昨年は、このクリスマスに安値を付けた株価が多かったのです。今年も同じ傾向になるのかどうか…。
日本市場は、昔からの諺で「掉尾の一振」と言う諺を用い、年末高に期待をする人が多く存在しました。兜町では亡くなられた日刊投資新聞社の松本亨さんなど、この諺を毎年使っていましたが、カタルの記憶では、そんなに上手く行かなかったように記憶しています。市場では「笛吹けど…踊らず」…と言う部類でしょう。先日、読者から紹介されて買ったNPCは、本日も大幅高していますね。この出来を見ると、やはり市場は…分かりやすい形の一般事例を好むのでしょう。
基本的に誰かの仕掛けがないと株価は下がるもので、自然に弱くなります。市場参加者の総意と言うものでしょう。このような閑散相場の時に誰かが仕掛けると、当然、その株価の動きは目立ちますから、人々の関心を呼びます。そうして何故、その株が上がっているか? その背景を調べる切っ掛けになります。
昨日、相談を受けたよっちゃんの買いも、品薄の銘柄を1億円だから、5万株ほど買う訳だから…当然のことですが、株価は上がります。やはり目立ちますよね。情報と言うのは、事前に伝え…実際に株を買って、上がった株価を見て市場参加者が検証して、その輪が広がるかどうか…。その繰り返しです。
適度に手を入れないと…株価と言うのは、必ず、下がります。逆に板状の売り物の壁を、適度に買ってあげると上がるものは、自然に株価が上昇します。その分岐点が変化日と呼ばれるポイントです。
移動平均線と株価の交差点とか…。その意味で興味を持っている一例をとして昨日は古河電工を掲げました。既に75日の移動平均線を割れましたが、この辺りが反発地点になるかどうか…。仕掛け筋は、年がら年中、株を買っている訳ではありません。タイミングを見て手を入れて、市場動向を探る訳です。その時に反発すれば市場の支持を得られていると考えます。
野村株のチャートは、かなり強引な上げ方を見せています。明らかに背景に仕掛け人達が関与している訳です。だからチャート論を好む人が多いのです。チャートを良く勉強する人はチャートの形に溺れ、自爆するケースもあります。色々です。
例えば…誰でもわかるレオパレスに21を事例にしましょうか…。ご存知、村上一族が買っている株です。筋が良いかどうか…。カタルも迷います。一理あるようにも感じますが、まだ早過ぎるようにも感じていました。
千代化の方が余程、筋が良いと思いますが…、選択は色々です。この株のチャートを見ると分かりますが、明らかに玉を吸い上げています。資金力があると、自分達である程度のチャートの形を作ることが出来ます。危ない時に手を入れて売り物を買ってあげればいいのです。簡単です。
いまの古河電工の75日線割れの株価もそのポイントの一つです。此処でお金があるなら10万株程度買ってみることです。まだ早いかどうか…分かります。僕らは株を観察して、仕掛ける時に…ポイント、ポイントで少し手を入れて市場のマインドを探ります。
闇雲に仕掛けても、上手く行く道理がありません。市場の共通マインドを探る作業をします。自分に力があり、株価を上げることを出来ても…決して一人舞台は、やっては駄目です。毎日の出来高バランスを見て、無理をしない範囲に収めないとなりません。上値に2万株、5万株と壁の売り物があるとすれば…全部を自分で買っては駄目なのです。その1/10程度の玉を、2回か、3回、買って駄目なら時期をずらす事です。一旦、整理を優先させた方が良いのでしょう。
株なんか…時期が来れば、自然に上がります。だから意地にならずに、流れに逆らわない事です。古河電工のこの75日線割れの株価が底値になるかどうか…今の興味は此処にあるかな? 果たしてどっちでしょう。今まで通りなら、更に下に行きます。今は胸突き八丁なのです。こういうポイントでプロは株を買います。
そうすると…買った瞬間に上がる場合と、逆に下げが加速する場合があります。分岐点の際どい所を買うからです。でも結果が出てから、動いても良い訳で、何も参加しなくても良いんじゃないかと思うのですが、カタルは、このような分岐点に参加したくなる性分のようです。今回は古河電工の事例で、分岐点の話をしています。
同じ進化論のSUMCOは日経新聞の応援もあり、半導体価格が実際に上昇を開始していますから、手を抜いても株価は崩れません。素人が株を買ってくれます。つまり市場のニューズはSUMCOの一段高を支持しているのでしょう。通常は1200円台で買って居る人も大勢居ますから、利食いが入りやすい筈です。それにも拘らず…株価はなかなか崩れません。
利食いをこなす形を選択するか…。一旦、下げた株の下値を選択するか? 同じ進化論でも、いろんなパターンがあります。
古河電工の弱いケースは一般事例なのですよ。何も古河電工だけではありません。このリストは日経225の平均値を示しています。如何でしょう。
12月6日以来、僅かに陽線は一日だけで、他はすべて陰線です。このリストは個別株の平均値です。日経平均の株価とは違います。でも実態は、ずっと陰線が続き…既に来年の年初高に向け、株価は調整をしているのです。
毎年、この傾向が見られます。だから12月の初めに持ち株を売り、本日辺り、クリスマスに同じ株を買えば、少しは儲かると思います。このアノマリーは使えるアイテムだと思っています。来年は、忘れずに…利用しましょうね。
まぁ、中にはイレギュラーもありますが、概ね、この傾向は、毎年続いています。さて本日はポイントで手を入れるケースを、古河電工のケースで紹介をしました。市場参加者は、坊主は走る「師走」ですから、NPCのような仕掛けも決まるのかも知れません。
年末心理と言うのは、実に、面白いものです。ITバブル時は、あのソニーがストップ高を繰り返したのです。それに引き換え、日経平均株価は新高値とは言いますが…さびしい年末に見えます。
それでは…本日はこの辺で…また明日。