上昇率上位の株

この時期になると…どうしても、今年はどんな株が上がったのか? 気になります。

そこで調べてみました。ところが、今年は株式の併合が多く…苦労しました。今年の発会の初値で株を買って金曜日の引け値で売ったとすると…。

2017年上昇率上位リスト

五洋インテックの日足推移

一番、良かった株は「五洋インテック」(7519)と言う会社でした。カーテンなどのインテリア専門の商社との事ですが…赤字から黒字転換で予想ですが…利益剰余金はマイナスで…仮に急回復しても、復配などは、とても無理です。一株純資産も56円で、一体、どう考えたら787円もの株価の評価になるか…サッパリポンです。なんと7倍ですからね。

同じく7倍で肩を並べたのが「大興電子通信」(8023)と言う会社です。富士通の特約店で売り上げは3位だそうです。確かに構造改革をして赤字の垂れ流しから、黒字復帰して復配に漕ぎ着けています。故にセオリー通りのパターンです。五洋インテックより買われる根拠はあると思いますが…1367円もする株か、どうか…。どう考えても、一株利益予想が32円ですから、せいぜいPER15倍程度の業態でしょう。500円止まりの会社に見えます。もともと年初の180円は安過ぎたのでしょう。

サイバーステップの日足推移

3位のサイバーステップ(3810)は、今年の人気株でした。ゲームの会社で17億から30億円の売り上げ増から、人気が加速したのでしょうが…更なる伸びが見込まれず、途中で相場はポシャリました。401円から始まり6月に7980円ですから、凄い…の一言に尽きます。でも7980円の株価を正当化させるためには、利益の加速化が必要です。

仮に今期、一株利益が100円程度に伸びたと仮定しても…とても正当化できません。およそ60円程度の利益が200円程度に伸び…更なる伸びが問われます。基本的にゲームの利益などPER100倍なんて…論外です。せいぜい10倍程度の話でしょう。故に株価が4ケタ以上は…パスです。現在の株価は2690円ですか…。一体、どうして、こんなに髙い株価を維持できるのかどうか…。

辛うじて…4位の中村超硬の株価は、理解できない訳ではありませんが…7040円は、やはり買えません。Vテクもそうですが…この手の業界は市況産業のイメージです。同業かどうか…分かりませんが、ディスコを、直ぐに連想しました。ディスコのRERは、世界首位で20倍を出た辺りです。だから…やはり高い株価に見えます。

ジーンズメイト(7448)の再生も、期待が先行し過ぎて論外です。例のステーキ屋さんのペッパーフード(3053)が上位に、来ています。現状は、やはり高株価過ぎるのでしょう。でも今後も成長次第では…6000円台も、分からなくはありませんが、せいぜい2000円程度なのでしょうね。

リミックスポイント(3825)も、人気株でしたが…論外の口です。なんで…こんな会社が4ケタ以上まで買われるのでしょうか? 中古車査定の会社らしいのですが…今、大人気のビットコイン関連なのですね。

先ほどのサイバーステップと同じく、この会社も6月が高値のようです。この辺りは、参考になります。年初から相場が盛り上がり…馬鹿人気になった株価の賞味期限は、半年程度なのでしょう。カタル銘柄だった「ムトー精工」(7927)も、リストに上がっています。やはり…業績の変化は、株価を押し上げます。

どの人気株のチャートを見ても分かりますが…株価は、「だんだん良くなる法華の太鼓」です。基本的に人間心理は、目先の欲に弱いのです。「朝三暮四」なのです。いくら株価が、事前に上がる…と宣言しても、実際に株価が上がり出さないと…大衆は追随しません。ある程度の浮動株を、市場から吸い上げて…そこに業績の追い風が吹くかどうか…。ケネディクスの来期の決算数字が、非常に注目される所以です。

アパホテルの社長が、こう述べていました。僕らは2010年から積極的に土地を購入して他社より先行して動いているから、現在の1/3の価格で土地を手配している。だから…ホテル競争にも勝てると述べていました。2010年から2017年に掛けて…都心の商業地の上昇はこの程度の感覚なのでしょう。約3倍です。

何故、今年に入ってから、ケネディクスの株をファンドが買い始めたか? 例の失業率などの話ですね。この話が出てきたのは…昨年の7月です。

ビットコインの上昇が加速していますが…これは人気の絶頂期を示しています。最後は株価も、面白いように飛び出して…大衆がワイワイ騒ぎます。

ケネディクスの面白い焦点は、自家所有の土地でない所です。カタルは、日本で6番目の大地主との評価で、支配資産と時価総額を比較しました。当然、批判派が…溢れます。

何故、ビットコインが、人気になるのでしょう。カタルは批判しています。あんなものは詐欺と同じだ…と述べています。しかし国家が、裏付けのない通貨を支配するのが正しいのかどうか…。カタルはブロックチェーンの技術進化を批判しているのではないのです。ビットコインは裏付けがないから、詐欺と同じで…必ず、国家が規制すると思っています。中国のような行動が、正常な論理です。此処に争点があり、「強弱感が対立する」から相場になります。先物が上場されれば…空売り派と、ビットコインは未来の世界通貨との認識派の戦いになります。

この相場は、オランダのチューリップと似た現象に思えますが…果たして、どんな形になるのでしょう。相場と言うものは…意見対立が大切な要素です。

仮に…ケネディクス株がドンドン上がり、4ケタを超え…2000円、3000円になると…現状の一株利益が40円前後なので…どう考えても割高です。せいぜい800円前後が、容認ラインでしょう。でも株価が上がった段階で一株利益の40円が、カタルの言うように100円台になったら…空売り派は慌てますね。成長力が加味され…PER30倍、40倍になります。何しろ東京の収益不動産は限られたものですが…お金へ無尽蔵にあります。

日本は30年間も、失われた時代を経て…1300兆円の土地資産を失ったのです。30年間ですよ。年率5%複利の30年分は、4.32倍なのです。このマジックが理解できるでしょうか?東京の商業ビルの価値は、非常に高いと思っています。何故なら、いくらお金があっても、物がないから買えないのです。来年は、名目時代になり期待値がドンドン増します。

銀座シックスは、最近、開発された物件です。7階から13階はオフィス部分ですが…ヒューリックは、2年前に買った1630坪の8階の部分所有権を、およそ200億円で売却して80億円の利益があげたと言われています。相手は米国のファンドが買ったそうですが…。今年7月の話です。

カタルが、ケネディクスの宮島さんの消極的な姿勢を批判していた理由が、分かるかと思います。でも…ね。ケネディクスは、あの2010年頃の厳しい金融庁査定を…辛うじてクリアしたのです。だから…如何に、現存の手持ち支配の不動産の価値が高いか…だれもが簡単に、想像がつきます。だからエリオットやARAが参加している訳です。

2005年の大株主はゴールドマンサックスが12.8%、ドイツ銀行が6%、カーギルが5.5%などのファンド等の介入が4000円台の高値を先導しました。入れ代わり…立ち代わり…様々なファンドが参加しています。果たして…年末年始のゴールデンタイムのスター株に育つかどうか…神様だけが知っています。それでは…また明日。

本日は午後から、有料レポートを書く予定です。夜遅くのアップになると思うので…明日にでも、会員の方は読んでみて下さい。



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