PSR…?

本意ではないが…転職の決意を機に、このサイトを20年以上前に始め、ITバブルに助けられ「ノルマ」の達成が出来たために、証券マン人生を続けました。リーマンショックで40億を失い、今度は破れかぶれの投資稼業に転向し…食えずに情報屋崩れに身を落とす人生は、まさに「塞翁が馬」そのものです。

本来、歩合セールスも3年程度すれば…1億ほどの金が出来ると思って上京しました。ところがバブル崩壊で…買えば下がる毎日です。本来は、そのお金を元にして、中国で一旗、あげることを考えて準備していました。これは本当の話です。カタルは1989年前に、もう中国の時代が来ると思っていました。だから戦後の動乱期と同じ環境の中国で、ビジネスをして成功すれば…成長できると思っていました。

今はベトナムかな? 少し…遅いような気もします。リーマンショック前に1億をもってベトナムに渡った知り合いがいます。その後、彼とは付き合いがなく、どうしたか…分かりませんが、彼の行動は正しかったと思っています。

やはり「国家」自体に、「躍動感」がないと、共に成長は出来ません。政策の重要性は痛いほど…この失われた時代で感じています。本来なら、頑張る倒産しないはずの企業がつぶれ…保守的な精神だけを頼りに、村社会に生きた会社がゾンビのように生き残っています。

使わないお金を貯め込み、株主にも還元せず、ひたすら自分たちだけの利益の為の経営をします。はやくTOBをかけて、そのような企業を排除しなくてはなりません。

そのようなゾンビは一杯、あります。買収価格以下の時価評価に甘んじている企業が多く存在します。どうして、こんな株価が成立しているのか不思議です。

でもそのような企業が、何故、買収されないのでしょう。村社会は、些か「甘えの精神構造」です。一所懸命に働く人間から見ると、まるでカタルの現役時代のようです。

カタルは手を抜いて…仕事をしていました。だって…必ず、いつも他人の分の目標数字をカタルが代理で、他人のノルマが上乗せされます。その為の会議は、無駄な時間です。自分の目標もできないような奴は、早く会社を辞めれば良いのです。そう考えていました。

事実、自分が若手社員の育成のリーダーになった時に、2回や3回程度の目標数字なら、我慢が出来ますが、毎回、毎回ノルマが未達の奴に、「辞表の書き方」を指導したことがありました。

「証券界は一生、ノルマの人生だから、お前には…向いてないから、早く転職しろ!」と諭しました。これ、本当の話です。今では「パワハラ」なんて、言われるでしょうが…彼が居るために、ノルマの目標が上がります。毎度、自分のノルマも消化できないなら、ノルマの世界には不向きです。別の仕事をすべきでしょう。そのほうが、彼の人生にも有益でしょう。

当時は悪徳商法の豊田商事がブームで、女性社員が老人の背中を流して…ノルマを消化する記事を見つけると…女性社員に、こうやってノルマを消化する世界もある…と暗に圧力をかけたこともあります。

現場では鬼監督かもしれません。でも後半は適当に流して、みんなで遊んでいました。寮でゲームをしたりマージャンをしたりです。でも数字はきっちりこなしました。

今の時代、テレワーク時代になり、実績が重視される社会に変貌しているのでしょう。ゴタクは、どうでも良いのです。 出来なかった「言い訳」などは、必要ありません。実績だけが全てです。数字しか頭になかったのです。これが証券マンの社会です。だから常に上を目指すために上京をしました。歩合給なら…自分が頑張れば、自分の給料は青天井と思っていました。でもリーマンショックの少し前ですが…株式手数料の1000万など簡単に数字に思えていました。

だって…良い相場ですからね。儲かって当たり前です。だから3億の預かり資産は40億に膨らみ…リーマンショックに遭遇しました。この性格ですから、40億円は水の泡です。

初めて…歩合セールスでも、限界を観ました。兎に角、電話をかけ注文を流すだけで…場がひけると、グッタリします。とても疲れるのです。それでも上限は1億円どまり…挙句に、税務署に追われ、この領収書は、誰と行ったのですか? 馬鹿らしい…稼いでも、税金を払う毎日です。毎月300万も、400万も税金を払い続けるのです。予定納税とは、よく考えた仕組みです。

でもなかなか…投資稼業と言うのも、難しいものですね。もっと簡単に稼げると思っていましたが、なかなか倍増ペースでお金を増やすというのは、難しいのです。やはりどうしても…全体相場の影響を受けます。

皆さんは「市場要因」と「個別株要因」のどちらが大切か分かりますか? 個別が良ければ…全体の動きなど関係ないと思うかもしれませんが…カタルの経験では、そうではありません。市場要因の60%~70%が、個別株に影響を与えるのでしょう。

特に運が左右します。全体相場の「場味」が、個別株の相場の成り立ちに…大きな影響を与えるのです。指数だけが上下する相場もあります。

今の日本は「失われた時代」から、完全離脱できるかどうか…の瀬戸際にあります。

株価を見ると分かります。カタルは、この「デフレの関門」と言う壁は、22750円だと述べています。個別株をつぶさに見ると…どう考えても割安な株があります。たぶん経営者が変わると…企業業績も大きく変わると思うのです。でも村論理に浸かっている会社が多く、存在します。

一例を掲げましょうか…「名村造船」(7014)をカタルは、先日180円で2000株、そうして金曜日かな? 170円で2000株買いました。確かに赤字継続で、業界は斜陽に見えますが…もう日本の人件費が高いという「言い訳」は通用しません。

何故、売り上げがあるのに…利益が出ないのか? 何処かに問題があるのでしょう。こんな企業は経営者が変わるべきです。カタルはそう考えます。この手の会社が、日本には非常に多いのです。名村造船は赤字ですが…黒字企業でも、同様の停滞する企業が多く存在します。なれ合いで経営をしている「甘えの精神構造」が見えます。

新しい時代は、もっと「M&A」が活発化するべきです。だから政府はその税制優遇など講じて社会変革を起こさなくてはなりません。

厚生労働省の仕事ぶりなど見ると、厚生労働省は倒産企業に見えます。民間なら、こんなダメな会社はありません。

医療界を見れば分かります。効率化とは、かけ離れています。何故、最近の技術を使わないのでしょう。すべての人が満足する村論理の成立を目指すのは、時間がかかり過ぎです。やはり合理的判断で、弱者も切り捨てるべきでしょう。そうしないと効率社会の実現は不可能です。

その改革の先頭をラッセルするG君の株価は、今後、どうなるのでしょう。何故、イニシャル表示か…過小資本銘柄で株価が乱高下するために、一般には相応しくないと思っているからです。でも方針は素晴らしいのです。この企業の株価が1万円、3万円と飛躍するなら、本当に日本は変わるのでしょう。

でもカタル自身も疑心暗鬼です。何故なら、この業界はガチガチで…既得権の勢力が強く、厚生労働省の役人でも、改革が難しい世界です。理想論では、なかなか…ことが進みません。

だから安倍さんは嫌われ、メディアから叩かれます。日本は、村社会だから、彼のようなやり方は嫌われます。

でもカタルは応援の意味を込めて、G君の株主になっています。なかなか最近は素敵な経営者に出会えません。でもロコンドの田中君は、ナカナカです。このスピード感は堪りません。カタルが、この株に気づいたのは、「コロナ禍」前の今年1月でした。その為に、このわずかな期間の観察でしかありませんが…的確な説明と行動力はナカナカです。

この田中君はお金がなかったようで…大株主ではないようです。毎期、持ち株が増えています。きっと給料の中から、市場を通じて買っているのでしょう。これだけ頑張っているのだから、多少のストックオプションなら…株主は納得するでしょう。今の時価で100万株ほど、10年間のオプションを与えても良いと思います。仮に30%増収増益を達成するなら、10万株ずつ、僅かな金額の対価で、株を与えても良いと考えています。

非常に珍しいタイプです。四季報の第4集は49万株でしたが、前期は72万株になっています。この23万株は、どうやって増えたのでしょう。ストックオプションかな? 

今の発行済み株式総数は、僅か1144万株ですから、5%を買うと57万株です。僅か10億円ほどです。調べてないのですが…この増収率で、今期予想の売り上げが100億円として時価総額が200億円ですから、PSRが2倍と言うのは、安いんじゃないかな?

増収率が3年平均で45%増ですし…今期は、赤字から黒字転換が期待されています。本当にこの四季報数字が達成できるなら、間違いなく…今年のスター株の一つになるでしょう。

アンジェスやPSSなど…アンジェスの株価は2297円で発行済み株価総数は106973千株です。故に時価総額は、なんと2457億円ですよ。売り上げが3億円としてもPSRは819倍です。どんな理屈を述べても株価は正当化できません。

PSSは2948円ですから26366千株なので時価総額は777億円です。売り上げは50億円としても15倍です。PSRと言う一般化してないバカ指標でも、この割高基準です。

カタルが先日、上場廃止のリスクを冒して株を買ったUMCの時価総額は、株価は366円で発行済み株式総数は19295千株なので、僅か70億円です。しかし…売り上げは、なんと1386億円です。PSRはなんと0.05倍です。株価が上がるわけです。

このように…今の市場は極端な二極化の人気が続く、バカ相場です。最近ではITバブルのような事例でしょう。

短期の博打相場と割り切って参加するなら、カタルは文句を言いません。でも投資と言う観点で物事を考えるなら、自分で内容を確かめて…お金を投じるべきでしょう。ただ、ムードだけで、株を買うべきではありません。やり過ぎは、必ず「咎め」を受けます。

過去、ITバブル期の「光通信」を思い出すと良いでしょう。売り気配値のまま…何日も株価が入りませんでした。物事には、道理というものがあります。ムードで行動するのは馬鹿がやることでしょう。

ロコンドの増収率やこれから黒字化を考えると、たぶんPSRで5倍程度が妥当な水準に見えます。つまり株価は3000円~4000円台でしょう。でもカタルは、このPSRと言う指標は、あまり利用すべきではないと思っています。10倍以上は、どう考えても…理屈がつかないと思います。

売り上げが倍増で伸びて、そんな状態が3年も続く企業があるかどうか…。確かにPSR10倍以上の企業は、高成長の企業が多いのでしょうが…儲かれば競争相手が生まれ、中小企業は、大企業の戦略には敵いません。

故に先行者利益も、余程の技術革新でないと3年も継続は出来ないものです。だからロコンドの3年平均は、やはり価値があります。そうして今期は黒字転換が掛かっています。もしこれで黒字が達成できるなら…やはり魅力的です。

今日は多くの個人好みの馬鹿株が誕生しているので、「PSR」と言う時価総額は、売り上げの何倍か?と言う見方を紹介しました。

通常、売上高営業利益率は5%なのです。優良企業でも10%程度なのです。つまり時価総額が売り上げと同じ1倍でも、資金回収まで優良企業並みの10%でも、10年もの歳月を要します。だから1倍以上の企業に投資する場合、よほどの増収増益のパターンじゃないと…投資の採算に合いません。

ただ売り上げが、倍増ペースと言う…高い伸び率なら、この限りではありません。だって2倍、4倍、8倍、16倍です。故に3年から4年も…倍増と言う高成長を続けるなら、高いPSR評価も…ありなのかもしれません。しかしやはり…アンジェスは論外でしょう。

それでは…本日はこの辺で、また明日。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。

関連記事

  1. 2021.05.05

    CPIと米国金利
  2. 2020.11.01

    本質を見抜く
2024年11月
« 10月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
株式投資関連の本