NY市場が大幅安して不安感が増していると思います。この理由の一つがイールドスプレッドの話です。でも通常3か月物と10年債を比べるスプレッドを利用するものかどうか…
一般的には2年債と10年債の鞘を用いていましたが、近年は超長期国債も発行され5年債と30年債を比べるものもあります。 そこで3つのスプレッドの推移をみてみました。(30年債の発行がない2002年3月から2006年1月まではデータがありません。)
データを利用する場合、基本的には期間の長いものの方が有益です。どうしてかと言うと期間が短いと一時的なイレギュラーもカウントするためです。株式投資に重要なことは、中長期のデッサンをどう描くかと言うものです。近年は短期売買が増え、目先投資も横行していますが、カタルの考える「時代背景が銘柄の選別を行う」と言う概念は、基本的に少し長いデッサンを描きます。
読者の皆さんも、この時間の概念を加味しないとダメなのでしょう。 カタルはこの概念を理解できず、古河電工で手痛い失敗を犯しました。
たぶんドルの下落を見ると…今回のFOMCが多くの市場関係者にとって意外だったのです。FRBは昨年12月に利上げをするほど、好調な米国景気を見込んでいました。ところが株価は急落したことに驚き…FRBは態度を一変させました。この浸透度(理解度)のスピードを市場関係者は、もっと緩やかだと思っていたようです。ところが意外にも…今回のFOMCで年末の予定が9月末に資産縮小を終了する変更した為3か月間のズレが生じました。この3か月間の時間のポジション調整を急いだから、このようなイレギュラーの動きになったものと推察しています。
でもカタルは依然、ゴルディロックス相場の延長か…進化論説を採用しています。市場が懸念する景気後退期を支持していません。つまり昨日にNY市場の急落は一時的な下落であって、早晩…株価は落ち着くと思っています。でも昨日述べたように、今後、数か月間は高値圏の横ばいだろうと思っています。この中には多少の下げもあるのでしょう。
要するに…3か月間程度のポジション調整が済めば、相場は落ち着くと考えています。このクリスマスショックや今回の市場との対話不足を観ると…パウエルFRB議長の技量が分かるというものです。彼はあまり株式投資の経験がないんじゃないかと思います。
その反面、その動きに困惑される市場にギャップが生まれますから、儲けのチャンスは広がるのでしょう。
カタルは、このビアンゴ・リサーチの推測を過剰に気にすべきでないと思っています。カタルは以前、9月頃にも10年債の金利が3%台に再び上昇するんじゃないかとの観測をしています。この背景は夏を過ぎて秋ごろになれば、景気後退期は再び上昇(拡大期)に向かうと思っているからです。もともと進化論を述べるときに、今回の落ち込みは小さいと述べて古河電工を早めに推奨した経緯があります。
この説は裏付けるのは、いろいろ事象が背景にあります。例えば上海総合株価指数の上昇です。あるいは本日の日経新聞の5面のSOX指数の話もそうです。ただこのSOX指数は行き過ぎている帰来があり、もう少し観察しないとカタル自身も、自信はありません。でも論理的に様々な事象を見ていると…それが自然に感じられます。故にDXI指数を観察しています。
仮に、日経新聞と言うかビアンゴ・リサーチの資料のような経過を辿るなら、SOX指数も上海総合株価指数もこんな動きをしません。相反する動きです。だから今回の現象はむしろポジション調整の為の一時的な現象と考えるべきだと思います。
でも面白いでしょう。SP500が前の2つの山を越え、本来なら、ここで一服すべきタイミングの時にこのような材料を出し、相場を休めます。結局、誰かが儲けるために意図的に市場を操作しているとカタルは考えています。日経新聞の3面は、そのような見えない意図に踊らされて記事を書いているのでしょう。
プロは様々な手口を使って、市場の誘導を試みます。通常は買うために、あえて売りから入り株価を崩したり、売る為に、先ずは買ってそこから空売りするとか…するのです。そんな手口の一つだろうと推察しています。どっちにしても相場は一服を欲しており、このまま新高値を取る可能性は低かったのです。
こんな解説で良いでしょうか?
基本的に未来の事象は誰にも分かりません。どの説を採用し行動するかはそれぞれが自由なのです。本日は米国金利動向を調べ、グラフを作ったりしていましたから時間がかかりました。何でもそうですが、日経新聞などの記事も鵜呑みにしないことです。奇妙なことに、30年債と5年債のスプレッドは昨年の秋頃から拡大を開始しています。