどうか…「危うい」のです。だからこそ…繋がる車の「プラットホーム」を支配することが重要になり「ルネサスエレク」は、辛うじて…ドイツの「インフォニオンテクノロジー」に対抗できる可能性を秘めています。辛うじて…の話です。

多くの人と言うか…メディアと言うか…、その知識レベルは非常に低く、正しい報道をしないから「間違った政策」を連発します。その結果、日本は既にG7諸国の劣等生です。

米国の最低時給が「20ドル」の時代ですよ。150円なら3000円です。日本は1000円でも抵抗しています。この違いは「基本政策の違い」です。実質時代と名目時代、変化を拒む成田闘争に慣れ親しんだメディアの国民教育です。間違った報道が、政策を歪め…日本を劣化させました。だからカタルはメディアに批判的です。

昔は分かりませんでしたが、今はネット時代で、「正しい情報」が手に入り、英語が出来なくても翻訳ソフトがあり…ある程度分かります。最近は「大阪チタン」(5726)の「時間軸の失敗」を調べていたら、ボーイング社の株価の低迷に繋がり…今年に入ってから、かなり詳しく…米国の株価動向を観るようになりました。失敗が、進化の過程に繋がっています。

やはり現状を鑑みると…残念ながら、まだ独立した日本株の動きになっておらず、米国株の動向に引きずられているようです。

「アップル」(AAPL)の 日足推移

故に…特に「アップル」(AAPL)の株価動向に神経質にならないと駄目なのです。この動向と世界のニュースの繋がり方を観るのです。米国株は奇妙な値動きですよ。昨晩はPCEの発表を受けて…株価は高かったのですが、共和党の反対に遭い…政府機関の閉鎖が長引く予想が出てきました。それに引きずられたようです。

しかし…株価位置を観てください。かなりいい所まで…調整が進んでいます。アップルはまもなく200日線ラインに到達します。

他の指標の株価位置を観ると、もう直ぐ…この調整波動が終わることが分かります。今回は2018年ほど…悪い相場にならないと思っています。ただ「野村証券」(8604)の603円の50万株程度の「関門」を前に挫けていますから…まだ分かりません。

一応、「値幅調整」はカタルの予想に到達していますが、時間軸は10月半ば…と思っていましたが、まだ9月末です。配当金額も大きくなり…リバランスも大きいのですが、この程度なら…8月18日の安値が基点になると思っています。

「ルネサスエレク」(6723)の 日足推移

此処では「循環買い」物色の「ルネサスエレク」(6723)の押し幅が、75日線を割れていますが、カタルは「音が聞こえ始めて来た」と思っています。前回は、利食いで撤退をし2250円ラインで再び挑むつもりでしたが、カタル独自の力量問題ですが、「担保率の関係」で、その実験が出来ませんでした。

しかし金曜日は、月末のリバランスのなかでも、株価は高くなっており2285.5円です。カタルが想定した2250円で買っているなら、利食い圏です。

「ニデック」(6594) の日足推移

注目しているEVアスクルの「ニデック」(6594)は「二度目の200日線割れ」場面で6931円です。前回は3月16日の6145円ですが…この水準を覚悟してここから参戦して観て良い株価水準です。以前、カタルは一度取り上げて…200日線から顔を出して人気化しました。7月21日の8706円ですね。そこから秋の「つるべ落とし」です。

しかしこの水準から「買いたい株価ライン」になって来たと考えています。まもなく25日線が200日線を上から下へ…「デットクロス」(D.C.)です。証券マンはこのラインから株集めをしますが、目先を重視する人は、200日線の上昇(右肩上がり)まで…我慢です。少なくとも…25日線の上昇を待ちます。

基本路線として、米国株はまだ調整過程です。来年の大統領選に備え…再び力強く株価上昇する為に、今の「下げ過程」があります。この調整を促進させるのが、様々な材料です。インフレからの「金利高」など…色んな見方がありますが、基本は需給バランスの進展が、新しいスタート台に着いたときに…取り上げる材料は変わります。

昔は材料が、株価を変化させると思っていましたが、最近は、株価の需給バランスが材料を選択するとも考えています。

買うために、敢えて…株を売ります。逆に、売るために…敢えて、株価を上げます。最近の船株は、その「売るため」に、株価を上げた…代表事例でしょう。今日は雑感を述べていますが、既に長くなりました。故に、まもなく出かけるし、この辺で「お終い」にします。様々な株価動向を観ていると…日本株は調整末期なのでしょう。また…明日。



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