アーカイブ:2023年9月2日

全体を考える「市場の整合性」

今日は皆さんが陥りやすい「間違い」を題材にレポートをしましょうか…。実はある読者から…「これから数年間は、EV苦難の時期に入るのか?」とのメールの題名を付けたメールを頂きました。その内容は…こんな感じです。

「この1週間は、株式市場が堅調でした。カタル氏が大丈夫でしょうと言った、KPPも堅調です。先週の調整等で、売却してしまったジェイド、BASEの上げについていけなかったのが残念ですが。本日以下のような文章を見受けました。 (トヨタアゲアゲ文章の可能性がありますね。)https://www.mag2.com/p/money/1353314/4わざとEV出遅れ「トヨタ」の経営戦略が凄すぎる。リチウム電池に逆境到来も無傷、中国勢に育てさせたEV市場を一気に刈り取りへ=勝又壽良

これを読むと、ここから数年間は、EV苦難の時期(過当競争、売れ行きの伸びが小さくなる。)と思われます。すると、スミダが、急いで増産に動くことは、不利になるかもしれません。少し買い増し過ぎたかもしれません。まあ、工場建設に1年以上かかるのでしょうから、それほど問題はないでしょうけどね。疑問として、・今後急にHVが売れ始めるようなイメージは、ない。・世界のEVのシェアはまだまだ低い。(例外は、欧州、サンフランシスコ、中国ですが。)外は、まだまだ飽きるほど売れていませんからね。先進国であまったEVは、他国に回るのかもしれません。欠点は、値段が高いこと、充電設備がないことですね。売れそうなのは、アメリカ、日本、韓国ですかね。自分としては、今後の買い増しは控え、少し売却を検討します。意見が聞けたらありがたいです。今後も頑張ってください。」とのメールです。

作者の勝又壽良さんは、どんな人か分かりません。あまり他の記事を読んだことがないからです。経歴は調べればすぐに分かりますが…。

「元『週刊東洋経済』編集長。企業文化研究所理事長・経済学博士。東洋経済新報社編集局にて記者を30年経験。「週刊東洋経済」編集長、論説委員、取締役編集局長、東海大学教養学部教授、同学部長を歴任し、2006年独立。ジャーナリストとしての経験や経済学研究の知見から行う誠実で的確な経済予測に定評がある。2010年からブログ「勝又壽良の経済時評」を毎日更新。著書に『日本経済 入門の入門』『戦後50年の日本経済』など多数。」

確かに…最近の米国の統計数字を観ると「HV」が良く売れています。

トヨタのロビー活動費

同時に、このような記事もあります。一つのレポートにより、株価を考えることは重要なのですが…カタルは普段から「市場の整合性」の話をしています。まだ読者は、「この言葉」の意味を理解しているのかどうか…自分の気持ちに正直になって「持ち株」を減らしたり…「増やしたり」するのは当然です。本人の力量は、自分だけにしか分からないからです。

カタル自身、ジェイドGの持ち株を5万株近くから3万近く減らし…再び増やしており、たぶん3万株を超えたのでしょう。この理由は、全体株の「ガラ(暴落)の可能性」が減っているからです。

通常、以前の相場なら、間違いなく…日本株は大きく下がりましたが、どの株も下値は堅く、堅調に見えました。自ら株を売って「下値の堅さ」を確かめたわけです。

ジェイドGだけではなく、他の株もみんな同じです。KPPGにしても570円の買いは買えませんでした。NITTOKUは2200円が買えましたが…直ぐに利食いをしました。でも、どの株もあの日を、境に株価は上昇しています。「裁定買い残は」大きく減っており、最近になって「日立製作」(6501)は上場来高値の更新です。この効果は大きいのです。

日本製鉄も年初来の高値を更新、三菱UFJも最近は「新規の買い筋」の動向が見えます。リクルートも大きく上がって来ました。こんな事を並べるとキリがありません。おそらく海外投資家の買い物でしょう。大型株の物色が多いのです。でも個人好みのBASEも383円の高値更新の高値引けでした。つまり…どの株も「循環買い物色」になっています。

ようやく…読者の皆さんも元気が出てきたように感じています。「ゲンキン」なものです。でも人間は自分が儲かれば元気になるのです。これが名目時代なのです。実質成長の清貧思想とは違います。

規制を強くすれば「委縮」をします。自由を増すのです。今でも…ホリエモンが…地検のターゲットにならずに、元気なら…日本全体が大きく変わった可能性を感じます。バブル期はリクルートの江副さんです。愛媛の田舎ら出て来て…他の方法があったように思います。でもリクルート株は、その後上場され…多くの若者を育てる会社に成長しています。きっと故人も「草葉の陰」で喜んでいるでしょう。リクルート出身者の起業家は多いのです。みんな好青年ですよ。

さて冒頭の質問ですが、カタルは、あまり集中投資はしません。それは時々…バカをします。「お船」も「Jトラスト」も…でも可能性はあったのです。「時間軸の違い」だけです。この時間軸は、時代が動き…その時を待つものです。もう結果は、決まっています。ジェイドGも、もう株価は騰がることは決まっていますが…問題は自分が買っているときに、その波が来るかどうか…なのです。

EVやHV、トヨタのMIRAIなどのFCVと車の種類は、多岐にわたります。でもトヨタの米国内のロビー活動などを観ると…「エンジン部門の雇用」を守ろうと必死になっているように感じています。日本は西武百貨店のケースを観ても…難しい国です。日本人の教育方針が間違っているのでしょう。「変化を畏れる」のです。

キャリアップのリスキリングを政府が指導して補助金を付けないと進まない国民です。カタルは歩合セールスですから…様々な勉強会、更にコンピュータのエクセルの使い方など…証券アナリストの資格を得るために2年ほど…土日などを活用して専門学校にも通いました。みんな「自費」です。こんな事は、普通に仕事をするのに欠かせないことです。

変化を畏れては…進歩はないのです。本日は、色んな報道が実際の売却額は8500万円と報じられています。だからカタルは労働組合に言いたいのです。ストをするなら自分達で資金を集めて…MBOをすれば良いのです。あの物件なら銀行は融資に応じます。それができないなら、ゴチャゴチャ言わずに…粛々と現実を受け入れるしかありません。嫌なら辞めればいいのです。

カタルはサラリーマン時代「10年の永年勤続表彰」の会食の席で、「嫌なら辞めれば良い」との発言を、直接、社長から聞きました。永年勤続の席で…その発言をする馬鹿の下では働けないと思ったのです。まぁ辞めた理由は色々ありますが…。

リスキリングも同じです。株式の売買手数料は、上限の手数料が撤廃され…最高額が20万円程度でカットになり…徐々に証券界の手数料は減って来ました。もう手数料で食える商売ではないと思ったから…歩合セールスを辞め、投資稼業に身を転じ、今は食えないからレポート屋もやっています。「落ちこぼれ」の人生です。

人生の中で、サラリーマンから歩合、投資稼業、レポート屋と変化しています。食えなければ、食えるような形に自分を変えないと駄目ですね。仕方がないのです。理想像はありますが…あとは、「神様が采配を決める」分野です。自分は精一杯の努力をして、あとは運に任せるしか仕方ありません。

トヨタの章夫社長のレベルになると…雇用問題を真っ先に考えます。でも時代の合わせた変化を拒んでは…駄目でしょう。エンジンとモーター機能を合わせたHVはコスト高になります。今は電池の価格が高く…更に電力の多くも化石燃料ですが、やがて太陽光や風力、潮流発電など色々あります。

カタルはトヨタ程度の会社が、米国の議会工作をして、世論を変えようとする論理より…経営資源をEVに特化させた方が良いと思っています。トヨタは全方向性です。電池の開発もリチウムから全個体電池など…カタルなら、完成企業をお金の力で買収します。無駄な投資をするかどうか…。実験と実用化は、話が全く「別物」です。

ラピダスの起工式は報道されていましたが…2027年に回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートルを使った最先端半導体の量産開始を目指すそうですが、実験レベルと量産化は全く話が違います。量産化と言うのは大変なのですね。机上論とは全く違うのです。

まぁやらないより、やった方が良いのですが…この事例はある意味で「名目時代」の象徴的な出来事です。ようやく…時代が変わったなぁ~と思います。未知への挑戦です。

日立製作が上場来の高値を更新するわけです。この意味は、まもなく日経平均株価も38915円を奪回して、日本が「新しいステージ」に入ります。「市場の整合性」を解説すると、長くなりますが、もしスミダの株価が下がるなら…みんな、どの株価も下がるのです。どの株を買っても一緒です。この業績数字と時代性は、ルネサスの株価と同じことです。カタルはスミダを買い始めました。 500株ずつですが…ここで…PERの話もしなくてはなりません。

スミダコープ(6817)の日足推移

レーザーテックのPERは42倍~35倍です。世界最高水準のASMLのPERは36~30倍です。レーザーテックは割高ですね。でもサムスン電子は此方の報道もあり…株価は昨年10月から上昇期に入っています。でもPERは13.5倍程度です。

スミダの業績推移…PERは9倍なのです。

カタルがこのメールを観て言いたい事は、上手く伝えられませんでしたが、基本は「様々な角度」から、相場を考えろ…と述べたいのです。自分の持っている株だけしか見ていないから、全体の市況要因の悪化で株価が下がっているのに…「自分の事しか考えない人」がたくさん居ます。

カタルは何度も、何度も…同じことを述べています。基本は「市況」が重要です。全体の「国の方針」が正しい形で動いているかどうか…ここなのです。最近になって、税収の伸びを観て…財務官僚中心に「名目成長時代の見直し」をしています。

だからTSMCへの補助金など…米国のCHIPS法に追随したのです。熊本は、大変な活況です。北海道も湧いてきました。それは兆円単位の投資が加速しますから…当たり前です。

こんな感じで…良いですか? 情報は「様々な角度から見て検証」作業が必要なのです。日本は、此処からEV投資が加速します。ルネサスの良さは「繋がる車」の世界です。NTTのIOWNを加速させないと駄目です。

ルネサスエレク(6723)の日足推移

これは政策の世界の話です。岸田が、もっと出来るなら奴なら…もっと「情報網の整備」にお金を注ぎます。衛星をどんどん打ち上げます。KDDIはその点…スペースXと組んで「賢い選択」です。まぁ時間の問題で、何れ…全ての携帯電話が繋がるのでしょう。「ルネサス」(6723)は良い位置に居ます。

株価と言うのは的確に、未来を予測します。だから年末年始には高値を奪回するのでしょう。まぁジェイドGのように…「乖離問題」があるには、ありますが…。何れ、高値を奪回します。

こんなところで…また…明日。



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