今日は少し相場の仕組みを含め、カタルの手掛けない銘柄の一般論を展開しようと思って居ます。日本を代表する製造業と言えば…トヨタですね。そのトヨタは、この度3000億円(4000万株)の自社株買いを発表しましたが…、金額を大きくても…時価総額も大きいですからね。トヨタの発行済み株式総数は34億1799万7492株ですね。この内自己株式は2億7118万3861株です。期中平均株式総数は31億5885万1116株になるそうです。
下記の通り…四季報予想と会社の実績値や予想は、あまり大きな開きはありません。つまり株価は横這いを継続する筈ですが…、自社株買い効果があります。しかし3000億円程度の自社株買いでは、時価総額が27兆円規模の企業にとっては1%程度の話で…、株価に大きな影響を与えないと思います。この時期の狙い目企業は、決算発表と四季報予想の違いの大きなものですから…この時期は、人気にならない筈ですね。ところが…全体市況の影響もあり、株価は、ここに来て上げています。
この理由は、最近カタルが盛んに述べている事で、ボーナスシーズンに突入するために、投資信託の新規設定に対する玉の手当てと思われます。そこで…先日、パッシブ運用とアクティブ運用の話しをしましたね。近年は指数の運用を大きく上回る、個別株運用の実績が期待できないケースが多く、指数連動型のETFなど…のパッシブ投信が、ファンドマネージャーが選別する個別株中心のアクティブ運用を上回っています。この影響が強い為に、最近、電力株なども買われているとカタルは述べています。(考えている訳です。)
しかし、指数の代表は日経平均株価であり、その指数は値嵩株の影響を大きく受けます。そこで代表的な野村証券の上場投信の組み入れ比率上位の株を、掲載しておきます。如何ですか? ファーストリテイリングの組み入れ比率が、高いですね。つまり鶏と卵の関係で、ユニクロ株は、追い風を受けています。
その株価も見てみましょう。数字を見ると、そんなに株価が大きく上がる程、企業業績が伸びるとは思えませんが…、実際に株価は買われています。かなりパッシブ運用の影響度が高いと思われます。しかし6月に入りますから、間もなく玉の手当ては終了し、需要の一部は剥がれるものと想像しています。つまり日経平均株価11連騰の主エンジンは、燃料不足になりますね。
6月に入ると…個別株の勝負になると考えている理由の一つです。昨日、カタルは「Vテク」の企業業績の解説をしましたが、四季報予想は148円に対し、会社予想の200円です。この変化率の違いが、焦点になりますね。この他にも…同様の銘柄が沢山あると思います。007も黒字化ですし…ね。四季報が発売される6月12日かな?…までは、この変化率が大きな会社が、狙い目になると思われます。逆に日経平均株価は調整局面に入る可能性が高いと思っています。しかし調整と言っても、横這い程度でしょう。更に日本郵政の上場を秋に控え、類似型企業の株価は、日本郵政の値決めを左右しますから、三菱UFJ株などは、下がらないと思っていますね。
こんなテクニック的な話は常識ですから、カタルは、あまり好みません。所詮、小手先論に過ぎないからです。一番大切なのは…、時代的な背景から、銘柄を選別する事ですね。時代と言う、大勢観を大切にして欲しいと願っています。それでは、また明日。