統計数字の裏付け

既に市場の関心はインフレではなく…金利動向でもないのです。景気動向に、その主眼が移っています。この事は、「期待インフレ率」の低下が確認される…昨年の夏には決定されています。だからカタルには、その後の市場が奇妙に感じられています。

米国10年の「期待インフレ率」の推移

故に、カタルは金利が下がるのは「時間の問題」で、新興株が下がり続けて2年半程度の時間を経過しているから、そのセクターに注目しており「BASE」(4477)などが選択されると思っています。

このセクターには「ロコンド」(3558)も、当然の事ですが、含まれます。「ソフトバンク」(9984)、「メルカリ」(4385)、「サイバーダイン」(7999)も含めて…その関連株をレポートで紹介しています。

この「市場の整合性」は、何故、生まれたか?

市場の株価動向を決める指標には、様々なものがあります。「CPI」や「PCEデフレーター」は物価の動向を探るために、前者は古くから知られていましたが、近年になって、PCEデフレーターを、FRBが重視していること言うことで…関心が高くなっています。米国の経済力の源は、何と言っても「GDP」の7割程度を占める「消費」(小売り)でしょう。

米国の小売りとその変化率推移

米国人は消費を好み…世界経済の景気動向に大きな影響を与えます。その動向が、米国商務省から発表されていますから、そのデータを元に、カタルはグラフを作成しました。

最近の 米国の小売りとその変化率推移

この長期のグラフを観ると、コロナ禍後の「リベンジ消費」の意味がよく分かります。そうして今の日本の小売業の好調さも理解できます。

皆さんは素人ですから、統計数字に馴染みがないでしょうが…プロは政策の判断材料の様々な指標を観て、未来図の姿を頭に描き…政策を実行します。

株式市場の株価は「半年先」の経済状況を表していると言われていますが、FRBの金融政策はもっとスパンが長いと思っています。金利の上下が実態景気に影響を与えるのは最低1年後から…でしょう。「SVB」(シリコンバレーバンク)問題は、基本的に既に「オーバーキル」の現実を訴えています。だって…いくら脳タリンの経営者でも、「国債」などに投資をしていたのです。

米国の「M2の変化率」

この現実は「M2の変化率」を観ると分かます。明らかにFRBの金融政策のミスを咎めた現象です。いくらコロナで…経験がないと言っても、この状況は「異常な光景」に見えます。素人のカタルでも、このような状況は必ず、後で「咎めが出る」と思ってきました。0.75%の連発での利上げスピードが問題なのです。金利水準が問題ではありません。ここを間違う人が多いので敢えて…その事を指摘しました。金利が7%でも…極端な話、10%でも構いません。

問題は「移行するスピード」の話です。

金融政策が実体経済に浸透するまで1年程度を要すると考えています。下手をすれば…もっと長いでしょう。徐々に真綿を締めるように実体経済に影響を与えます。基本的に市場で話題にしている、人件費など雇用統計の話は、経済指標でも遅効性が高い指標です。経済統計の中では、先行指数や遅行指数があります。株価は先行指数でしょう。しかし物価は経済活動の結果、後で生じる現象です。最近話題にしている住宅価格に影響を受ける賃貸価格も遅行指数です。更に人件費もそうですね。

カタルが何故、仕手材料株として大阪チタンやエーザイに注目しているか? 

現実においては、相場全般は「空売り」が正しいように感じています。しかしカタルは空売りを選択しません。これは自分の信念かな? 人間は前を向き、明日の希望に向かって生きる動物と思っています。希望に向かって、果敢に挑戦をするのが「自分の人生」だろうと思っているからです。だから皆さんはカタルレポートを読み前に、カタルの性格を知る必要があります。

カタルは妻子を抱え…食えない時期に、敢えて…営業活動を停止して2年ほど、国会図書館に通い、昔の新聞を読んでいた時期があります。その当時の年収は120万円です。この「悔しい気持ち」が分かるでしょうか? そうしてITバブルの時に、新しい時代がやって来た!…と思いましたが「偽物」でした。直ぐに新しい時代に繋がりませんでした。

次はリーマン前の相場です。2003年5月に、あの「みずほ」銀行が倒産をすると言われ…株価が10万円(100円)を割れて行く過程で…カタルは「みずほ」が倒産をするなら、日本が沈没だとして「一縷の望み」を託して…証券マンとして「みずほ株」だけをセールスした時期があります。10万円を割れてからの下落スピードは速かったですね。どんどん下がり続ける中、黙々と…みずほ株だけを「沈潜」していきました。そうして年末に復活しましたね。その過程で、リーマンショック前まで、ウハウハの人生で…銀座のクラブ通いです。

ところが人生は、面白いものです。今度はリーマンショックです。まさか…ね。日経新聞社は「糞」新聞ですよ。なにも取材をしてなかったのです。最初は「サブプライムローン」だけの話しか報道していません。 カタルは住宅が担保なら…「たかが知れている」と思い、強気に構えていました。

しかし…魔坂、影の銀行システムのCDSの巨額のデリバティブが隠れているとは…。いい加減な取材です。しかし…このCDSのシステム破綻が、分からないまでも…その存在を、「事前に」報道すべきだったのです。如何に…日経新聞が劣化しているか、当時の新聞を読めば分かります。日比谷図書館か…国会図書館には、間違いなく過去の日経新聞が保存されています。

実は今回が3回目になります。

今回は証券マンを辞めていますが…レポート屋として市場を観察しています。苦節34年、たぶん初めてのチャンスです。今回は日本の経営者が変化を見せています。内部改革していますからね。日立は2009年に日立マクセルの会長をしていた川村さんを本社に呼び戻し…そこから改革がスタートしています。非常に大きな会社ですから、構造転換に14年ほど掛かっています。レポートで何度も採り上げる日本製鉄の橋本さんも最近の話です。そうして…東証のPBR改革は昨年の話です。

しかし日経新聞社は、まだ変わっていません。NHKは、最近ようやく…変化らしい動向を感じることが出来ます。民放は論外です。政治家も経営者も日経新聞に洗脳されています。最高裁の判決の苦悩がNHKで放送されていました。米軍基地を巡る訴訟の話しでしたが…あの内容は「村社会の話」です。日本は村論理ですから、全ての人の意見が、揃うのを待つのです。だから法令も妥協の産物です。論理性や合理性で決まりません。

ところが皆、日本国民は自分達の事なのに、世間をよく知らないのです。

金曜日のTCK回数の上位

当たり前です。メディアに誘導されて…「目隠し」されているからです。市場をみると…「アイスペース」(9348)が一番人気です。馬鹿な国民です。上場当時だけ株価が賑わい…あとは見捨てられます。その典型的な事例の一つでしょう。月に衛星を打ち上げても、収益が見合うとは思えません。夢は大切ですが、確実にステップアップすべきでしょう。「繋ぐ資金」を、どう確保するのでしょう。一時的なブームなど直ぐに冷めます。

その点、「ロコンド」(3558)の田中君は素晴らしい…ね。カタルは、ヒカル君たちが参加する前に、日証金のリストだろうと思いますが、株価が1000円を割れていた時に、成長企業になる素質を感じており参加しました。その後、たまたま…ヒカル君たちの参加で株価はブレイクしました。しかし、あのまま維持できるかな? …と考えており、インフルエンサーの活用は「素晴らしいアイディア」に思えていました。しかし結果は、残念ながら一時的でした。しかし田中君はその後も頑張っています。

「成長株」投資なんか…口で言うのは簡単ですが、なかなか…その時間を耐えられるものではありません。たかが4000円台の株価が2年半程度下がり…1000円を割れて、「元の鞘」に戻っただけで…グチグチ文句を垂れるのが人間です。みんなそうです。たった2年半です。

「エーザイ」(4523)の日足推移

カタル銘柄の中では、最近、変化を感じるのはエーザイとBASEでしょう。でも少し筋が違います。でも未来の夢と言う点では、一緒かな?

「BASE」(4477)の日足推移

冒頭の「小売り」動向です。此方のサイトを読むと、如何にFRBが過剰な行動をしているか分かります。

同時に、何故、いつまでもお船をやるのかな? この相場の背景には…例の「プログラム売買」の存在があるのでしょう。アルゴリズムの使い方は、様々でしょうが…どうも出来高が大きく膨らみ…人気株になる素質があるものが選択されるのでしょう。

カタルは今、相場の「時間軸の壁」に、挑戦をしています。この最後の壁が完璧に破れないのです。だんだん精度は上がっているようにも思いますが、今一つです。

「アルファポリス」(9467) の日足推移

素質の在る株を、選択するセンスは合格点でしょう。例えば…過小資本故、公開レポートで触れていませんが、2月26日会員レポートでは、成長株と考えられる銘柄の「アルファポリス」(9467)を会員の方に銘柄紹介をしています。カタルが実際の買った株価は2370円、2420円ですね。そのチャートが此方です。ただ…力を入れて買っている訳ではないのですが…。

まだ会員レポートは「玉石混交」と言う所でしょう。もう少し時間の推移で…この精度が上がるかどうか…が、ここが課題です。その最近、変化を感じている2銘柄のチャートを提示して置き…本日のレポートは終了かな?

今日の主眼は、様々な「指標の裏付け」と言う話しかな? 冒頭の米国小売りは、明らかに減速しています。この動向を観ると…コンテナ船市況の話も理解できます。そうして…東洋経済の中国のコンテナ船の現状のレポートを紹介しています。これは未来図ですよ。

いま、日本の小売業は好調です。今期の売り上げ数字は、何もロコンドだけでなく…全ての小売業は好調です。問題は、この後の後半相場です。それを考えるヒントが…何処か?

おそらく…明日のロコンドは、面白い展開になるのでしょう。問題は「一段高」した後の話です。カタルは200株だけ「成り行き」で買いに行きましょう。そうして田中君を応援する意味から、寄り付きの「高値」から、下を買おうと思っています。

でもどっちでも良いのです。既に手持ちは切れています。残っているのは現物だけです。この買値は2332円と2393.45円になっています。あの時に全部、残存処理が出来ずに、仕方なく現物に直した株です。ここまで届くなら…たぶんカタルは「ヤレヤレ」…と利食いをするのでしょう。ですが…田中君の場合、ここから「成長株になる確率」も高いのです。良い経営者です。

後で「振り返って」簡単に、バフェットは「兆円」単位の投資家になったけれど…彼の場合、常人にない精神力の持ち主です。一般の人が、真似をしようとしても無駄です。何しろ、たった2年半の時間も待てないからです。人間なんか…そんな動物ですね。

所詮、結果論だけなのでしょう。それでは…また明日。



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