年末ですから…今年の総括をしようと思っています。まずは日経平均株価のチャートをご覧ください。基本的に10月までは通常の調整パターンのイメージです。しかし…この12月は、何か「得体の知れない」不安感を増幅させる下げでした。テクニカル分析では、幾つかの下値の抵抗ラインを破っていますから「本格的な下落相場」と考えるのが一般的かもしれません。
通常のパターンなら2015年6月の高値が20952円ですから、この辺りが下値の抵抗ラインになる筈です。しかし…今回は簡単に破られました。 次の壁は18244円や17613円です。
2015年から調整を経て…上昇相場の起点になっているのは2016年6月の14864円です。 最悪の展開として2016年の下値ボックスラインに到達する可能性も否定できません。ただ現状のチャートは、既にかなりの「マイナス乖離」が生まれていますから、一旦は上昇し…その後の展開になると思われます。
逆に強気に考えるなら…早晩20952円を超え、今が絶好の買い場になり、再び21000円前後を下値に22750円を挟んだボックス相場に戻る可能性もあります。一旦、大きな亀裂が生まれたので、この下げのポイントを起点(多分18948円)にして、直ぐに新高値更新を狙う新たな上昇相場と言う考え方は仕手株ではないですから、まさか…ないのでしょう。
でも、もう少し下げが抑えられ2万円割れ程度なら、ここを起点に新波動入りもあり得たと思っています。大幅な上昇する前に一度、ボックス圏を下に破ってから、新波動入りする事もあるからです。2016年の下値ボックスがそうでした。2月の下値を割れて直ぐに反発しました。
基本路線は、アベノミクス相場は2013年12月、2015年6月、そうして2018年10月の三つの山を形成して、第一波動が終了したと言う考え方が、やはり一般的な考え方なのでしょう。エリオットの株価波動論では…この後、二つの下降波動を経過してから、新波動入りになります。この2018年10月を起点に、第一波の下げ、そうして戻り相場を経て再び下げるパターンです。逆金融相場、中間反騰、逆業績相場を経て、新しい金融相場が開始されます。
6年のアベノミクス相場の第一幕が終演されたのでしょう。これはケネディクスの株価の下げとも整合します。ケネディクスの高値は昨年の12月です。そうして今年10月に日経平均株価も第一幕の舞台を閉じたのでしょう。ケネディクスの株価が、日経平均株価に先行しているのは、ケネディクスは金融相場の時に活躍する銘柄だからです。三菱UFJもケネディクスもそうですが、いずれの金融相場関連銘柄は、企業業績が良いのに大幅に下落しています。この下げは次回の上げ相場への布石です。
カタルの失敗は、この点です。企業業績が良いから…大きな落ち込みはないと思っていましたが、相場サイクルの順番は、業績など…あまり関係なく、市場リスクに押されました。特にケネディクスは5000万株ほど信用買い残が減ったとはいえ…未だに1000万株を超える水準です。期待値が、かなり先行していたと考えるべきだったのでしょう。
カタルの持ち株もピーク時から見て1/3程に減りました。今年最大の失敗は、この考え方だったように思います。改めて…亡くなられた浦上さんの理論の素晴らしさを噛みしめています。「相場サイクルの見分け方」は稀に見る名著なのでしょう。この本を如何に熟読するか…に、株式相場のうまさは尽きるのでしょう。
でもこの本は古くグローバルに対応してないので応用するしかないですね。日銀は量的緩和を依然続けており…本来なら、好調な企業業績を反映して株価が下がらずに…高値圏で耐えても良かったと思っています。ケネディクスの業績は外部環境から見て企業業績は落ちません。自社株買いを実施するわけです。でも宮島さんと言う経営者の資質が、金子さんに比べるとやはり落ちるイメージです。金融庁はダヴィンチを残すべきでした。あの程度の数字で排除するのは…やはりカタルのような性格の人間が基本的に官と言う組織は嫌いなのでしょう。
ゴーンの政策対応の機密費支出の言い分もありです。仕事の出来る人間は、あの程度の事が出来なくて、世の中を渡れません。仕事をやったことがないから…清貧思想を貫けるのです。まるで戦後、闇市を利用せず、配給品だけの食料で我慢して餓死した裁判官のようです。基準を何処に置くか…は、非常に難しい線引きです。成長か…規制か…。
日銀が必死になって頑張っているのに…金融庁も地検も、周りはいつまで清貧思想を貫くのでしょう。安倍首相が、森・加計問題で叩かれましたが…あれは清貧思想組の官僚派閥の反乱です。メディアに情報を流し…追い落としを計りました。どうにか…耐えた名目時代派の安倍首相、今度は外圧による試練です。これも厄介です。
ファーウェイの製品価格は5G時代に欠かせないコストパフォーマンスです。一説では他の製品価格は、4割以上も高いと言う報道もあります。このトランプ発言も規制の一つです。確かに中国もウルグアイ地区の弾圧は凄まじいものだと言います。なかなか日本では報道されていませんが…。
自分の親父が、文革で叩かれ…習近平は、もっと大人かと思っていましたが、なかなか強情な面もあるようです。今回の中央経済工作会議の声明文なんか読むと…この暴落も納得できます。あれから…下げはさらに加速しました。内憂外患の日々が続きます。
でも…ね。カタルはいつも前向きです。豊富なキャッシュ…大幅なマイナス乖離、好調な企業業績など…外部環境の改善が進むと、一度は大きく戻る場面があると思っています。何しろ、一番大きなファンダメンタルは、企業マインドがROE経営に舵を切っていることです。此処では東芝が注目されます。
アセアンの成長もTPPやRCEP等を含め…日本はようやく本格的なグローバル活動を実施します。三菱UFJの海外展開、これに続く三井住友の動向は、日本企業にもインパクトを与えます。色んな考え方がありますが、水道法も改正され…インフラ整備にコンセッションの考え方が導入されました。ケネディクスは今の所は消極的なようですが、斬新的ないちごHDは小さいから無理かな?
でもようやく…準天頂型衛星みちびきの配備完了から、より一層の整備が軌道に乗り、消費税引き上げでキャッシュレス減税など…新しい展開が生まれています。スマートコミュニティーへの実践段階に入りました。
カタルは今回、久しぶりに…休んでいた参考銘柄を2銘柄、会員向けに、新規の銘柄を取り上げました。何れも…未来の株価は、大幅な上昇が期待される可能性があるものです。ただ全体相場が不安定なので…カタル銘柄らしくない日経225採用銘柄ですが…。
最近はようやく…カタルの感覚に合う銘柄が、ポツポツ散見されるようになってきました。何故かな? きっと…株価位置が大きく下がったので、買ってみたいと思う株が出てきたのでしょう。指数や外部環境を観ると…悲観状態になりますが、安倍政権は、カタルレポートを読んでいるんじゃないか…と思うほど、この所の政策実行は、スマートコミュニティー化に邁進しています。本日も社外取締役設定の法令化? ガバナンスが整備されます。まぁ、これは暴走するゴーンが反面教師になっています。
基本的に企業業績は、大きく落ち込まないと思っています。だから今回の下落相場は大きな下げにはならず…比較的、短期間で通過すると考えています。でもやはり最低1年程度は掛かりますが…。目先は一度、水準訂正しますから、そんなに心配はないのでしょう。カタルを見れば分かります。売り過ぎて…手の内はガラガラとは言いませんが、買い余力が生まれています。それに、この株価水準なら、欲をかかなければ…少しは儲かります。
目先は75日線が200日線を下回るデット・クロスを演じました。このポイントは、短期は反発で…長期は下落の意味を持つのでしょう。それでは…また明日。