明るい兆し

多くの読者は、未だに頭の転換が出来てないようです。今年は年初から一貫して下落傾向になっています。基本的に米国のレパトリ減税が投資に回らず、効率的な動きになってないのでしょう。これは米中貿易戦争の為、先行きが不透明だから…なかなか資金が循環しないのでしょう。債券のフラット化を述べた時に、やはり「空売り」を選択すべきだったのでしょう。ドル債務問題は分かっていたし…この動きが中国の減速の「重石」になっています。

多くのヘッジファンドは、既にFAANGから撤退し…次の展開を待っているのでしょう。急成長を続けたNVDA(グラフィック専門の半導体会社)の急成長を見れば、今の立ち位置は分かります。在庫調整を強いられています。これは仮想通貨の減速の為ですが…2四半期程度掛かるとされています。

でも半導体と言っても、一色単に考えない方が良いですね。シリコンウェハーは台湾の企業や中国は増産体制に果敢に取り組みましたが、信越やSUMCOは前回の大型投資の失敗もあり…今回は一貫して慎重でした。故に需給バランスはそんなに悪くないのです。それにスーパーサイクル論もあります。

しかも…サムソンの車への本格化は、2年ほど前の買収からです。最近の新車はミラーレスを始め、どんどん電装化が進んでいます。

ようやく…少し明るさが生まれてきました。カタルはこの春の段階で「進化論」を打ち出しました。此処しか…なかったからです。このグループの株価の下げ止まり…からの反転が、次の相場には必要不可欠だからです。

だから何度も10万円に乗せる構想を語っています。でもなかなか日本人は意識転換が出て来ていませんでした。ケネディクスの宮島さんの消極性を見れば分かります。でも今は違いますが…。このタイムラグが、どの程度か…の読みも難しいのです。

FRBは民間企業債務増大の話と、世界経済の減速の話をパウエルはしていました。つまり現状を理解しているのでしょう。あまりに労働問題の重要な展開が長かったため、遅行指数の労働指数に対し、インフレへの警戒感が強すぎるのでしょう。

故に、金融政策の過ちを警戒する声が多く上がっています。日本もそうでした。2006年だったかな?リーマンショック前に日銀は既にバブルの再来を恐れ…過剰な反応をしていました。あの時にマネタリーベースを絞っていますからね。

この金融政策の変更とリーマンショックがダブルで重なったために、マーチの生産移転に追い込まれました。過度の空洞化現象です。この現象が2010年初めです。グリーンスパンの指摘も分かりますが…この過剰懸念は経済成長に関連します。世界経済の減速が一気に進むと…これら債務は返済が出来なくなり混乱が起ります。

しかし減速が緩やかで…回復の兆しが市場で生まれると、投資が起り円滑にお金が回り過剰債務問題は消えます。

カタルの気持ちが明るくなってきたのは、中国の政策です。流石…エリート集団です。日本の移民政策の法令改正で、馬鹿さ加減を露呈している法務省の官僚とは「月とスッポン」です。日本は、長い失われた時代の為の…弊害が非常に大きいですね。

それに引き換え…一人っ子政策の中国は「小皇帝」と言うモラル意識は欠けていますが、失敗を畏れず、果敢に行動的に動いています。その様子が分かるのが此方の記事かな?

この記事など…如何に名目時代と実質時代の違いが、人間の考え方に与える影響が大きいかを物語っています。日本人全般に、30年間も清貧思想が続いた為に、考え方が劣化しているのです。この原因は、宮澤喜一などの失政が影響しています。あの時に収入を上げずに地価を下げようとしてバランスを取ろうとした政策の失敗が、今日まで後遺症を残しています。

中国の地価関連の動き

しかし…流石、中国です。なかなか不動産価格が落ちないので不思議だったのですが、その理由がWSJの記事で判明しました。此方の記事です。これは有料版かな? グラフを載せておきます。この売れ残り住宅の比率がここに来て急速に改善しています。この空室を政府が買い上げて1870億ドルが開発業者に渡ったそうです。

つまり…あの時に日本は地価を下げて大量の不良債権を作ったけれど、中国は逆に援助しています。地価の重要性を理解しているのです。でも近年は過剰債務も抑制していました。ここに来て政策を変化させていますが…。米国と中国の覇権争いは熾烈になります。

5G投資を巡り、情報の操作懸念からファーウェイを西側諸国は排除し始めていますが、エリクソンやノキアでは、コストが髙過ぎて…中国に後れを取ります。

米国はここに来て減税効果も薄れ…後退がハッキリし始めているから時間切れでしょう。だからトランプは慌てているのでしょう。中国は逆に様々な試練を巧妙の乗り越え…時間闘争に持ち込み始めました。今回の選挙も影響しています。

先進国は「一帯一路」を「債務の罠」と呼び…警戒感を盛んに煽っていますが、目先のお金が必要な所はたくさんあります。パラオを見れば分かります。どちらを取るか…難しい選択です。

このWSJの記事は、非常に大きなウェートを占めます。先日の中国の不動産価格推移を見ていて…おや、おかしいな?…と違和感を抱いたのですが、このWSJの記事を読んで納得します。一方、企業にとって、やはり中国市場は魅力的で、中国への直接投資はマイナスになっていません。プラス圏で推移しています。

日本電産は決算で中国からの移転を取引先に求められたけれど…中国への投資額は減らさずに活用する旨を述べていました。一気に落ちないのです。

カタルは「市場の整合性」の話をしています。かなり難しいので、事前に充分な下準備の知識がないとカタルの主張している趣旨の理解が進まないかもしれません。パラオの苦境は一度中国が大量の観光客を送り潤っています。でもパラオは、中国の過剰な要求を拒否したので…制裁の為にパラオへの観光客を止めたのです。その為に観光国のパラオは、空室だらけで…苦境に陥りました。

いちいち背景を解説していると、大変な量になるのでヒントだけに留めています。

要するにカタルの進化論の元である、落ち込みは非常に「緩い」ものである可能性が出てきています。通常、市場経済の国ではNVDAのように2四半期の時間が与えられます。つまり半年です。半年間の値下がりは容認されますが…もう直ぐ3四半期になります。

来年になると1年です。テレビの馬鹿解説者は2015年から2016年の中国景気後退の懸念を盛んに訴えていますが、そんな事は債券のフラット化で「ドル債務問題」が浮上している段階で分かっていることです。だからレパトリ減税で、大きく安川などを持ち上げたのでしょう。空売りをする為に株価を上げたのです。

最近は情報の伝達スピードが早い為に、相場の読みがいつもより…早く訪れているように感じています。

ここに来ての日本株の遅れを見ると…やはりソフトバンクの資金調達が大きく影響を与えています。まるで守銭奴のようなスピンアウトです。孫さんは、やはり勝手な人間なのですね。すこし異質なものを感じています。あの人脈は、野村人脈の活用です。だからサウジとのパイプが繋がったのです。こう思うと…仕事の出来ない馬鹿がトップに付くと…有能な人間が外に出て、新たな展開を生んでいることに気付きます。

今の関心は、やはり東芝の車谷さんです。どんな裁量を見せるのか? 興味が尽きません。読者から…いろんな銘柄の質問を受けますが、市場は今、極端に弱いのです。これはソフトバンクの資金調達のせいでしょう。あの時にGSは、東芝の6000億円を助けましたが、日本の馬鹿證券は、廃れるソフトバンクの2兆7千億でした? テレビCMまで流し…買わせようとしていますが、上手く運ぶのかな? 「携帯子会社IPOは高望み」とWSJから揶揄される訳です。

この為に最近の相場は精彩を欠いています。上場すれば…資金循環が戻ります。だから全般相場も弱い訳です。でもこの後に、落ち込まない中国を見れば…一気にムードは変わるのでしょう。今年は一貫して下げていますから、損出しクロスは減るでしょうし…カタルも苦労しています。どうしようか…思案のしどころです。

今日のレポートが、読者の皆さんの理解度が増していることを祈っています。カタルはWSJの記事を見て、久々に「明るさ」を感じています。これで不透明感が消えると…お金が一気に動きます。果たして…どんなものでしょう。

東邦チタンや東芝の動向が、未来を示すのだろうと…依然、考えています。もう一つの注目は中国投資を決めたテスラの動向です。その動きを載せておきます。テスラはFAANG株同様に、非常に割高な株価推移なのですが…崩れていません。

テスラ株の値動き推移



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