かたる:先週、カタルの短気から投げた株は、どれも大きく下がらず、逆に利食い圏のものが多く在ります。やはり…峠を越えている印象です。よって…そろそろスタンスを戻し始めています。ただ相場が見えてない事は、相も変らぬ事実です。
名目時代に突入しているとして5%賃上げのソニーに注目していますが、この環境下で高水準だった信用の買い残が500万株以上も減っています。5月25日に1177万株が7月6日は542万株です。この5月25日の株価は5081円で7月6日は5450円です。つまり利食い圏だから、みんなは儲けで売った訳です。この環境下で…新高値ですよ。安川電機などと比較すると…その強さが分かります。
最近は便利なもので…株価の比較チャートも簡単に手に入ります。その両社の株価比較をしてみましょう。先ずは上のものは150日のものです。しかし昨年の春からの比較である300日比較では…様相が変わります。つまり昨年末か今年初めに安川を売り、ソニーを買っていれば大正解と言う訳です。一見すると、同じ株価のグループに見えますが…自分の判断でこんなにも結果が違うのは驚きです。
結果論は、誰にでも言えます。僕らは評論家ではなく…実践派ですから、これからどうなるかが問題になります。
ケネディクスの自社株買いが終了したとか…。この程度の吸い上げ効果では、株価は依然、下降波動なのですね。でも今回の自社株買いで、公募増資で増えた株数以上に買ったことになるのでしょう。そうです。4000円台の株価を付けた時より、市場に出回る株は少ないのです。
あまり悔しいから、別口座で…少し株を買いました。まぁ、三菱UFJより良いか…と自分自身を慰めています。でも「いちごHD」との鞘は縮まりました。AUM比でみると納得できません。やはり経営力がモノを言います。同じ時代環境を生き、いちごHDのROEは16.5%~16.8%です。一方、ケネディクスは11.7%~12.0%です。この追い風で…この形です。宮島さんに、もっと頑張ってもらうしか…ありませんね。
これもついでに株価比較をしておきましょう。こんなイメージです。何処かのヘッジファンドがソフトバンクは安いと言って、株を組み入れたとか…。アリババの評価だけでも凄い価値があると述べているとか…言っているようです。ファストリに比べ株価が出遅れていました。
このようなギャップを探し…修正に動く取引を銘柄間裁定取引と言います。片方を買い、片方を売るので…全体相場の影響を受けにくいのです。ただ単に、2銘柄の鞘が材料になります。色んな裁定が考えられますが…参考にされると良いのでしょう。
もともと…市場を席巻する大規模ファンドのCTAは、このような裁定を先物取引を利用して行っています。為替と商品を組み合わせた取引など…色んなケースがあります。最近、話題になっている先物業者のABNアムロクリアなどは、クオンツを利用しているとか…。先物を1枚単位で、連続して高速で叩くのだと言います。500枚売るのに…一度に売らず、1枚ずつ売るのです。しかも高速ですから、1秒間に百とか…二百枚とか売るのでしょう。
実に人間心理を突いたプログラムです。まぁ、こんなテクニカルを解説しても意味があるのか分かりませんが、カタルは売りものを全部、自分で買っては駄目だと述べています。例えば…ケネディクスの626円に10万株の売り物があるなら、全部を買う力があっても、一度に買わずに分けて5000株程度ずつ、時間を少しずらして5本から10本程度買えば…他の人が残りを買ってくれます。
この心理を応用したABNアムロクリアのやり方です。今回の下げは、このような高速取引が影響していると言います。でも一番強いのは…日銀が買うETFの現物を買い続けるやり方です。批判する連中は大勢いますが、日本が長く「流動性の罠」に陥っている現状を見れば…日銀の行動は正当なのです。ようやく…名目時代に突入します。
昨年の歴史的な16連騰から、もう直ぐ1年が経過します。この10月です。この16連騰から22750円のデフレの関門を一気に抜き…今は、丁度…ソニー株の高値保ち合いのイメージです。まもなく…市場心理が変わります。そうです。38915円の最高値を更新するステップに入るのです。
一見すると、ケネディクスとソニー株は、異業種で結び付きがありません。しかし何れも…名目経済を代表する会社です。ソニー株が上がると言う事は、ケネディクスも上がるのでしょう。この「見えない糸」が皆さんにも見えるのでしょうか? カタルは同じグループに感じるのです。「市場の整合性」の話ですよ。
ソニーの5%賃上げと、ケネディクスの資産価格上昇は、同じ環境下で実現する動きです。このような一見すると…結び付きが見えないのですが、実は密接に、その活動は繋がっています。原油価格が上昇していますから、東邦チタンにも色んな意味でプラスです。背景を解説していたら、キリがないので止めますが、自分の頭で考えると良いですね。実は広義の意味では、三菱UFJも名目経済での活躍銘柄です。
今日は銘柄間裁定取引の話から、あらぬ方向に話題が発展しています。
本日は、二つのコラムを紹介してレポートを終了します。一つは話題の貿易戦争の話は此方です。もう一つは景気後退の話です。此方です。自分なりに…他人が書くレポートをものにしないとなりません。絶対に鵜呑みにせず、むしろ…批判的な目で記事を読むと良いのでしょう。
まもなく…4‐6月期の決算数字が発表されます。必ず、「売り過ぎた」と言う反省が、起ると思います。しかし…その上げ波動は、長続きしない筈ですから、外すなら…その動きが出た時に、売ると良いのでしょう。
まだまだボックス相場は続くのでしょう。でも「産みの苦しみ」と思えば…未来に明るさがあります。子供は新しい希望を与えます。名目時代は、人々に「寛容な心」を与えてくれます。他人批判するギスギスした実質時代から、もう直ぐ、さようなら…。それでは…また明日。