デフレ脱却宣言は?

新春の会合での話題は、「デフレ脱却宣言」に注目が集まっているようです。日本株は、既にデフレの関門である1996年6月の22750円を抜けました。更に…高値からの1/2戻し(22975円)をバブル崩壊後、初めて達成しました。

日経平均株価の月足推移

昔から、株式市場では「半値戻しは全値戻し」との諺があります。この格言は過去最高株価の38915円(最高値は38957円)を超す事を示しています。

ただ実社会の感覚は、まだ実質成長のデフレ時代から、名目のインフレ時代への確認が取れていません。色んなデータが、これから改善されてきますから、様々なデータを追いながら、徐々に社会が変化していくのでしょう。先日は全国の地価動向の話をしましたね。都市部の地価の上昇は2010年頃が底なのでしょう。アパホテルの社長の感覚は正しいと思います。

ソフトバンクの孫氏が2013年10月に、銀座中央通のティファニービルをゴールドマンサックスから買収しました。GSは2007年に380億円で、このビルを買収して320億円で手放したと言います。当時、リートの期待利回りは4%程度だったのですが、この買い物は2.6%程度で割高だと言われていました。このような話は、重要なサインなので…良く記憶に留めておくと良いでしょう。

昨年は、新築された銀座シックスの売買がありました。開発(他に森ビルとJフロントリテイリング)に参加した住友商事が、ヒューリックに8階部分を、4月に(推測で120億円)で売却して、ヒューリックは7月に、モルガンスタンレーの元幹部が設立したグリーンオーク・リアル・エステートに200億円以上で売ったそうです。何れも…金額は発表されていませんから推定金額です。

東京の商業地の公示価格推移

この現象は…ようやく日本でも、アクティブな投資家が参入してきたことを示しています。ケネディクスの株価が上昇し始めたのは、エリオットがケネディクス株を、買った時分ですから3月下旬から4月です。銀座シックスの動きと一致します。世界中に豊富な資金があり、その運用者は、常に鞘を抜こうと…必死になって勉強しています。

株を上がることなどは、簡単な事ですが、買った株を誰に買わせるかが…問題なのです。土地も同じです。このような事象の積み重ねが…市場の読みに繋がります。

日本市場は、様々な景気循環が、一緒にピークを迎える「ゴールデンサイクル」に突入しています。在庫のキチン循環、設備投資のジュグラー循環、建設循環のクズネッツ循環、そうして産業革命を凌駕するスマートコミュニティーと言う革命的な変化のコンドラチェフ循環の波が、同時に上昇しているのです。

横河ブリッヂ等の橋は、戦後、構築された社会基盤の更新需要は「待ったなし」にやって来ます。橋が落ちて事故が発生したら、役所は批判されます。下水道の耐震工事の進捗率は、非常に低いままです。東京都の電信柱の地中化工事もそうです。何も…安川のロボット化だけではありません。そこにAIスピーカーなどの新規の技術革新が、すごいスピードで進展しています。

日本は少子高齢化が世界に先駆け、一気に進むので…生産の自動化であるロボット化などの進展が、すごいスピードで浸透します。人手不足が、その動きを加速させるのです。賃上げをしても、人手は集まりません。移民政策も問われるでしょう。

本日の新聞によれば…工作機械からの要請で、ようやくハーモニックドライブ(6324=株価7330円)は、公募増資を含む資金調達をすると言います。株価の行方が注目されます。

新工場や増産投資に…着手するそうです。何しろ…昨年比で7倍の受注残を抱えていると四季報に書かれています。このような動きは…名目時代の動きです。早くやった方がいいのです。チビチビと…増産ラインの対応や、残業を増やして対処しているようじゃ…時代の変化を実感してない経営者の器なのでしょう。幹事証券は、日興ですね。

野村証券の週足推移

カタルは、サンフロンティアの公募で下がった株は、買い場だと述べ…お年玉銘柄に採用しましたが、未だに1341円をクリアしていませんが、金曜日の出来高は107万株になっていました。来週から加速しますね。出来高が増え…おそらく何処かのファンドが、公募の打ち返しを買っているのでしょう。これから…面白くなります。

もう一つ、別の指標をお目に掛けましょう。

社会不安は、人々から希望を奪い、失望を与えます。ライブドアのホリエモン逮捕をカタルは批判していました。実は…リクルート事件も批判していました。全く、同じ構造に見えるのです。日本村論理に挑んだ若者が、権力により挫折させられた構図に見えるのです。故にカタルは、「リクルートに始まり…ライブドアで終わる」と述べたことがあります。リクルート事件は1988年6月に発覚しました。1984年から1986年にリクルートコスモス株は譲渡され、1986年10月に上場しましたが、これが贈収賄にあたると言う地検の判断でした。

株価は騰がるかどうか分からないし、公募価格を割れる場合もあります。何故、株式の購入権が贈賄にあたるのか、サッパリポンでした。でも有罪判決でした。ホリエモンも同じような感覚です。その後、同様の偽計事件は多く多発し、東芝のような粉飾決算も明らかになっていますが、誰も収監されていません。やはり…カタルにはサッパリポンです。

このような国策逮捕というか…。強引な手法が、人々からやる気を奪い、社会に閉塞感が漂います。金融庁の厳格な検査姿勢も、そうです。末端の検査員が事件をでっち上げて、処分していたと言う話です。このような社会の空気が、自殺者をどんどんと増やしました。その様子をご覧ください。

自殺者の推移

自殺者数は、景気の回復を受けて減って来ましたが、依然、男が自殺する割合は多いままです。社会に希望が芽生えると…、この割合は、どんどん減って来ます。基本的に男と言うのは…弱い動物のようです。

カタルは、誰もが成功できる「寛容な社会」を望んでいます。多少の「やんちゃ」は笑って許せる…寛容な心が、日本人に芽生えるかどうかも、デフレ脱却の主眼でしょう。

生活感の基準を、何処に置くかは、非常に難しい問題です。しかし基準のバーが高いままでは、格差は広がるばかりです。この格差の拡大が、社会不満を生み、暴動やテロなどに繋がり、社会が不安定化します。欧州は移民政策に反対し…ブレグジットの選択になりました。

米国も自国主義のトランプ政権の誕生、好調の筈のドイツも政権基盤が脆弱化しています。日本は安倍政権の長期政権が誕生し…順調な回復を続けています。国民の意識が何処で…大きく変化するかどうか…。ケネディクスは見方を変えると…日本の大地主なのです。今年…このようなバブル思考の意識変革が、起こるかどうか…は、カタルの「賭け」なのです。

サンフロンティの日足の株価推移

サンフロンティアのPER20倍、30倍が容認されるか? みんな、流れは一緒なのです。デフレ脱却と言うのは、みんなが楽しい…希望が溢れる社会が、生まれるのでしょう。なんとなく…理解してもらえますかね?

株の世界と言うのは、株価の「ものさし」が、変化するのです。その「ものさし」を決めるのは、時代背景なのです。嘗て、バブルのころの株式指標は、「Qレシオ」なるものが生まれたのです。支配不動産の価値と言うのは、どんなものか…。何れ、ケネディクスの株価が仕手化する時に、話題にされると思っています。

果たして…仕手化する時期は、いつなのか?

本日は有料会員向けレポートを、これから書きます。たぶん夜遅くか…日付が変わる頃、アップする予定ですから、明日にでも読んでください。



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