米国株は横這いか?

本当に呆れる村論理の集団決議の顛末は、海外メディアからも馬鹿にされているようです。此方のレポートですね。シャープのゴタゴタに対する日本社会の見方ですね。同じことを日本は何度もこれまでに繰り返しています。古くは太平洋戦争の出発点、関東軍や政府などの派閥争いから、ウヤムヤに重要な出来事が決まっていく不可解さです。

同じことが、今回のシャープの経過ですが、実は、つい最近もそうです。東電に責任を押し付けた原発政策の在り方ですね。カタルは原子力委員会に認可の権限や、監査の権限がありながら…だれも責任の所在を明らかにしないウヤムヤな形に終わっていることを非難しています。大半の責任は監督権がある政府にあると考えています。その為に原発の補償費用は、今現在は、東電にあるとされていますが、実際には当事者に支払能力はなく、資金は政府から支出されています。この資金は税金でありながら…おかしな形で、曖昧に処理されたままですね。奉加帳方式で…後追い的に事後処理され、責任の無いその他の電力会社も責任を背負わされています。現状の方式では…東電は債務超過状態なので、カタルは東電の上場廃止を訴えています。あるいは…明確に政府の責任を認め、東電は将来にわたり、払える可能な金額である1~2兆円程度の有限責任にすべきですね。これが合理的な考え方です。

これらの事象はそれぞれ違いますが、みんな同じことが、「根っこ」にあります。全てが村意識のなせる業です。集団協議で妥協点を探る村論理です。通常は、有利な方が、物事を決める焦点になりますが、日本では違います。今回の東芝の問題もそうです。東芝の医療会社はキャノンが買う事になっていますが、富士フィルムが主張するように…今期末に売却代金を計上するのは、おかしいですね。論理的には各国の政府の認可を得て、初めて買収が成立します。米国では当事者同士が良くても、政府が「待った」をかけ、ご破算になるケースが、多々存在します。最近ではスプリントのTモバイル買収も、米当局の壁に拒まれ失敗しています。だから筋から言えば…東芝は、この売却利益を今期に計上できない筈です。おそらく会計士は認めるのでしょうが…正確に言えば、粉飾決算を再び繰り返す事になります。

実に、曖昧な基準なのです。全てがケースバイケースで処理され、明確なルールが存在しないから、現場は混乱します。カタルが何度も指摘しているライブドアが上場廃止に追い込まれ、何故、その後の会社は、上場廃止にならないのでしょう。東証はルールを途中で変更しました。その東証は…完全に裏口上場ですね。本来は小さな会社を買収しての上場は認められない筈です。日本の「失われた時代」を考察して行くと、様々な矛盾にぶち当たります。これが日本村論理ですね。全てが「阿吽の呼吸」で決まる曖昧な論理です。今回のシャープのレポートは、この事を述べています。

「失われた時代」の失政も、そうですね。失政を行った人間が村論理で救われ、渡り鳥生活を繰り返すのです。本来は犯罪者に近い行動なので、監獄に投獄されるのが当たり前ですね。米国では実際に過去において処罰されていますが、日本では何故か、曖昧なまま、時間が推移しています。太平洋戦争の反省も、未だにされていません。だから司馬遼太郎のような正論が、根強く支持されますね。あんなオモチャのようなタンクで、ソ連の戦車と、精神論で戦えと馬鹿を言う軍部が存在するのです。203高地の無謀な戦いが、反省として残らないのは…おかしな風潮です。

でも良い所も、あるのですよ。村論理は…。しかし株屋に長く身を置いていると…何度か、この矛盾に苛まれます。現実は難しいですね。正解などと言うものはなく…人生は、やはり「塞翁が馬」なのでしょうね。ケ・セラ・セラなのでしょう。

短期のNYダウ平均株価推移

短期のNYダウ平均株価推移

さて不平不満は兎も角…、今日は米国株ですね。先ずはダウチャートを観てください。SP500でも同じですが…通常なら、このラインまでは戻りません。グラフに示したように「A」の抵抗線を突破する事はあり得ず、「B」の形になり低迷するのが普通です。しかし今の勢いは、ひょっとすれば、「C」のシコリを取りに行くような動きにも…見えます。通常はありませんが…現状の米国株は非常に強い形です。同時にスパンが長い長期波動も参考にして下さい。多くの識者やアナリストは今回の下げを「A」と同様の懸念をしていたようですが…現状は「B」の形に移行しそうな展開です。

長期のNYダウ平均株価推移

長期のNYダウ平均株価推移

ほら…ね。カタルは、前からイエレン時間は正しいかも知れないと述べ…良ければ「横ばい波動」に突入するかもしれないと述べていました。その理由として、世界中から米国に資金回帰が起り、米国内には、お金がジャブジャブ状態で続くので…景気が悪くなる筈がないと述べていました。つまりイエレン時間が、遅れているとは言え…正しいのかも知れません。この辺りの認識は、まだ確立されていません。原油価格の動向が何処で落ち着くか…も、これからの事象に影響を与えそうです。カタルはSWF関連の売りは、峠を越えたと述べています。今回の下げは…複雑に条件が絡み合い、一概に要因を指摘できませんが…多くはSWF関連の実弾売りと思われます。

最近の七不思議として…先週の海外勢の売りが過去最大になっているのに、何故か、株価は下げずに強く、不思議とされていますが…、おそらくは…自己が裁定取引を利用して、先物を買い現物株を事前に売っていたのでしょう。SQ時に…その決済をしたのでしょう。だからカタルは海外勢の売りが峠を越え…売り物が薄くなると思っています。一部で為替と先物組み合わせ商品があり、目先は弱含んでいますが…こんな売り物は少なく、心配ないですね。すこしGPIFなどや日銀が買えば…切れると思っています。ヘッジファンドのポジションは、抵抗に遭うと…解消されるものが…殆どです。懐はそんなに深くないのです。所詮、鞘取り業者なのです。

しかし、カタルは今でも市況はそんなに強くはないと…思っています。故に過小資本のフュートレックのような選択になっていますが…次第に売買規模は、膨らむと考えています。やはり、今夏に予定されている参議院選前に、高値を付ける可能性は高いですね。次の銘柄は少しボリュームを上げることになると思います。

日本株の一番の売り手は、海外勢だったのです。その海外勢の売り需要が峠を越えたので…今度こそ空売りは、やられる筈ですね。弱い場面は買っていい事になります。日米株の連動率は高く、今は為替動向に揺れていますが…間もなく壁に当たると思っています。

問題は村論理と海外投資の綱引きです。日本は村意識が強く、日本国債は-0.05%程度で推移していますね。まさに債券バブルです。しかしこのバブル状態は、此処からが本番で過熱する事がありますからね。バブル期の不動産相場はすごかったのです。銀行や生保が入り混じって貸し出し競争が過熱し、未来の値上がり分を見込んで…120%融資が実在していたようです。通常、あり得ない話です。今の国債のマイナス金利もそうですね。損をする投資を…日銀が高値を買ってくれると言う、勝手な思い込みが相場を創っています。

まさに「失われた時代」が作った…最終的なデフレ社会の債券バブル相場がスタートしました。このババ抜き相場が、何処まで続くか…今の所、判断できませんが、論理的にあり得ないバブル期の120%貸し出し競争と、同じ論理の領域です。その意味でケネディクスの相場は、ある意味で歯痒いでしょうが…正常な論理で可能な投資ですね。最後は見ものですね。

カタルの推測が正しいとは限りませんが…、カタルは前からこう述べています。2005年~2007年にかけての不動産相場は、未来の予兆に過ぎません。「1300兆円の逆襲」は必ず起こると思っています。何しろ、それくらい、凄い現象なのですね。失われた時代と言う「肥し」は…まもなく25年にもなるのです。この時間のギャップは、壮大な相場に繋がる…と考えています。経営者さえ…確りしていれば、1万円相場は可能なのでしょう。1年程度は、当たり前、2年、3年の長い目で見て投資をして下さい。国債先物相場が反転してから、相場は、本番を迎える筈です。故に債券相場の動向にも注意を払った方が良いですね。

先ずは1000株から始め、1年後には1万株、2年後には10万株、3年後には100万株を買うような気持ちで、投資をすると良いと考えています。銘柄など1銘柄で充分です。ケネディクスが4000円になれば…カタルの読者は、みんなお金持ちですね。既に3年目になりますが…、魔坂、まさか、ここまで清貧思想が蔓延しており、日本村意識が浸透しているとは驚きですが…これが実体なのでしょう。アホが上に居る構図の日本村社会です。

日本国債、10年債の利回り推移

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