世界経済は様々な問題が一斉に噴出しており、その消化に時間がかかっているように見えます。これはカタルの印象です。
でも実際は非常に順調ですね。たぶん、カタルの手持ち株の損失が膨らんでいるから、弱気なコメントを気にするのでしょう。仮に春から上手く行動をしていれば、こんな気持ちにはなってないと思います。明らかに…「進化論」はカタルの勝手な思い込みでした。
でもいずれ、このシナリオは採用される…と今も考えていますが、時期が到来してないのでしょう。ここでは、サウジ問題なども影響しています。
カタルは読者の皆さんに「市場の整合性」の話を良くします。世の中の動きと株価の動きは繋がっており、状況が整ってないのに…株価だけが先行することはありません。過去の事例で見ると、全てタイムリーなタイミングで、株価が連動して動いています。
それは、たぶん…「騙しやすい」からですね。この表現は違和感を抱きますが、人々の心が動くのは、「社会の事象を見て」動くからです。風に乗りながら株式運用をしたほうが楽です。下げ相場の中で、僅かなリバウンドを狙いに行くより…空売りの方が楽に儲けられるし、逆に強気相場の上昇過程で空売りをするより、買いで儲けたほうが楽です。
カタルはいつも強気相場を前提にしてモノを考えています。この辺りが「欠陥」なのでしょう。もともと「債券のフラット化」から今年は、難しいと考えてきました。案の定、小野薬品、NPC以降、有効な銘柄を選択しきれていません。
ソニーに傾斜すれば良かったのでしょうが、成功しても僅かな成果ですから、カタルの性格では心が動きませんでした。でも結果は、その選択なら損失を被らず、僅かですが利益になっていたはずです。事実、東芝は、全く下げていません。まぁ、上がってもいませんが…。
相場観と言うのは、勝者の見方と、敗者の見方が存在し、それぞれの立場で相場観は変わります。
曲がりなりにも指数は最高値を更新し、僅かな…と言うか、適度の調整を入れ、順調な過程なのでしょう。債券の長短金利差のスプレッドも逆イールド現象は起こっておらず、ここ数週間はむしろスプレッドは拡大しており、スティープ化(成長への期待感の増幅)しています。つまり、過去の事例では、この動きは単なる調整で…再び株価は上昇を続けるのでしょう。
米国の中間選挙がネックになっており、此処が今の相場の最大の山場でしょう。結果はどちらにしても拮抗しており、既に様々な試練に相場は耐えていますから、もう怖いものがなくなります。もう直ぐ、カタルが考えていた「相場の転機」の時期になります。かたるはそもそも11月だろうと思ってきました。故に、この時期に年初から予定を組み、家族旅行を計画していたのです。
でもカタルにとって、一度、ポジションを閉じるのが、正解だったのでしょう。落としたことは落としたのですが…わずかな建玉が大きな損失になっています。でも…良い教訓になります。カタルは常に実戦で学び、次のチャレンジで、この教訓を生かそうと努力はしますが、根がこの性格ですから、なかなか改善が出来ません。困ったものです。
さてそんな話より、こんなロイターの報道が、皆さんの心に刺さるのでしょう。
でも基本は資金の流れです。「BRICsの繁栄」は米国の金融緩和です。その為に世界中にドルが溢れ、信用力のない所まで資金が循環しました。今はこの資金が逆回転しており、日本の銀行もドル不足で資金調達コストが上がっています。この原因は金融規制により米国の債券ファンドから資金調達の道が絶たれたためです。金融規制にも弊害があります。
この辺りの動きをFRBが認識しているか…。アルゼンチン、トルコなど為替問題もこの影響を受けた動きです。イタリアの財政も揺れています。まぁ、これは国内情勢の「わがまま」故でしょう。
サウジ問題は二人の高官の処分で、世界が納得するかどうか。この辺りで鉾が収まれば幸いなのですが…どうでしょうね。まだ中間選挙前なのです。こう考えると転換は中間選挙が山場に思えます。東芝の相場を、その時期に設定するわけです。まぁカタルがファンドマネージャーなら、その時期から…大々的に仕掛けを開始するでしょう。
日本はどちらにしても…うまく立ち回っています。中国は苦境下にありますから、日本との関係を悪化させる手段を選択できません。既に日本の労働集約型産業は、中国からベトナムなど…他の拠点に産業を移転させています。ここに来て米中貿易の高まりを受け、日本にも拠点を戻しています。
日本株10万円の達成には…何か必要か? やはり高留まる内部留保の活用でしょう。自社株買い、M&Aなどの進展が欠かせないように思います。もし東芝が見事に復活できるなら…この効果は絶大に思えます。この自社株買いがROEを上げることに繋がります。武田の戦略も注目されます。このM&Aが成功すれば…「借金をしても良いのだ」というお手本になります。いずれもROEの必要要素です。故に武田と言う戦略もあります。
でもなかなか…カタル好みの銘柄が見つかりません。先日はユビキタスやJTECを少し買いました。いずれも下値をガンガン割れていませんが、下値水準での保ち合いです。でも下げてないだけマシです。古河電工を、カタルは3330円だったかな? 買ってみましたが、簡単に3000の壁スレスレまで落とされています。この動きは買うための仕掛けなのかどうか…。それとも数字が悪いのか?
空売りから入る手口は、よくあります。買いたいのだけれど…相場の下値の堅さを見るために先ずは売るのです。こんなことは常識です。この感覚が正しいのでしょう。でもカタルは5400円台だったかな? 先ずは打診買いを入れましたね。あの時期の進化論は奇異な発想です。だから先ずは買うために空売りをすべきだったのでしょう。SUMCOも同じことです。
カタルは、この2銘柄の底入れが、スマートコミュニティーには必要だろうと考えており、敢えて下がることを承知で買い続けてきました。でも結果はこの有様です。この辺りの感覚が身につくなら…もうカタルは、このレポートを終了させる時期になるのかもしれません。
貴重な教訓を手に入れました。ただ頭で分かっていることと…実践は違います。会得できるためには、試行錯誤の実践を、何度も繰り返さねばなりません。
今のところ、この中間選挙以降に訪れる上昇相場が、単なる中間反騰なのか…それともカタルの奇異の発想である進化論に繋がるかどうかは分かりません。でも時代は刻々と近づいています。シンギュラリティの爆発が…。このチャンスを日本が活かせるかどうか…。日経平均株価が10万円になるかどうか。やはり日本の経営者の資質によります。
政府頼みの賃上げで、文句を垂れている様じゃ…時代に取り残される転落組でしょう。