カテゴリー:株式教室

米国、雇用統計を観て…

最近のカタルの「テーマ」は難し過ぎるでしょうか?

毎日、読めば「分からない事」でも、何れ理解が進むと思って書いています。だって…カタル自身が馬鹿ですから、その馬鹿のカタルが分かるように勉強してレポートを綴っています。だから小学生並みでも、内容は理解できると思っています。

昨晩、気になる指標の「雇用統計」と「失業率」が発表されました。4月は278千人で5月予想の65万人より、少なく…559千人でした。一方、失業率は6.1%から改善されて5.8%でした。それぞれのサイトのリンクを張りました。

米国雇用統計値と失業率の推移

そうしてカタルが独自に作っているグラフと…最近のデータも掲げておきます。

米国雇用統計値と失業率の推移

昨年の3月の雇用統計は168万3千人のマイナスで、4月はマイナス2067万9千人でした。このマイナス分から、その後のプラス分を引くと(2020年12月はマイナス30万6千人ですが…)それを含め…まだ762万9千人がマイナス状態です。

この後、50万人ずつ増えも…コロナ前に戻るには15か月掛かります。70万人なら11か月です。コロナ前の失業率は3.5%程度です。ですが…5%を割れる程度なら…過去のデータから見ても合格点なのでしょう。

雇用の「回復度合い」と「物価」の綱引きを観て、金融政策などをコントロールします。この政策が、株価に影響を与えるため、今の市場は、その動向に対して、過剰なほど…「神経質」になっています。

昨日、「今日の市況」で紹介したロイターのレポートの「グレード・アイワインド」(大いなる巻き戻し)の心配は、過去のトラウマがある為でしょう。

このレポートにあるように2013年のバーナンキFRB時代に、「テーパリング」(金融緩和から引き締めへの移行)に関し、市場とFRBの「意思疎通」が上手く行かず…株価が大きく下がったのです。もっと時間を掛けて…市場への浸透度合い(信任を得る)を図るべきだったのです。

この現象を「テーパー・タントラム」と名付けています。テーパリングに対し…市場が癇癪を起したと言う意味です。このような過去の事例がある為に…パウエルFRB議長とサマーズ元財務長官の意見対立が、過剰なほど…注目されるのです。現時点では、どちらの意見が正しいか…判断が難しいのです。

カタルが「セル・イン・メイ」と言う季節的な循環の株安動向、いわゆる、「アノマリー」と呼ばれる習慣性に対して、いつも以上に、注意し警戒をしているのは、カタルの考え過ぎかもしれません。

カタル自身も、過去のトラウマを抱えています。2018年、そうして昨年、折角…投下資本の倍増目標を達成しているのに、その後も、果敢に挑戦を続け…年末には、手痛い「失敗」を経験しています。その反省から…過剰に「セル・イン・メイ」のアノマリーを警戒しているのかもしれません。

しかし…M2の伸び率やトヨタ株の新高値更新と…更に、昨日の日経夕刊の世界食糧価格指数の現状などが…今の「相場の読み」に関わるのです。

その様子は、こちらのサイトです。日経新聞などのメディアは、「恣意的なグラフ」を用いたりする傾向がある為に、なるべく…自分でインターネットを利用して、データ元のデータを使い、自らグラフを作るように心掛けています。


世界食糧価格指数 の長期推移

新聞などのメディアは、自分たちの意向に沿うように…読者を誘導しているので、正しいデータですが、グラフの軸を変えたりして…作為的に誘導する傾向がある為です。この事実は、自分が長年、レポートを書けば…どのような原稿を創るか? 書き手の意向が、文章に盛り込まれています。

カタルのレポートは「名目成長時代」へ…皆さんを誘導しています。何故なら…株高こそが正しい経済政策と思っている自分が居ます。

実体経済と言うのは、「資産インフレ効果」がないと…経済は上手く回りません。この資産効果の意味を良く理解してないが為、日本は長い「失われた時代」を体験していました。カタルは「市場原理主義」の考え方です。こんな常識を…日本人は、あまり理解していません。どんなレポートも、データを加工して…そのデータを利用しています。

例えば…朝日新聞などは、過去において、日本国民を作為的に誘導して「太平洋戦争」に導いた新聞社です。そんな歴史的な事実を知らない日本人は多いのです。

株式投資をして…何度も、何度も騙されると、カタルのように、メディアの主張を疑うようになります。昔は…もっとカタルは「従順」でした。ですが…騙され続けた結果、こんなに性格が歪みました。背景を知れば…官僚などが、如何に卑怯な連中か…分かります。陰でコソコソ…国民を誘導するのです。まぁ、話は飛びますから、ここでこの話は打ち切り…このインフレの一つの「食料品価格」は重要なのです。

最近、食用油など…価格が上がっています。更に円安もあります。非常に危ない傾向です。「ガラガラポン」の話が近づいています。もっと経済に敏感になりましょう。


世界食糧価格指数 の短期推移

グラフを観ても分かるように、この「Food Price Index」が102~91にコロナ禍で下落しましたが、この1年は、上がり続け…とうとう5月の数字は127.1です。つまり食料品は、約3割程度上昇しています。最安値からは4割です。しかも円安ですから…この傾向はこれからも続きます。

カタルが何故、「時間がない」…と述べていたか? 

馬鹿な成田闘争をしている暇はないのです。最低賃金を引き上げ…時給1000円も払えないような非効率な企業を淘汰して、競争力を強めねば…なりません。米国の賃金の上昇率は2.5%程度です。それを上回る3%程度に加速させないとなりません。

一方、財政は逼迫しており、75歳以上の医療費の2割負担の引き上げが決まりました。更に上がるでしょう。年金などは物価にスライドしますが…基本的に物価に連動して年金が上昇するのは、論理的に反しますから…物価の上昇程、年金は上がりません。

逆に物価はどんどん上がり…年金での生活など出来なくなります。そうして…若者の所得と老人の所得の格差を是正するのが正しい政策だろうと思います。

今回のコロナは、一説によると…80歳以上の致死率は30%を超えるデータがあるそうです。本当かどうか…分かりませんが、NHKラジオで言っていました。コロナで社会のお荷物を淘汰して…コロナで生じた「ペイントアップ需要」から、継続的な物価高が定着すると…歴史的な分岐点になります。

長い失われた実質成長時代は、働かない老人が優位な社会環境でした。しかしコロナ禍を分岐点にして、「働く若者」が有利な名目成長時代に移行するのが、「自然の論理」に思えます。

年金を引き下げることは出来ませんが、徐々に物価を上げ、賃金を上げ続けると、時間の経過で、可処分所得は、老人から若者に移転します。このやり方なら…日本の財政も円滑に正常化に向かいます。カタルは、この方向性が正しいと思っています。

もう既に、戦争体験者の生き残りは少なく…戦後復興の恩恵は消えて、時代が推移するのが自然社会の「淘汰の原則」でしょう。コロナ問題は何も偶然の産物ではなく、自然の摂理に見えます。そうして…これから起こる物価上昇と、それに伴う時代は年金生活者にとっては過酷な試練になります。団塊の世代は、戦争で苦労をしている訳ではありませんからね。

それに引き換え…「就職氷河期」を経験した若者は、過酷な実質経済と言う「失われた時代」の経験を余儀なくされました。どんなに頑張っても、先着一名様限りの…過酷な競争でした。カタルのような能力不足の人間は、歩合給の世界で、その悲哀を味わったのです。サラ金地獄など…大した苦労ではありません。2年や3年のコロナ禍の苦労など…たかが僅かな時間です。

株屋にとっての…この30年間の苦痛は、経験をしたものでないと分かりません。

2010年の最後の落ち込みの時に、上がる株は僅か1銘柄があるかどうか…だからこそ、カタルは「ユビキタス」(3858)が好きです。2010年の…あの荒涼とし…殺伐とした市況の中から、生まれた唯一の「市場の星」でした。

最初、800円台に上昇する過程…そうして一気に4000円台に向かう株価…あの時の成功体験は「砂漠のオアシス」です。だから今でも、カタルにとって「忘れられない」大好きな株の一つです。

もう少し…丁寧に雇用統計から物価動向までの綱引き模様を語るつもりでしたが…原稿は在らぬ方向性を歩みました。金利が上がり…ナスダックも上がる。こうなると…もう怖いものはありません。昨日のNY市場の相場は、雇用統計値が予想に届かず…テーパリングが遅れることに対する…金利安による「安堵感」が、株価を支えているように見えます。

未だにロイターが伝える…「グレード・アイワインド」(=テーパー・タントラム)の克服は不十分に見えます。本当は雇用統計値が…予想の65万人を超え…70万とか…80万になり、米国金利が2%台に乗り…これを克服する株高が実現されると、相場の潮流は、新しい展開に移行できると思っていましたが…9月まで続く、過剰な失業手当補助の為に、時代の進化が遅れているように見えます。

故にグズグズ相場は延長されるのでしょう。思わぬ…配当金が届いた野村証券株の…宝物相場の本番は、故に少し先に延びます。 分かりますか?

だから…個別の仕手材料株物色の展開が継続されるのでしょう。NPCへの傾斜が正しい選択かもしれません。この辺りの「市場の整合性」の流れを、カタルが語る前に…雇用統計値から推察できれば…一人前なのでしょう。…という事で、本日のレポートはお終いです。

野村証券の配当金がやって来ました。この実感を…自分のものにして「ノンビリ投資」を選択して、野村株を更に増やしても…良い選択に思えます。テーパリングが開始されるなら、一気に株価は、邦銀株と共に爆走する筈です。

それでは…また明日。



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