アーカイブ:2018年12月

平成最後のレポート(総括2)

いよいよ平成最後の年末です。この平成元年はカタルにとって、「想い出」深い年です。この年の7月に父がガンで死を迎えます。その死に行く姿を病室で見守りながら、人間はいざ死を迎えたときに、何を思うのだろう?…と考えました。そうして、どうせ一度は、人間はみんな死ぬのだから、死ぬ間際になって…後悔だけはしたくないと思い、「精一杯の人生」を歩み始める決意をします。

カタルの現役時代は、小さな会社でしたが常に成績はトップで昇進も早く…最後は法人課長で現役を終えています。入社から5年ほどだったかな? 一般営業を経験し全社員の年間表彰に輝き、その後2年ほど若手社員の育成のために、部下を10人程度、任せられました。そうして法人に移動して3年ほどの経験があります。一応、将来は役員候補でした。

でも父の死を切っ掛けに、どうせやるなら東京で…との思いで、それも過酷な歩合給の道を選択しました。当時はバブル期ですが、それでも縁もゆかりもない、ましてや営業基盤も顧客も持たない人間を、証券マンとして雇うことは冒険だったのでしょう。結局、知り合いのKさんの紹介で興銀の杉下常務から和光証券を紹介され、そこでも、営業基盤が出来るまで最初は正社員で雇おうと言われましたが…それを断り、歩合の契約社員として入社しました。

7月に親父は死んで直ぐに上京しましたが…たぶん、顧客を持っていかれるのを警戒して、なかなか移動手続きを、直ぐに前の証券会社がしてくれない為に3か月ほど待たされ…12月に和光証券に入社します。平成元年は、カタルにとって転機になる年です。

そうして苦難の人生が始まります。いったい何人の顧客を新規獲得したのでしょう。ノルマとして、毎月10人程度を目指しました。でもみんな下がりゆく株価の為、最初の1回で取引が終わります。株を買わせると損をする…今年後半のような相場の連続でした。カタルの人生も面白いですね。年収120万から1億円越えですから…。でもこの話は既に何度もしており、またの機会にします。

今日は総括ですからね。今年の短期の運用成績を見るとさんざんでした。短期運用は公開しているように…200万円から運用を開始しました。最初の時は、夏に400万までお金を増やしましたが、仕手株で失敗し最終は300万で着地しています。でも翌年が好調で、この300万のお金が1100万ほどになりました。故に今年の初め…余った300万のお金を引き揚げ、目標の800万の金額から再スタートしました。今年も途中までは順調だったのです。

1月350万、2月382万、3月583万、4月933万、5月1198万、6月1201万でピークを打ちます。カタルは「Sell in May」の話を何度もしていました。そうして一進一退を繰り返し…11月末まで986万の儲けだったのです。でも今年の最終結果は、この儲けを全部飛ばし…プラス19万で取引を終えました。この12月は警戒をしていませんでした。

むしろ「腹を括る」とレポートしたように、これでダメなら…何をやっても駄目だろうと思い腹を括り、東邦チタンと東芝に賭けたのです。でもこの最後の望みも絶たれる年末でした。

今年は東邦チタンを年初から取り組み、1月から11月まで300万の儲けだったのです。でも12月まではマイナス160万になっていますから、つまり460万を12月の東邦チタンの値動きで失ったことになります。腹を括るレポートが、如何に駄作か…分かります。

「市場リスク」を承知の上で勝負をかけたのは、過去の経験では、年末年始は一番効率が良いはずだったのです。故に…年末ぐらい何とかなるんじゃないか…と言う甘い考えの為に大幅な損失となっています。まぁ、親父が死ぬときに「一所懸命に生きること」を目標にしているから、こんな事もあるのでしょう。

カタルは、常に真剣勝負の人生を歩んでいます。歩合セールスを辞める切っ掛けは、様々な理由があります。でも一番大きいのは、どんなに頑張っても…物理的に年収1億円が限界だと知ったのです。何故なら…あの時は、朝から3時まで電話をしまくり…伝票を流す作業に追われる時間を過ごして、場がひけると…ぐったりしていました。

つまり物理的に年収の上限が1億なのです。手数料収入では、どう頑張っても…上限の手数料がカットされていますから、所得を増やせません。だから投資家の道を選択しました。

他にも証券マンを辞めれば…「空売り」を出来るんじゃないか…と思ったのです。でもやはりカタルは名目時代のバブル男です。どんなに下がると思っても…なかなか「カラ売り」に対する罪悪感が消えません。でも今年は2銘柄の空売り候補を掲げていました。カタルが空売りを、レポートで謳うのは、非常に珍しいはずです。ご存知のVテクと東海カーボンです。

でも株が下がると思っても…カタルは紹介をするだけに留めていました。右のカレンダーから今年1月17日のレポートを読んでください。この時、カタルは上がり続ける安川電機などを批判して…モルガンスタンレーの弱気レポートを紹介しています。そのレポートは此方です。

そうして…何度も、何度も繰り返して「Sell in May」の諺を紹介していました。今年のテーマの一つ、「債券のフラット化」の言葉も何度も繰り返しました。でも自分自身は、この結果です。つまり評論家レベルに成り下がっているわけです。実践家のカタルにとって評論家化している現状は、3流レベルの証明です。この相場でも儲けられるはずです。

でも12月からの二段下げと言うか…この動きは本当に想定外でした。でも春に投資主体がセルサイドに凋落し、バイサイドの運用になっている実態報道を見て…危ないかな?…と漠然と考えていました。素人は闘牛の牛のようなものです。見境なく走りますからね。良識が消えるのです。

この怖さが爆発したのが、この12月だった印象です。このセルサイドの意味は一般的な投資信託をイメージすると良いのでしょう。バイサイドはETFなど指数投信をイメージすると良いですね。たぶん…AIを利用したプログラム売買の影響度もあるのでしょうが、このようなETF 売買が中心になっているので、異常な価格水準まで株価が持ち上げられたのでしょう。

未だにネットフリックスやアマゾンの株価は、高すぎるように感じます。でもアップルの株価位置は納得できます。

売上高経常利益率の推移

今の日本株は、このようなFAANG株評価の日本株はなく…割安圏の一言に尽きます。カタルは日銀短観の売上高経常利益率の推移グラフを紹介しましたが、日本企業も、ようやく経営者の意識転換が進んでいます。ROE経営者の本格化を迎えるのでしょう。

伸びない小野薬品の株価、買い乗せをして失敗したNPCなど、成功したはずの銘柄も思うように株価が伸びませんでした。これが逆金融相場の特徴の一つなのでしょう。みんなが逃げているのです。ここから中間反騰を挟んで、逆業績相場の移行するのでしょうが、このスピード感は、何か得体のしれない悪材料を内包している可能性があります。カタルがサブプライムローンだけならたいしたことはないと強気を通しましたが、結果はCDSの存在が隠されていました。そうしてリーマンショックで表面化します。

もしそのような内包される悪材料がないなら、此処が絶好の買い場となるのでしょう。仮に崩れるにしても、一旦は大幅な戻り相場を形成するのでしょう。

今年の漢字は「災」いだそうですが、カタルにとって、今年は「学」びの一言に尽きます。高い学習代を払い実践の経験を積んだ年になりました。アノマリーは絶対ではないし…やはり流れに逆らって、無理やり…意地を通すカタルの人生のスタイルが婀娜になりました。武士は食わねど高楊枝など…負け犬の遠吠えに過ぎません。貧乏人が「矜持」などと…分不相応な感情なのでしょう。

読者の皆様も、カタル自身がこの結果なので、ご迷惑を掛けた年になったのかもしれません。誠に申し訳ございませんでした。より一層の精進を積み、皆様の期待に応えられるよう、頑張ります。

年初に弱気派のモルガンのレポートを掲げた一年で、これが平成最後を語る年でした。皆さま、今年1年、カタルレポートをお読みくださり、誠にありがとうございました。

カタルは本物を目指し、日々、精進します。北国では大雪模様で…風邪なども流行り始めていますから、健康に留意され、皆様も、よいお年をお迎えください。

来年は1月3日からレポートを再開する予定です。



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