資源高を背景にした電力料金の引き上げは、多くの企業にとって、厳しいものになります。この価格上昇は商品に転嫁されます。つまり4月に予定される電力料金の引き上げは、夏から秋にかけて…更に日本の物価上昇にダメージを加えると思われますから、今年の後半に、日銀はYCCの「次の政策目標」が変更される可能性が出てくるのでしょう。
2月24日に発表された全国消費者物価指数の1月の数字は4.2%の上昇で、これは1981年9月以来だそうです。41年ぶりの高い数字なのです。現状の物価上昇は、まだ…失われた時代の影響を、色濃く反映しており…企業内物価指数の上昇は直接、消費者に転嫁されてきませんでした。「失われた時代」の意識変化が十分に浸透してない為でしょう。しかし日本製鉄の好業績と対応を観る限り、日本はようやく…この変化を受け入れて、物価上昇を消費者に転嫁しています。
この1月の4.2%の41年4か月ぶりのCPIの上昇を観て、黒田氏は「大半が輸入物価の上昇が消費者物価に転嫁された結果だ」と説明しましたが、同時に…既に輸入物価の上昇率は低下しており2月分からは政府のエネルギー価格高騰への補助金の効果も反映されると指摘したそうです。政府のエネルギー補助は値上げ分を幾分緩和しますが、全部ではありません。今回の春闘の影響が継続するかどうか…これを観ないと日銀の植田新体制は行動できないでしょう。
今年の秋から年末にかけたYCCの修正後の為替相場や食料、エネルギー価格の動向がどんな展開を歩むかが…日本経済の「名目成長」度合いを決める要素に成ります。この出来が、野村証券の株価スピードに影響を与えます。
メディアの主張は、基本的に目先筋のヘッジファンドのトレードを有利にしようと言う流れが大きく報道されていますから、日銀の政策に対する風当たりも現状は強いのですが…まだ分かりません。基本構造は、この物価動向により…決まることになります。この企業物価指数は、日銀の統計資料ですが…為替も大きく影響します。植田さんの国会答弁は、大阪チタンにとって…輸出企業ですから…プラスに働きます。
日本は「目に見えない規制」が多く存在して…人々の行動を縛っています。経済活動と言うのはスピードなのです。活発に動くお金の流れを、早めるか…遅くするか? つまり…貨幣乗数効果が、どうなるか? 此処になります。東芝のゴタゴタは続きますが、このオリックスの報道はアドバルーンでしょう。水面下で行われているTOB価格の攻防でしょう。いやらしい(姑息な)奴らです。
東証がしびれを切らして「PBR改革」を推し進めようとしていますが、日経新聞の記者は早速…「反対の狼煙」(カタルはそう感じました。)をあげていました。内部留保の活用について、自社株買いは「投資先がない」からだ…と言っていましたね。それなら…より一層、内部の必要のない資金を活用して…「積極的に」株主に返すべきです。ROEの低下…現状の日本企業の多くは、米国並みの15%程度を「目標」に据えているところはありません。多くが10%程度です。
しかし…考えてください。
カタルが何故、最高裁の判決に噛みついているか? 昨日の日経新聞のスクランブルの永井さんの主張は「片手落ち」です。分母対策は成長の視点が乏しいではなく…ユニクロのような…自分達は「グローバル企業」になると言う「決意表明」の問題です。経営者の自己主張です。経営者はフジテックのような…事例では、既に残れないのです。嫌なら…MBOをすべきです。経営者が自らを「厳しい目標」に追い込んでいく…意欲を示すのが「自社株買い」でもあります。
このスクランブルの永井さんの主張は、間違っています。
「経営拡大で」…ROEの向上を図ると言う文言は、引っ掛かります。無駄な投資をしない、高効率な部分に経営資源を投入するのです。利益率が5%の分野は切って、10%以上の分野を選択する事です。経営拡大と言う解釈は間違っています。利益率の低い分野を切って高い分野に変える経営拡大ではなく「構造改革」です。総資産経営は、規模の拡大です。要らない人間でも…損をしなければ…雇って置くと言うものです。
日立は長年そういう経営でした。しかし本業に関係ない部分を切って選択投資を始めています。日本製鉄は高炉を整理して生産量を減らして利益を追求して…脱炭素化社会を目指しています。少子高齢化は、日本が無理をしないで構造改革をする援軍(チャンス)ですね。みずほが…年功序列を止めたように、どんどん…人材の流動化が進みます。だから今の…「リクルート」の株価が下げた所は「買い場」なのですよ。
やはり日経新聞の視点は、昨日のスクランブルを読むと…多少のズレをカタルは感じています。東証のPBR改革は、カタルならノルマにします。3年程度の時間を区切って…PBR1倍以下の企業は「上場廃止」です。ROE基準も同時に設けます。
ハッキリ言ってROE10%以下の企業などは、上場企業と言えるかどうか…。そのような厳しいノルマをかけてこそ…「東証と言うブランド」が育ち、国際金融の指標になります。自社株買いの本当の意味は、「必要のないお金を」持たないと言う…経営者、自らを厳しい目標に置いた意味でしょう。「分母対策、成長の視点が乏しい」と言うのは、一面ではそうかもしれませんが…自社株買いは、別の意味を持っています。
やはり最高裁の判決に「噛みつく」べきで…フジテックなどの報道を増やすことです。そういう積み重ねが…日本を高成長に導きます。こんな発想をするから…日経は駄目なのでしょう。自ら襟を正して…ROE経営にすべきです。何故、テレビ局の株価が割安株になってきているか? 日本のメディアは、反省しなくてはなりません。割安株と言うのは…恥ずかしい事なのです。
PBRが1倍以下でも…経営者が最高裁により擁護されるから、のうのう…と「茹でガエル」の時間である「失われた時代」が、形成されているのです。最高裁の判事は、本当に難しいとされる「司法試験」を受かったのでしょうか? カタルには日本人を劣化させている種族に見えます。
ブルドックの最高裁の判決の今井功、東京機械の最高裁の判決の林道晴などは、日本を貶めた犯罪者のようにも感じます。TOBを盛んにして、どんどん…活発な社会を創るべきでしょう。進化を畏れてはなりません。
「チャットGPT」などを、活用してこそ…新しい時代に追随できるのでしょう。経営者が怠慢だから、ファンドに狙われるのです。有効にお金を活用してないのです。自分達の方が上手く「経営出来る」と思わなければ…TOBなんかをかけません。
東芝のように情報操作をしてTOB価格を安くする姑息な手を使う役人は、売国奴でしょう。こんなバカな政策運営をしているから、いつまでも…失われた時代が続きます。もういい加減に「成田闘争」はやめましょう。本物の道を歩むべきでしょう。また明日。
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