仮説の上で、観察を…

昨日の東京市場はNY株安の割合に、頑張った…と思います。たぶん値下がりしていた上海総合株価指数が上がったためでしょう。1985年以降の日本の動きに中国は似ています。

当時、日本は「JAPAN AS NO1」と呼ばれるほど、世界から羨ましがられる程の成長を遂げていました。この著書は1979年のものですが…。この前後に日米貿易摩擦が激化します。そうして、とうとう日本は1985年10月にプラザ合意を受け入れることになります。

この劇的な円高を緩和するために、澄田元日銀総裁は過剰融資を無視して、どんどん金融緩和を推し進め…資産バブルを形成させます。実需なら問題ないのですが…借金をして投資をするわけです。土地に投資をするときは、未来の値上がりを見越し…120%融資などもあったわけです。つまり…お金がなくても土地を担保に融資を受け、資金が手元に残ります。その資金を見せ金にして、雪だるま式に資産拡大をして行ったわけです。

日銀や財務省には過去の資料の蓄積があるわけですから、融資残高の膨らみは、直ぐに分かるわけです。本当に…馬鹿が上にいると、末端の国民は、苦労をさせられます。サラリーマンも馬鹿な上司の下につくと悲劇です。その悲劇の時代が「失われた時代」です。

今度は、バブル期に失敗した反省が強すぎて…金融庁(昔は大蔵省)は、逆に金融機関を厳格な清貧思想で手足を縛りました。今回のスルガ銀行問題など…そんなに大ごとに処理をする問題かどうか…。もう少し、おおらかに見てやれば良いとカタルは思っています。

ダ・ヴィンチの消滅もそうです。たぶん金子さんの事だから、収益還元法で計算された物件だったはずです。だから金融機関の「焦げ付き」にはならないはずです。

それを一時的に落ち込んだ…少ない投げ売りの地価を基準値にして、不良債権認定をして銀行には順調に返済金が入っているのに…無理やり整理を迫ったやり方は、清貧思想以外の何物でもありません。

冬に半袖シャツを着せ、猛暑の夏に毛皮を着せるような政策運営では、現在のように、いくら日銀がガンガンお金を入れても…誰も上(政策)を信じなくなりました。行き過ぎた清貧思想が「流動性の罠」を深くして、GDPに匹敵する規模の内部留保を生んでいるのです。

馬鹿野郎ばかりです。株式取引をさせて追証になる経験を積めば、少しはましになるのでしょう。でもカタルは、相も変わらず、馬鹿ばかりですが…。

さて今の中国は内需振興を謀り、貿易のよる減少を抑え込もうとしています。でも資金が逃げているわけです。知的財産権を始め、グローバル基準に中国政府は変更せねばなりません。一時的なカンフル剤は、未来に借金を残すことになるのでしょう。

日本がそうでした。結局、国内産業は空洞化の試練を免れませんでした。パイオニア事件の時に経営者を始め、メディアなども、正しい未来を受け入れるべきだったのです。それなのに…架空の終身雇用や年功序列などの過去を重視して…未来を捨てました。でも最後は契約社員で、電通事件の勃発です。様々な間違った選択の結果に生まれた「失われた時代」でした。

何故、日本株が10万円を軽く超えるような相場になるか?

この鬱憤が爆発するからです。その切っ掛けが「東芝の変身」も知れません。積みあがる内部留保は異常な水準です。カタルが思っている未来図は、この内部留保が経営者の自信により爆発して…スマートコミュニティーへ向け、一気に邁進する姿をイメージしています。もう既に条件は整っていますが…なかなか遅々として意識改革が開花しません。

でもポツポツ…先行する経営者は、その道を歩み始めています。FAANG株の高騰は異常の姿に見えました。従来型の頭では解釈できません。赤字を続けたアマゾンが、世界一の企業に変身するのです。それも僅か10年余りの出来事ですよ。

お金が正しく使われるかどうか…。金融庁の人間は、よく考えないとなりません。だから株式投資をすべきなのです。現実を良く知ることになります。

サウジ問題が、何故、重要か? サウジはスマートコミュニティーのスポンサーの一つなので、もし仮にサウジへの制裁になると…スマートコミュニティーへの資金パイプは変更を余儀なくされ、その変更に時間がかかります。この懸念が、市場に生まれています。ウーバーの上場などは、そんな背景もあるのでしょう。ここに来て大型の資本調達(20億ドル)をしています。この金利は8%かな?

事前に自分なりの観測をしておくと…それが正しい現実になるかどうかは分かりませんが、道標になります。比較できますからね。その目で、市場をつぶさに見ると…いろんな観察が進みますね。

「名目時代の確立」も重要なのです。経営者は、自信を取り戻します。地価が上がり続け、ケネディクスは、リーマンショック以前の内容以上になったから、増配して自社株買いをして自社開発を始めたわけです。分かりますか? 地価はようやく全国区でプラス転換したばかりです。都会の商業地は、もう何年も上昇を続けています。

このような広がりが…経営者を強気に変えて行きます。問題はお金の流れる先が、正しいかどうか…。此方の記事を読んでください。何故、カタルがトヨタの姿勢を批判したか? 本当は自前開発ではなく…、グーグルと組むべきで、車の生産からの利益ではなく、リカーリングビジネスに移行すべきなのです。

今日は景気循環にも触れようかと思ったのですが…そろそろ出かけますから、この辺で…株価の下げは、均等バランスを求めているだけの話なのです。下値の水準が固まると、また新たなステージに移行します。心配などはサラサラありません。

基本政策が正しいのです。単なる小さな淘汰にすぎないのでしょう。市場をつぶさに観察すると、それが理解できます。時間があれば…解説したいけれど、今日は無理です。また…ね。



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