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毎日、海運株の話も退屈ですが…今の株価水準は、やはり安いと思っています。そこで本日は3社の株式を、寄り値で…100株ずつを買うことにしました。郵船は8000円まで、商船三井は7300円まで、川崎汽船は4500円の上値で指値をしました。そうして今後の行方を観察します。

昨日の相場は、一昨日、紹介をした読者の指摘のように「川崎汽船」(9107)が一番、効率よく株価が上昇をしていました。ただ…配当政策は発表されていません。

「郵船」(9101)は中間期に200円、期末に500円の合計で700円ですが…「商船三井」(9104)は中間期に300円、期末に250円の予想です。「朝三暮四」のカタルは商船三井に軍配を挙げたいところです。それに株式関係者の印象度は「商船三井」が筆頭です。例えば…此方のレポートなど…もそうです。

昔、安川電機が、何故、万年の「割高銘柄」なのか?…と言う解説をしたことがあります。

安川電機の昔の株価は500円前後で「仕手性」のある人気株でした。その株が変身したのです。その過程で機関投資家の持ち株比率が高まり、ファンドの中核になった経過があるのでしょう。その為に安川は、常に割高に評価されています。株価評価と言うのは、株主構成で変わるのです。

商船三井は、株屋仲間の間では、海運のなかで人気株です。

故に証券マンが海運株と言えば、郵船や川崎汽船より、商船三井を「本能的」に…選択します。これは過去の相場イメージの問題です。人間は感情で行動する動物です。

確かに読者の主張は正論で論理的です。故にONE(オーシャン ネットワーク エクスプレス ジャパン株式会社)の分配金では一株利益の影響力が最も高い川崎汽船が有利なのは事実ですが…株価には、いろんな要素が絡みます。

しかし近年は、このような昔のアノマリーが通用するかどうか…。疑わしく、本日は3社の株を同時に100株ずつですが買って、みます。カタルは、あの報道を受けて商船三井の株価が8月2日は、もっと高い寄り付きを想像していました。しかし意に反し、直ぐに寄り付きました。全体相場が弱かった影響もあったのでしょう。

しかしここが、カタルと小手川君の違いです。もともとジェイコムの誤発注を受け、あの規模で株式を買える「玉」の人間と言うのは、あまり居ません。カタルが、もしそれを受けて事前に買うとしても1000株程度です。今回もそうです。商船三井の1万円相場は堅いと思っていますが、他の株を全部売って…勝負する性格ではありません。ここが小手川君とカタルの「器の違い」です。所詮、「度量」が違うのでしょう。

頭の中では、何処かで勝負…と思っていますが、「思いっきり」が悪いのです。所詮、器が小さな人間なのでしょう。故にいつまでもグダグダ…レポート屋をやっているのかもしれません。「度量」の違いを克服するのは、なかなか難しい課題です。年齢の問題もあります。

カタルは時間軸で、株を捉えています。たぶん…中間配当の前に、海運株は目先のピークを付けて…僅かな期間の休みを入れて、そこから年末に向け、一気に再スタートすると思っています。今は、ガンガン強気です。この業績の内容ですから、目先、捕まっても平気です。

さて毎日コロッケでは、いくら好きでも飽きますから…米国のCPIの話に戻りましょう。前年比のチャートをと前月比のチャートを添付しておきましょう。上のグラフが前年比です。5.4%増ですが…前月比だと0.9%から0.5%にトーンダウンしており、FRBの主張を裏付けている可能性があります。

米国CPI前年比推移
米国CPI前月比の推移

しかし、こちらの記事や、此方を見ると…まだ安心はできません。

前者は人件費上昇の話題で、後者は家賃の上昇の話です。もともと人口の多いアジア圏はデルタ株のコロナ感染の拡大で経済活動が鈍っています。物価の判断は、この影響もあります。

米国の家賃状況の推移

中国は異常なほど…「物価上昇」に神経を尖らせ、半導体なども価格統制の対象です。この綱引きは、まだ優劣が決定されていません。ただ順調に雇用統計値の改善が進み「テーパリング」の時期は、早まっています。10月頃にも実施される可能性があります。故に、今度の金利上昇は、継続する可能性があります。

この雇用統計の改善を受け、金利上昇=銀行株(証券)の復権と言うシナリオが、市場で動いています。最近の「三菱UFJ」(8306)は強い動きです。もともと昨年末から年初に掛け模索されたシナリオです。この流れと海運株の流れ…アジア圏の回復が焦点になるのでしょう。

更に、この読みの背景には、イギリスのコロナ実験も影響があります。イギリスの最近の7日平均の感染者数の10日の数字は、28007人とまだ多いですが…ピーク時の48000人から41%も減少しています。コロナとの共存です。

日本人も悪戯に新規感染者数ばかりを見るのではなく…死亡数など、もっと現実的な対応をすべきでしょう。他の病気を含めた死者数は3800人とか…聞きました。その内、僅か20人や30人の死者にスポットを当て、メディアがワイワイガヤガヤ騒ぐのはおかしな話です。東京の感染者が増えるのに…当事者の小池知事が批判を受けず、菅総理が批判されるのもおかしな論法です。本当に…情けない報道姿勢に国民感情です。

今は海運株ですが…資質の良し悪しから見ると、カタルは「エーザイ」(4523)に軍配を挙げます。確かに海運相場は50年に一度のビックチャンスで…場合によれば、来年の春辺りまで相場の時間軸が延びる可能性があります。収益が急拡大をしますから、その配分を巡る思惑が絡み…仕手化する要素が高いのです。株式の併合をしているから…カタルのように間違った解釈をする人も大勢います。だから買い辛いのです。

でもエーザイの「Aducanumab」ばかりにスポットが当たりますが…後続薬の「Lecanemab」は、かなり有望な薬のようです。良好な臨床が進んでいます。もともと夢としては、こちらの方が大きいでしょう。

アララ…川崎汽船は寄り値で買ったと言いましたが買い気配だったようです。カタルは4500円までの指値で、充分に株を買えると思っていましたが…買えていません。トホホ…。まぁ、良いか。もう4700円です。前文を撤回させてください。

流石…読者の方は優秀です。仕方がないから…何処かで成り行きで買うかな? でも…それじゃ実験の意味が薄れるし…無理をして買っても駄目です。そもそも株価の実験の為に、この3つを同時に、このタイミングで買うことにしたのです。故に4525円まで待ちます。指値を4500円から変更しましょう。もし買えなかったら…この実験は失敗です。

やはり…指数も金融株も反発しています。

先日の安値が底値の可能性が高まっています。ここが重要です。あの株価水準はカタルが「デフレの出口」と呼んでいる27270円の水準で、下値が固まる意義は大きいのです。チャート上のポイントです。

この反転が確定するなら、底入れのタイミングが早まります。おかしいですね。通常は8月に株価が底入れをすることは、カタルの経験上、これまでに、なかったタイミングです。「アノマリー」の話なので…信ぴょう性がないとも言えますが、やはり今年は、ある意味で初体験が多い年です。1Qの時点で通期を増額したり、この時期に、増配や自社株買いですからね。

やはり「時間ですよ」と言う…大きな時間軸が未来社会の日本株を暗示しているのかもしれません。

仮に海運株、カタルは商船三井で解説をしていますが、8000円に乗り、1万円台に9月中に駆け上がるなら…日経平均株価も3万円を奪回して、新展開を迎えるのでしょう。本日も「ファストリ」(9983)は高いですね。「ソフトバンク」(9984)も良い株価水準なのでしょう。

カタルは「田中化研」(4080)の時も解説しましたが、このような「外部環境」になると…個別株も株価が強くなります。カタルは、内部要因の影響度は30%程度だと思っており、外部要因に株価は大きな影響を受けます。

一番は時代性を考慮して次に企業業績です。ここでは企業業績が良いからと言っても、外部環境が大きく悪化していると株価の動きは継続されず、一過性の反発で終わります。やはり株価位置も重要ですが、それ以上に、全体の「外部環境」が良好でないと、個別の株価も上がりません。

その為に…外部環境を好転させる為、ラッセルをする…群れの「リーダー」の活躍が必要です。エーザイは目先、選択されず…ここでは、「海運株」が選択されました。

コンテナ船の運賃相場の推移(商船三井より)

此方は商船三井からの資料です。コンテナ船の運賃の様子です。北米航路の往復は2週間から3週間程度でしょか? 

この「読み」が目先の株価の動向を決めます。半導体のように…相場が高止まりを見せるのか?…どうか。船は簡単に造れません。このペントアップ需要は、単なる反動なのかかどうか…。港湾事情は円滑に処理をできるのか? 色んな思惑が絡みます。だから株価は仕手化しやすいと思っています。

「一過性の相場」との認識ですが…このワクワク感のスリルが堪りません。

株と言うのは、絶対に儲かる話などありません。常にリスクを抱えた投資です。こういう博打が嫌なら…S君などは、確実に株価が上がります。既に最悪期を脱出して…赤字から黒字転換の道を歩みます。しかし四季報数字などの認識は、まだ変わっていません。

S君の日足推移

ここでは「新電元」(6844)の相場や、車の「スミダ」(6817)など…連想をすると良いですね。新電元は2倍以上に…スミダは3倍近くになっています。S君は、そんな銘柄群からの推奨です。やがて株価は2倍、3倍になるのでしょう。

基本的に多くの人は「絶好調」の時に株を買いますが、既に株価は、その動向を織り込んで動いています。我々が知っている常識は、末端の最終ランナーの情報なのです。さぁ、海運株の上昇は、一巡をしてきました。目先筋が売り始めています。このような乱高下が面白いのです。強弱感が激しく…対立します。

寄り付きを逃した川崎汽船の4525円が買えるかもしれません。それでは…本日は、この辺でお終いです。また明日。

なかなか買えない800円のシックHD(7365)ですが…仕方がないので805円でも買い始めます。今、1000株だけですが買いました。それでは…もう1000株を805円で入れてみます。無理して上値を買う事もありません。僕らはジックリやりましょう。



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