サラ金の谷渡り

昨日、会員レポートを書く過程で…日本製鉄の橋本社長を調べました。彼はカタルと同じ昭和30年生まれで…同期なのですね。カタルは5月で彼は12月生まれです。その過程でウィキペディアを観ると…「直言型の性格が災いし、上司と対立して当時は傍流とみなされていた海外営業に実質的な左遷として異動となった」のくだりがあります。なかなか…世の中が「面白く」なってきました。彼は、日本製鉄OBの田中会長の首をとるため「東京製綱」にTOBを仕掛けたのです。

ソフトバンクの孫正義さんは、カタルの一つ下ですから、同じ時代環境ですから、たぶん…彼は「朝鮮人」として、世間から扱われ…かなりの「虐め」を体験している筈です。あの時代は「ヘイトスピーチ」などと言うものでは、ないです。実際に日本人は朝鮮人を虐めていたのです。福岡はヤクザも多いですからね。暴力団も多く…組が沢山あります。

大概、世に出てくる人物は一般人が経験をしないような苦労した体験を持っている方が多いですね。みんな、一所懸命に頑張るのですが、成功できる人は、ほんの一握りです。

その生存競争に敗れ…消えていきます。カタルの場合、幸い、体を使う職業ではなく老人でも活躍できる舞台です。ウォーレン・バフェットは91歳です。そう考えると…カタルは66歳ですから、まだ25年もあります。でも年金世代になれば、社会の「お荷物」ですから、終活を考えないとなりません。

カタルの場合、神様はどうにか…義理だけは返せる環境を造ってくれたので、その恩義を返せる環境になりました。一度、過去の自分の人生を振り返るのも良いのでしょう。

先週、古い友達と飲む機会があり、彼の堅実な人生とカタルのジェットコースター人生を比較しました。彼の「堅実の人生」と言っても、彼もやはり…大変だったのです。上場企業の三井松島に就職をしたのですが…バブル崩壊になり、給料の4割カットが実施されます。これは実話ですよ。最初の年は1割カットです。段階的に引き下げられ、最終的に4割のカットです。

これで止まれば良いのですが…とうとう外部に出向です。天下り先から本社に戻れずに、その傘下組織からもリストラされます。そうして3年間無職の期間を経て、地方の小さな会社勤務になって、今は定年の年齢ですが、嘱託のような契約社員として年収は350万ほどだそうです。カツカツの生活です。

ですがカタルの苦しい時に、50万ずつ…毎月のように、彼から借金をしていました。そうして…300万を借りた時に、彼は「カタル、ゴメン。もう俺も金がないから、これで最後にして欲しい」と言われたのです。その後、一度も彼から借金の返済を求められたことがありませんでした。

そうして…カタルの上昇期が来ます。あれは2003年の春ですね。そこからリーマンショックまでがカタルの全盛期で120万円~1億越えの世界です。

あの時の…「彼の恩義」に報いるために、彼を信用取引に誘い、元金の300万を保証するから株をやろうと言ったのです。そうして、そのお金は2000万円を超えて3000万近くになった時に…リーマンショックです。

でも何とか1億と思っていたために、その追証はドンドン膨らみます。彼は金がないから…カタルが代わりに入れます。そうしてベンチャリなどで全てを飛ばし…カタルは彼に言いました。

「住吉、悪い…俺ももう2000万以上の金を入れたが、もう駄目だから、この金を諦めてくれ」…と言いましたが、彼は「カタル、それは話が違う…元金は保証すると言ったじゃないか」と言われました。仕方なく…「そうだな。分かった時間をくれ」となったのです。

故に、あれからそのままになっていましたが、カタルの過去の清算も、そろそろ終わりを迎えます。現役時代のカタルは、「鶯の谷渡り」ならぬ…「サラ金の谷渡り」の人生です。毎月、武富士で50万を借り、アイフルに利息分を入れ、そんな作業の繰り返しです。毎月、毎月、サラ金回りをするのです。今でいう…「多重債務者」ですね。

税務署に追われた追徴課税の払いや…起業に失敗した「ビスタの清算」などを始め…雇用した人の退職金を工面したり色んな事をしました。来年は、義理のある人への清算を終えます。

こんな人生だから、日本製鉄の橋本さんの紹介のくだりに…左遷された経験を持った社長が誕生し…この時代に日本製鉄が変貌するのを、目の当たりにするのを、大変、うれしく思っています。日本製鉄は、ある意味で日本を代表する会社です。長く経団連トップを輩出したのです。日本の旗艦企業とも言える…日本製鉄が「村社会から離脱する現象」を見て…ようやくここまで来たと実感をしています。

長い「サラ金の谷渡り」のような人生を経てきたからこそ…この喜びは「ひとしお」です。ようやく日本も変わる…と感じているのです。この喜びが、皆さんに分かるかどうか…カタルの…この「踊る心」が伝わると良いなぁ~と思っています。来年はきっと良い年になるでしょう。

負けが込んでいると、どうしても…気持ちがネガティブ思考になり、最近、推奨しているソフトバンクにまた悪材料が出てきました。ロイターの報道は此方です。しかしWSJを観ると…たかが総額で500億円ですから、どっちに転んでも大差はないでしょう。

それよりソフトバンクは出来高が減っており、その方が注目されます。1兆円と言うのは大変な金額です。通常、買えない規模のお金です。計算をしなさい、毎日100万株ずつ買っても53億円です。100日で5300億円ですから、約200日ですから1年間連続で買うのです。自分の頭で考えましょう。

そんな訳で…原稿を書いていたら、孫が遊びに来たので…本日はこの辺でレポートを終えます。また明日。

会員の方は新しい原稿をアップしましたから、是非お読みください。



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