アーカイブ:2018年12月16日

ベルリンの壁崩壊と米中貿易戦争

先日、今年の漢字が「災」と発表になりました。清水寺で発表されるので…カタルはなんで住職?が、発表するのだろう…と不思議だったのです。そこで調べてみました。この今年の漢字は公益財団法人の日本漢字能力検定協会が発表しているもので…たぶん清水寺の恒例の行事は演出効果を狙ったのかな?…と推察しています。

この団体は1975年に創立され、この11月に第一回の日本漢字能力検定が実施されています。その後1992年に文部省より財団法人の認可を受けます。今年の漢字は1995年より発表されているようで…最初は阪神大震災やサリン事件の時で「震」と言う字が選ばれました。

でも今年の漢字の災いは、2004年の新潟の中越地震の時にも同じ漢字が選ばれています。一覧は、こちらが見やすいでしょうか?

日本の仕組みの多くは、このような財団を作るときに関連省庁から役員を受け入れます。この協会は漢字検定試験などで収益を稼ぎ出し、年間55億円ほどの収入のようです。きっと多くの財団の中でも、うまく運営されているのでしょう。日本の資格社会の形成は、官僚族が食べるために作った形態のようにも感じています。証券界もアナリスト試験、外務員試験、FPなど…様々な資格があります。

日本の社会は政府機関、官庁などの権力を餌にする「ぶら下がり」構造が多く見られます。だから別に中国を批判できません。官民一体で新技術を開発するケースも多いですからね。中国の場合は、もっと露骨です。技術移転をしないと…中国での活動を封じ込められます。その為に出資比率なども50%未満でした。この方向性はようやく変化しています。

今はサムソンなどが標的にされ始めています。最初は技術を移転させ、国内企業を育て…ダンピングなどの嫌疑をかけ…叩くのです。

ファーウェイのCFO問題は、このタイミングで決まったことではなく…一連の背景があるのでしょう。ZTEは2016年3月に、今回のファーウェイと同じような問題で叩かれています。イランや北朝鮮への製品輸出で叩かれました。 その後、2017年3月に米国当局と和解したのですが、今年、その合意事項が実施されてないとして…販売停止に追い込まれました。

背景を考えると…行動に移すタイミングは、世の中への影響度が変わることが分かります。この事は株式相場にも言えます。同じ材料でも、周りの環境が恵まれているときと、逆風下の時と株価への効果は全然違います。

カタル個人の今年の漢字は「学」でしょう。最近、カタルの相場に対する見方はドンドン洗練されつつあるように感じています。今年は初年度に続き、目標を達成できない失敗の年になりました。最近のレポートは、この話ばかりで…皆さんには「耳にタコ」かもしれませんが、カタルは馬鹿ですから、何度も繰り返し反覆しないと頭に入りません。東大法科なら一度聞けば…重要なことなら、頭の引き出しに収まるのでしょうが…馬鹿は馬鹿なりに努力をしないとダメなのでしょう。

ある程度は予期していたのです。しかし行動に移せなかったので、やはり自分のものになってないのです。でも…言い訳ですが、昨年は想定以上に儲かったので、余分の資金を運用資金に充てず、資金を引き揚げ、その資金で今年は、家族でのハワイ旅行を秋に計画しました。この時点で、たぶん駄目だろうとの予感はあったのです。でも「空売り」実行ができないのです。

逆金融相場は「空売り」の時期なのですから、年初の「Vテク」を空売りすべきだったのでしょう。この発想が正しければ、古河電工やSUMCOへの発想は、生まれなかったからもしれません。小野薬品と共に、下落相場から回復を狙いましたが…明らかに早かったのです。仮に、自分の狙いが正しくとも…1年から1年半の時間経過は必要なのでしょう。

この季節感を学ぶ…重要な過程を、自分の身銭を切って学んでいます。今までは証券マンなので、自分のお金のようでも…他人のお金ですから、痛みは薄れています。でも歩合セールスなので、失敗は、直ぐに自分の収入に響きます。だからかなり真剣にやってきたつもりですが…やはり身銭での実践とは違うのでしょう。

成功例は、直ぐに忘れます。でも失敗は心に大きく残るものですね。この悔しさを来年以降に活かせればいいのですが…果たしてどうでしょう。カタルはもう残り少ない人生ですから、このレポートを読んでいる若い人は、カタルと同じ失敗を、繰り返さないことを願う次第です。

分かっているが…やめらない。分かっているが…我慢は出来ない。その自分の欲望をどうやって抑えるか? 投資の世界も、自制心が大切ですね。

1989年、昭和最後の年末は、11月に「ベルリンの壁」崩壊がありました。その年の5月から6月にかけて天安門事件が起こるのです。東西冷戦の終了は、平和の恩恵を受ける日本が有利になると…カタルは当時、そう考えていました。

でも実際はグローバリズムの浸透から日本村構造が崩れるのですね。パイオニアの指名解雇事件は1993年に起こりました。

日本の構造問題で、終身雇用と年功序列の崩壊です。この問題の構造改革は、電通事件からヤマト運輸で終焉を迎えます。ようやく長かった実質成長時代が名目時代に変わっていくのですが…日本人の心の中にはトラウマが残り、「流動性の罠」になって新時代への転換が妨げられています。金融庁のスルガ問題や、東京地検のゴーン事件などは実質時代の名残だと思っています。

今の株価と同じで…時代の変遷は、何度も上下に揺さぶられるのでしょう。年末に乱高下する株を見ていると…新しい時代への変遷のステップにみえるのは、カタルだけの感想かどうか…。まぁ、カタルはいつもポジティブな発想しかしませんからね。

でも昭和最後の天安門事件やベルリンの壁崩壊と同じで…ブレグジットや米中貿易戦争は時代を語る出来事でしょう。株価は、そのような時代を反映して動いていきます。

残り2週間。暗い平成時代の年末は、まもなく終わりを迎えます。また…明日。



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