カタルの「基本構想」を変えなければ…ならないのかもしれません。やはりパウエルの「トラウマ説」がネックです。最近の彼の発言をみると…2%のインフレ率、4.4%の失業率の上昇、「景気悪化を覚悟している」と明言しています。まぁ、株が上がると資産価格の上昇から実態景気の消費動向も、なかなか…落ちません。
でもこの「火種」が消えたら大変です。日本の失われた時代は、政策誘導のミスが重なった結果、完全に投機筋と言うかな? 扇動(先導)する人がみんな消えました。昔は秀和だとか、桃源社など…色んな連中が市場に跋扈しました。市場の先導役、船頭役、扇動役、この「センドウ」にも、様々な意味があるようです。
カタルは株価が上がる要素として、「好業績」に、「時代性と夢」ですね。それに「仕掛け人」の…最低でも「3つの条件」が「必要不可欠」の株高の要素と述べています。人間と言うのは、なかなか…行動に到りません。行動をする「切っ掛け」がないと駄目なものです。漠然と…行動をするのではなく、明確な目標と言うか、目的がないと「流されて」…生きる動物です。
カタルは「モチベーション」つまり「やる気」が、もっとも…大切だと述べています。
この「やる気」を、如何に引き出すか? その為には人間に「希望」を与えないと駄目です。だから「アメリカン・ドリーム」を大切にする米国は、常に力強く成長を続けています。毎回、株で買い出動して…「負け続けると」いい加減に…株式投資が嫌になります。
33年間の高値を取れない日本株は「異常な状態」です。
一応、民主主義国家で、市場原理を採用している国ですよ。この状態が「正常」だと思っている奴は、大馬鹿野郎です。33年間も「負け続けて」ごらんなさい。いい加減に「嫌」になります。苦節、33年間、じっと耐えて来たカタル君、過去のレポートは「政策批判」に溢れています。
今回の東芝だけではありません。村社会論理は異常です。東北大震災の責任を東電に問うなら…東電を倒産させるのが市場原理です。カタルはあの時に東電には責任がない…自然災害だから、国が責任を負うべきだと述べました。でも玉虫色の決着で、結局、責任論が曖昧な決着です。村社会だから、みんなで仲良く…「奉加帳」なのでしょう。東電の責任なら関電や東北電力が、負担金を科されるのは、おかしな理屈です。連座して責任を問われていました。
何故、この事をメディアは、問わないのでしょう。カタルだけなのでしょうか…疑問に思うのは…。
ライブドアはアウトで…その後のIHIもオリンパスも東芝も…自分達の仲間になると「扱い」が変わるのです。公平ではありません。何が法律だ! 日本は法治国家の筈ですが…この基準が、人によりコロコロ変わります。東京機械を、新たに買った株主と…昔の株主と言うか…会社側の人間と扱いが違うのです。ブルドックソースの時もそうでした。
昨日のNY取引所で、岸田さんは講演の中で「コーポレートガバナンス」の言葉を用いました。「企業統治」と言う企業の在り方を問う「根幹」の用語です。一方では東芝が揺れているのです。「臍が茶を沸かす」とは、この事です。
国際基準で役員報酬が決められないから、村社会論で…日本村のルールに従って、経費の形で迂回させて…正当な報酬を受け取ったら、「東京地検」が動き逮捕されます。倒産寸前の日産自動車を…誰も、救わなかったのです。日本人の村社会論は、誰も手を挙げなかったのですよ。
ルノーが資本参加して…ゴーンが会社を立て直したら、「それは日本の会社」、格下ルノーとの統合など「もってのほか」…と「地検様」が出て来て取り戻します。金は出しても良いが、口は出すな!…との現実を海外に向かって言っています。公然の「外人の金は要らない」という政治家も、日本空港ビルディングの時には居ました。
こんなバカ政策を続けるから、33年間も「希望」を失って…「駄目な日本人」が量産されてきました。「頑張った奴」を評価しません。日本の総理が、NY市場で講演をして「コーポレートガバナンス」の重要性を述べているのです。彼の談話が日経新聞に載っており、そこからの抜粋が此方です。
「とても大切な政策の1つはコーポレートガバナンス(企業統治)改革だ。日本がこの10年で行った様々な改革によって日本企業の行動は大きく変わった。企業の自己資本利益率(ROE)は顕著に上昇し、ほぼ全ての会社に独立社外取締役が入った。」
こう述べているなら…東芝は「安全保障」を持ち出して、おかしな決着を図ろうとしています。ゴーン逮捕のような「矛盾」をカタルは感じます。でも首相の談話の中で…「ROE」の言葉が出てくるのですから、日経新聞は紙面の内容を変えるべきです。
こいつらが、ちゃんと…時代を理解して原稿を書かないから…日本の経営者も実態が分からないのです。世界基準を知らないのです。
冒頭の流れから…また持論である「村社会の批判」が始まりましたが…米国の金融政策の話に戻ります。仮にパウエルの言動が「ポーズ」でないなら…インフレ「指標の改善」を受けても…金融政策を変えることはなく、完全にインフレの終息が見えるまで「タカ派的」な金融政策を維持すると思われます。
原稿だけ見れば…その疑いもあります。いくつか紹介します。先ずは日経新聞、WSJは此方が良いかな? 他にはこんなものもあります。そうして東洋経済ですね。
色んな…資料を読みました。カタルはサマーズ論に当初は賛同して…いましたが、最近は彼の言動も「行き過ぎている」という立場です。インフレの減速が、間違いなく来春には訪れ…急速に景気の悪化まで行くかどうか、まだ分かりませんが、かなり…「この速度」で利上げを実施すると、ストレスが市場に掛かります。金利水準は、べつに5%でも構わないのです。問題は移行する「スピード」が、速すぎるという事です。
今回はスタートラインの金利水準が0.5%程度と安いですから、3.7%と言う事は、約7倍です。他の局面と全く違います。利幅は3.2%幅かも知れませんが…人間の感情のインパクト面が心配なのです。変化率の問題なのです。
ITバブルを受けた不況からリーマンショック前の金利上昇期は、3.2%程度から5.2%程度まで4年間をかけて…利上げを実施しています。今回はコロナの2020年8月からの上昇場面です。まだ2年です。前回は、率では62%アップを4年間ですが、今回は7.4倍です。それを2年間での実施です。
でもだからこそ…プットの「売り持ち」が増え、キャッシュポジションが高まる筈ですね。カタルは、そもそも既に「対処済」だから…大きな混乱はないという立場ですが、この最後とも思われる「FRBの鉄拳」の打撃は、大きいようで…昨日の相場では、まだ「未消化」のようです。
ただ…ネットフリックスやアップルの個別株は、崩れておらず…既に回復過程に見えます。でも指数は、依然、まだ…怪しい動きです。
それにARKKが熱を入れて、株を買っている「ロック」(ROKU)は、「底値低迷圏」を抜け出せません。個別株と指数の動向をみると…6月の底値を割れないと思っていますが、微妙です。
通常は、これだけ事前対策をしているから…株を買う人が増えます。でも時間軸が「ドット・プロット」の見直しで…金利が高まった分の消化が、まだかも知れません。でも来春には資源価格の前年の基準が100ドルを超えていますから、今度は「マイナス要因」に働きます。既に住宅環境は悪化しています。でも…遅行なんだよね。人件費と共に…株価のように先行指標ではないのです。
パウエルが本当に、コアCPIの完全な沈静化を待つのかどうか…彼の内心まで読めません。通常なら…今回の利上げが1%ではなく、0.75%の利上げを観れば…今回の鉄拳は、市場への「ポーズ」に見えます。
日銀の為替介入と同じような「アナウンスメント効果」を期待しただけの話しでしょう。これが「一般的な解釈」で、カタルのメインシナリオですが…そもそもカタルの「強気の読み」より、実際の市場は弱く反応をしていることは事実です。でも今でも、カタルは6月が安値だと思っています。これでネットフリックスやアップルが新安値になるなら…カタルは負けです。
仮にパウエルのトラウマが、過度に…実体経済に働く場合、来年の春は混乱をします。何故なら…資源価格が前年度比で下がりますが、インフレ率は、住宅や人件費の圧力があるでしょうから、急激に下がらないでしょう。故に、カタルは金利が「高止まり説」を述べており、数年後、2年から3年後辺り…「アジアの隆盛」で、インフレがまた加速するという予測です。
今回のドル高局面でも、アジアの「通貨危機」と言う話は聞きません。これだけ…ドル高なのですが…アジア圏も物価が上昇をしていますが、通貨危機の話はないのです。韓国は危ない…との報道を、何度か観ていますが…。今回のFOMCを受けての感想は、「新常態への展開」も視野に入れていたのですが…時間軸が、やはり…ズレそうな展開にも感じています。
この流れが、来るのですが…このリバウンド高と言うか…出直りの動きです。そうしてナスダックの高値奪回は「遠退いた」印象を抱いています。この時間が見えるのが、次回のFOMCでしょう。本当に…また「0.75%を引き上げる」のかどうか…中間選挙なのに、そんな事をするでしょうかね。
今でもカタルは、米国は「本物人間の国」で、伊達にFRB議長にはなれないと思っています。利上げをスタートさせるタイミングは、確かに遅れましたが…物価高は「一過性」の面もあるのです。資源は特にそうです。既に峠を越えています。船運賃も峠を越え…物流問題も物価のネックになりません。だからフェデックスの株価が大きく下がったのです。
やはり市場を脅した「ブラフ」(こけおどし=ハッタリ)と言うのが「真相」だと考えています。これが…カタルのメインシナリオです。でも今までより、「警戒感」は、かなり高まったことは事実です。
今晩こそ…FOMCの発言を「市場は消化する」と思っていますが…正直な話、分かりません。
でも言えるのは…日本株は、プラザ合意からの金融緩和で、バブルまで形成されて1000円以下の株価が消えて行ったバブル期の市場環境より、今の日本株への投資環境の方が遥かに…「素晴らしい条件」になっています。必ず、来年は38915円の奪回が話題になると思っています。
カタルは「Jトラスト」の持ち高を増やすために、「野村証券」株も売っていますが、またいつでも買いたいのです。全ては…「Jトラスト」の株価次第で行動が決まります。Jトラの株価が上がれば…わざわざ買い増しをするために、更の野村株を売らずに、評価損が消えて「信用の枠」が空きますから…野村証券の「買い増し」も出来ます。500円以下の株価ではなく、来年こそ…日経平均株価が38915円を抜き、野村証券も4桁奪回に向かう相場の実現を願っています。
こんなところが…昨晩のNY市場を観た雑感です。また…明日。