アーカイブ:2023年9月16日

奇妙な米国株動向

奇妙に感じた米国株価動向の変化は、一日で…「元の鞘」に戻った印象です。やはりインフレ圧力の高まりからの「金利高」が、株価が下落した一番の理由ではないかな? 昨日は半導体のTSMCの遅延問題が、市場の回復度合に「疑念」を抱かせています。そもそも…AIのサーバー需要は特殊分野で、一般のDRAMなどの半導体は、ようやく在庫整理から立ち直る場面ですから、あまりに期待感が先行しているのでしょう。他にもUAWのストなど影響を与えているのでしょう。

カタルは同じことを言い続けていますが、「レーザーテック」の評価は、業績が伸びているとはいえ…PER30倍を超える評価は高すぎると思っています。最近は株式の手数料が安いから目先の株価変動の「鞘を抜こうとする」売買も多く…専門に取り組んでいる種族も多いのでしょう。

しかし…本来の投資姿勢から観て、半導体は世界中で戦略商品になっており、需給のバランスは崩れるのでしょう。

でもEVなどの登場は、新しい分野の市場を作っています。日本が得意とする「パワー半導体」などは、大きな成長が見込めるのは、これからです。株式投資の難しいのは、業績が良いから、必ず、株価が上がる…と言うものではありません。上手い「仕掛け人」が居るかどうか。

今の市場は、海外からの投資の第一弾の部隊が主軸なのでしょう。分かりやすい事例が「三菱UFJ」や「野村証券」などの値動きです。しかし…他にも昨日、紹介した「アイシン」(7259)の株価推移と「ニデック」(6594)を比較すると分かりますが、今の市場の主役の存在の背景を感じることが出来ます。

もう公開しても構わないでしょう。カタルは少し前に「地銀株」と「不動産株」も選択肢に加える特集を、会員レポートで書きました。

日本の10年債の利回り動向の推移

いずれの選択もマズマズの成果です。既に語っていますが、先着1名様の実質成長時代から、確実に100名様の名目成長時代に突入したのでしょう。まだマイナス金利解除とはなりませんが、日本の10年国債金利は、確実に上昇しています。

基本を理解しないと投資姿勢が「ブレ」ます。カタルが何故、名目時代の「雄」として資産投資の要である株式と不動産に拘っているか? 

非常に緩い速度ですが…徐々に株価は2倍ラインになってきています。2017年から2018年は3社の「サンフロンティア」(8934)「レーサム」(8890)「トーセイ」(8923)を掲げています。いずれの株価も1000円を割れていた時代です。ここではレーサムの掲げておきます。

「レーサム」(8890) の週足推移

いずれの株も早過ぎて…一旦、株価が下げたのですが、トーセイとレーサムは2~3倍程度でしょう。5年で2倍程度だから、褒められた成果ではありません。でもいずれも、ここからが…本番でしょう。最近では「グッドコム」(3475)なども提供しています。

「京都銀行」(8369) の日足推移

地銀株の成功事例では「京都銀行」(8369)を一貫推奨しています。野村証券は、まだこの感覚で時代を観察すると、5年ほど持っているなら…株価は2倍から3倍になるのでしょう。三菱UFJもきっと、まだまだ…上がっている筈です。しかし近年は上昇スピードが速いから何処かで休みを入れますが…日銀のYCCの修正で、植田さんにバトンタッチが決まるタイミングで、あの黒田さんが政策修正に動いたことが、全てを語っています。

ゴミのようなお金ではなく「兆円」単位での投資です。

今の若者は小手川君の成功を観た為か…小手先の手法が「株式投資」だと思っているようです。色んな人間が居るのです。自分が基準になると思って、それが標準のような考え方は、後で「墓穴を掘る」ことになります。世界は広いのです。

本日の日経新聞の…あれはスクランブルかな?「日本株、10〜12月期が正念場に 慎重な海外勢動くか」との記事は、如何にも…近視眼的な報道です。

市場動向と言うのは、昨日も少し話しましたが、「卵と鶏」の関係に似ています。どちらが先ではなく相互に影響をし合っているのでしょう。株価が行き過ぎたら…修正が始まります。その現象を観て政策が動きます。その政策を観て株価が動きます。非常に深い相互関係にありますが、バブル崩壊の時には日銀の三重野は分断をしたのですね。「株価は下がっても実体経済には影響はない」と思って、政策運営をしたので、傷口が一気に広がったのです。本当にあのような馬鹿が、日本には多過ぎます。故に「失われた時代」が永遠に続き…国民は疲弊をして、振り込め詐欺などの犯罪と自殺者の山を築きます。

まだ社会現象を観ると…実態経済は「清貧思想」だと思っています。社会に「寛容さ」がありません。「ビックモーター」事件などを観ると、我も、我も…バカ騒ぎをします。縦割り行政の意味が分かります。経済産業省かな? 金融庁に…今度、警察ですか…。次々に現場査察です。

今回の「ジャニーズ事務所」問題も、同じ構造です。古くは、東電の原発問題も、「責任転嫁」です。権力を保持するなら、その監督責任を問うべきでしょう。何のための行政指導なのでしょう。「見せしめゲーム」にしか…カタルには見えません。「死者に鞭を打つ」行為に見えるのです。この「清貧思想」と言うのは、なかなか…改善しません。もっと社会に寛容さがあっても良いのではないかな? 犯罪は駄目ですよ。でもカタルのモラル観と実際の社会現象は、どうも「違和感」を覚えるのです。

まだ野村証券が、あの721円を抜かない段階ですから、仕方がないと言えば…そうなのです。日経新聞の専門家と呼ばれる人の記事も、目先の需給問題を問うています。このような社会現象と株価と言うのは「密接な関係」にあるのですが、なかなか…この「市場の整合性」は理解が進まないのでしょう。

「アイシン」(7259)の 日足推移

先ほどの…アイシンとニデックの違いは、「系列」(トヨタ)と「非系列」(中国)の株価の違い、日本村社会とグローバルの違いとも言えます。分かるかな? まぁ株価の位置と言うか…相場の時間軸が、少しズレていますから、一概に比較するのは無理があるのかもしれませんが、カタルはこのような現象を観て、相場の時間軸を考えるのです。「スミダコーポ」などの時間軸が、読めるからです。

「ニデック」(6594) の日足推移

事前に株価が上がることが決まっている株は、たくさん存在します。でも誰が「猫に鈴」をつけるのでしょう。上手い仕掛け筋が、市場にいくつも誕生しないと…相場と言うのは、なかなか…盛り上がりません。まだ先着一名様から、卒業式の段階です。日銀のマイナス金利解除も、まだ実現をしていません。

パナソニック社員で、元国民民主党参院議員の矢田稚子(わかこ)氏(57)を「賃金・雇用担当」の首相補佐官に任命したそうですね。「実質賃金」動向がプラス転換をするか問われます。

果たして、本当に「仕事が出来る」のかどうか…。この成果が「国の根幹」の部分です。仕事と言うのは、成果を出さないと駄目なのです。その為に…かなり苦しいものです。現場はルール、すれすれの際どい要求もあるのです。だから野村証券は「損失補填」に追い込まれたのです。相手はヤクザですから、命のやり取りの話です。「握り」なんか…ある意味で、当たり前の世界を歩んできました。でも相手も「阿吽の呼吸」なのです。信頼関係と言うのは微妙なものです。

米国のプライムローン金利の推移

昨日の米国株を補完するなら、やはりカタルの観方が正しいと思っています。ですが…市場には、色んな見方が存在して「せめぎ合っている」のです。ハードランディングの意見は、後退をしていますが…商業不動産問題は片付いたわけではありません。むしろこれから始まります。最近はクレジットカードの延滞率の話はあまり話題になっていませんが、確実に上昇を続けています。それに住宅ローン金利だけではなく、プライムローン金利は8.5%ですよ。この金利を克服した営業活動は、なかなか…ない筈です。

米国は基本的にコロナ禍でジャブジャブにして救済した企業の「淘汰の時代」なのです。日本では「ゼロゼロ融資」からの離脱作業をしていますから、企業倒産は増えています。あまり正常化と言うか…普通の状態を急げば、社会に歪が生まれます。カタルは米国の金融政策には懐疑的です。

今回の米国株の復活が大型株に偏っているのは…その現象でしょう。アップルなんかに政策の焦点を合わせるのはどうかと思っています。その事が一番、分かるのがラッセル2000の株価動向でしょう。この値動きは一般的な米国経済の体温だと考えています。

ラッセル2000とS&P500(青のライン)の日足の比較推移

そこでラッセル2000を主体にしてS&P500の値動きの比較チャートを載せておきましょう。現状の米国株相場の体温が分かると思います。でも日本は米国株より格段に優れている筈です。

問題は、日本株が「米国離れ」できるかどうか…。昔の日本株はそうだったのです。名目成長時代の日本株はPERなんか…なんと50倍以上の評価でした。今は米国の約半分程度でしょうか?この違いは、国が主導する基本政策の違いです。

最近、西村さんの活躍が目立っています。今度は日本が先行する「水素」だって…だから「千代化」の株価も動意づいているのでしょう。微妙な変化なのですが…財務内容が劣っていますから、資本問題が浮上します。「KPPG」も配当や自社株買いを求める声もありますが、財務内容の改善が優先されます。

日経平均株価の日足推移

いちいち…解説していたら大変です。あまり自分勝手な思惑で動かないことです。「市場時間」が優先されるのです。皆さんの発言の多くは、「自分時間」の勝手な解釈です。でもこの年末年始から、来春には38915円の奪回を期待しています。TOPIXに続き、日経平均株価もここまで…戻っています。

たぶん…この形も25日線が、75日線を下から上に抜く「ゴールデンクロス」から…相場の上昇は力強いものに変わるのでしょう。

「循環買い」物色の説明をしていますから、毎日、読んでくれている読者には分かるのでしょう。事前告知した通りに動いているでしょう。ハズレもあるのが当たり前ですが、外れても時間軸の問題が殆どの筈です。

基本は海外投資家の動向で、需給バランスが決まるわけではなく、日本の政策が肝要なのです。疑う人は、九州の半導体工場建設の現場を観ると良いのでしょう。熊本県の菊陽町付近です。この後、ラピダスの千歳もだんだん活気を帯びてきます。このような核の輪がどんどん広がり…お金が動き出します。「貨幣乗数効果」の話を、何度も、何度もくどい程…何故、繰り返しているか? マネタリーベースの動きからマネーストックに移行する段階なのです。

このような基本を理解できないと…野村証券株の721円の新高値更新からが、本当の相場が始まる…と理解できないのです。

何故、カタルが野村株だけを買うだけで…充分だと述べているか? 馬鹿は、なんど説明をしても分かりません。株と言うのは面白いもので…だんだん良くなる「法華の太鼓」なのです。上がれば、上がる程…良く見えるものなのです。たぶん…まもなく調整入りになるでしょう。カタルは、配当落ち後に調整は開始され…三菱UFJ型の「循環買い」物色になると思っています。それでは…また明日。



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