かたる:週末を控え、米中会談のゆくえを気にする向きがありますが…やはりFRBの機敏な政策変更を確認したことの方が大きな材料でしょう。何故なら、この動向の世界経済に及ぼす影響が大きいからです。ただ問題は米国内部の借り入れ問題が、潜在的に膨らむという事です。更に気になるのは…米国国債の消化率の問題です。
カタルはトランプ政権の一番の問題は「ドルの信認」問題と述べました。まだ、この恐れを気にする必要は全くありません。でも将来はこの問題が浮上します。米国が基軸通貨を発行できるのは軍事力と経済力があるからです。何にも、まして世界共通の認識の共有です。人権問題など…表面上は、正義を貫く公平なルール作りに邁進して来たからでしょう。
中国の「元」が、ドルに代わることは絶対にありません。何故なら、言論統制など自由がないからです。開かれた社会でないと…誰も信じないでしょう。でも行き過ぎたトランプ政権の姿勢は、ドルの信認を揺さぶる材料になります。故に数年後、この体制が続くなら、危うくなる可能性があります。今の所は許容範囲なのでしょう。でも既に米国債の発行は過多になっているように感じています。
今回の金利問題は、金利水準が問題なのか? それとも…FRBがこれまでに買った国債の償還度合いが問題なのか? マネタリーベースの伸びを精査する必要があるのでしょう。面倒な話です。
9月から一気に変化した市場展開は、次のステップに移行するための市場のサインです。このサインは年初から灯っていたのでしょうが…カタルのミスですね。「債券のフラット化」は…最初は経済成長率が勝り、何れ、もっと長期金利の上昇も認められると考えていました。でも米中貿易の話が、此処まで人間心理に影響を与え…行動を制限するとは考えませんでした。そもそも、この貿易摩擦は中間選挙前に「手打ち」と読んだ、カタルの甘さに失敗の原因があります。
中国は3隻目の空母を建造しており、覇権主義の観念は南沙問題以降、スピードアップしています。一帯一路なら…世界経済の進展に役立ちますが、製造2025になると…直接響きます。何より、スパイ活動を含め強引な手法が問題なのでしょう。今の焦点はファーウェイなのでしょう。ニュージーランド(NZ)は禁止通告をしました。トランプ大統領は当然日本にも…求めるのでしょう。5G構築の進展にも影響を与える問題で…難しい判断が迫られます。
ゴーン事件で、地検の久木元伸次席検事がWSJの社説に反論していました。朝日新聞とタッグを組んだ作為的な情報操作が、今の時代に通用するのかどうか…も、今の見所でしょう。日本の市場原理は、何処まで…通用するのか? 一見、株式取引に関係ない事象に見えますが…違いますよ。
現在、東芝の自社株買いが進行していますが、この動向にも影響を与える問題です。車谷さんはゴーン事件を見てどう考えているか? カタルは残りの自社株買いを来年3月までに終えないと駄目だと思っています。市場で数千億円もの株式を買うのは大変ですよ。だからカタルは「鉄板相場」だと述べています。本日は安いから、寄り付きから段階的に買っています。3600円割れは、天与の買い場でしょう。そう思っても、貧乏人のカタルはチビチビ対応です。
こんな形で急な転換(FRB問題)は予想してなかったけれど…ソフトバンクのIPOも、無事、資金調達が進んだとの事です。やはり日本人は従順です。オレオレ詐欺に引っ掛かる国民性が存在します。内容は見ていませんが、たぶん配当利回り株なのでしょう。
さて…東邦チタンの続報です。此処で大阪チタンが、もし10月に今の発表をしたら株価は暴落しています。でも市場要因(市場リスク)が大きく変化したために、本日は既に昨日の下げを埋めています。これを見ても…「市場要因の絶大さ」が分かります。この辺りの感覚は非常に微妙な問題です。
東邦チタンではスポンジチタンなどを若松工場(月産1300トン)でフル操業を続け、効率性に劣る茅ケ崎工場(月産800トン)の稼働率を450トンから600トンと…稼働率75%に引き上げて在庫投資をすると言います。一連の西山さんの行動には整合性があります。社内レートの1$=110円への変更、RRの改善を先読みして通期業績の引上げ…そうして在庫投資の開始。
この報道は観方に変えれば、「危ない賭け」にも見えます。何故なら、社会情勢が変化して売れなかったら、将来に「負の遺産」を残すからです。でも大阪チタンのこの時期の構造改革を見て、カタルは西山さんの読みの正しさが「裏付けられた」と感じました。
何故、この時期に大阪チタンは構造改革を着手するのか? ポリシリコンに携わる社員がどの程度か分かりませんが…人件費はかなりの金額の筈です。余程、航空機などのチタン需要が増えないと赤字が継続されます。
でも杉崎さんはV字回復を描いているのでしょう。その理由はチタン合金の粉末需要にあるのでしょう。つまり西山さんの読み通り在庫投資は活き…来春には茅ヶ崎もフル生産の可能性があるのでしょう。それでなければ…大阪チタンの構造改革の着手は、筋が通りません。
此処で読者の人は考えて下さい。ケネディクスの宮島さんは、カタルの読みと違い、最初は新規投資をせず、社内の負の遺産であるレガシー・アセットの整理を優先しました。あの行動に似ています。人間は先ず、内部の膿を改善します。それは…良くなった時に始めます。ユトリが社内に芽生えているのです。相当、チタン相場の先行きに自信がないと出来ませんよ。
だから大阪チタンも面白いのですが、今回の赤字計上は、まだ一般化していません。当面は下がらないけれど、大きく上がらずに横這いを予想しています。その間に、MLCCなども好調な東邦チタンは株価の鞘を埋めるのでしょう。そうして来年の5月頃から先は、より鮮明になり、一気に両社とも爆発高になるのでしょう。そんなイメージで株価を見ています。
来年の方が株価の伸びは、どんどん大きくなるのでしょう。丁度、1年前に東邦チタンは50万株の空売りを引き金にしてストップ高だったかな? …を演じ1888円を付けましたが、その高値奪回は、来年1月か、2月なのかもしれません。
何故か?…カタルは日揮の爆発高が脳裏に残っています。予兆が1年前にあり、本格的な相場は予兆の1年後に始まりました。このケースは実は…良くあるのです。
工場の操業度が上がると…利益が劇的に増えます。その理由は収益構造にあります。此方の損益分岐点で…以前、解説しています。此方の図だけ提示しておきます。
問題は市場要因です。今回の金利停止観測、ソフトバンクのIPOの目途が経ち…もう大丈夫でしょう。相場は進化論の可能性も高く、来年の2月まで、大きな上昇相場になるのでしょう。カタルは「東邦チタン」と「東芝」の2銘柄を、読者に皆さんに推奨しています。
ここで…東邦チタンの沿革も、重要だと言った意味が、何れ…分かるでしょう。この話は東邦チタンの株価が、目先の高値1478円を抜けたらレポートで続報を書きます。もう決まっているのです。
プロが、どんな観点で様々な事象を繋ぎ合わせているか?「市場の整合性」の話をしています。この辺りの考え方を、今回の東邦チタンの説明を通じて、読者の皆さんが感じ取ってくれると嬉しいのです。もう何処かで…爆発する事は、事前に決まっているのです。
何故なら、今の時期は、なかなか良い素質を持っている株が見つからないのです。ベストでも駄目なのですよ。在庫投資と言う…不透明な「欠けている部分」がある為に、大相場に発展する「仕手化」する要素が存在します。完璧な八方美人では、市場人気にならないのです。カタルにお金があるなら…良い相場を創る事が出来ます。でも貧乏人はいつまでもコバンザメなのです。
東芝は鉄板相場ですよ。ゴーン事件を見れば車谷さんは考えます。今の株価は3605円です。
それでは…また明日。