揺れる心情

春節以来、上海総合株価指数の戻りは強く、株価は大きく上昇しました。金曜日は大幅に下落したのですが…この兆しをどう捉えるべきなのでしょう。ロイターは2兆元規模の減税政策を採用すると伝えています。詳細は此方です。

円は元の16倍ほどなので33兆円規模なのです。でもすでに中国のGDPは1400兆円規模ですから2.3%程度なのです。日本の低迷は長く、中国と大きく引き離されました。カタルの頭の中では、つい最近、抜かれたイメージが強く残っています。

中国はシャドーバンキング問題に着手していましたが、道半ばで…方向転換するそうです。今回の全人代も、ECBも、FRBも世界中が再び緩和策を採用します。

誰もまだ述べていないですが…やはり、カタルはあり得るんじゃないか…とも思っているのです。全世界的なインフレ状態が来る話です。この可能性が一つありますが…、一方では、既にモノに依存する社会的な欲求は消えており、価値観が大きく変化している社会に移行しているとも考えています。だから低金利が続き…人類規模で「価値観の変化」が訪れるという仮説です。この狭間で揺れ動いている自分が存在します。

1985年のプラザ合意の意味はファブレスやEMSと言う生産革命と言うか、労働改革と言うか…そう言う時代の変化のポイントです。日本は、あの時に終身雇用などの拘らず、痛みの伴う構造改革を受け入れるべきだったのです。

この考え方の違いは、貿易収支と経常収支(所得収支)の考え方に似ています。

トヨタの300万台体制維持と言う価値観は、古い時代の考え方のように感じています。資本力があるのですから、ソフトバンクのように…資本を利用して活躍するのが、正しい道じゃないか…と言う発想です。だから今回の日米交渉でトヨタは米国に生産基地を移すべきなのです。…と言うことは、幅広い裾野(部品産業)で…生産移転が開始され、日本は万年の貿易赤字国に成り下がります。

でも大半の輸入はエネルギーですから、太陽光発電のステップアップも考えられます。同時に漁業や農業分野の成長です。やはり商社などの機動性が有望かもしれません。丸紅など…は農業分野に特化しても良いですね。

メディアは「ものづくり」を過大視して、日本人を教育してきました。「匠の技」と言う言葉の響きは良いのですが…

結局、伝統芸能の世界と同じように…価値観が消えるから廃れるのです。文化は変遷するのが当たり前。むやみやたら美化すべきじゃないんじゃないか? …とも考えます。

カタルは本来、株価は「買い」しかやらないという古いタイプの人間です。でもこの価値観は間違っているのでしょう。時代が変遷し、「空売り」も、すべきじゃないかと思い…証券マンを辞めた経緯もあります。

逆金融や逆業績の弱気相場の局面で、買うのは難しいのです。昨年、カタルは春の段階で、今年は難しく…セルインメイの諺を、何度も、何度も繰り返し伝えていました。しかし自分自身は、あえて…その難しい挑戦を続け、最後はクリスマスショックで撃沈です。

今年も、昨年ほどではありませんが…もともと神主さんが電話をくれたときには、既に相場はかなり戻っており、危なかったはずです。

でも今でもカタルは、早い事を承知で…大幅赤字銘柄のV字型回復を狙っています。この動向は、昨年の進化論と「同じ轍を踏む」可能性があります。まぁ、昨年より短いのでしょうが…それにしても同じことを選択しています。

きっと、まだ見えているようで、完全に見えてないのですね。だから中途半端な「当たり」ばかりなのです。鮮明にイメージできる日が来るのかどうか。

昨日に続き、見えない模索が続いています。価値観の変遷やお金の意味が大きく変化をしているのかもしれません。昨日はLINEとトヨタを題材にしましたが…見えないなぁ~。誰かヒントをくれないかな? まだカタルの頭の中には、明確なパーツが揃ってないようです。

カタルはいつも述べています。時代の方向性を探ることが銘柄選別に源泉なのです。だからこの方向性さえ、正しく予測できれば…将来上がる銘柄の選別は容易なのです。いつもカタルは銘柄が上がる前から、既に上がる銘柄は決まっていると述べています。

そうして最近は効率的市場仮説をテーマにして、市場動向から時代を探っています。市場の整合性です。一つの流れに沿って、時代は動いています。その流れを誰よりも早く見つけることが株式投資です。でもあまり早すぎても…昨年の進化論のように待たされ続け、結局はクリスマスショックで撃沈です。浮上する前に沈んだわけです。

今回のV字型回復銘柄も少し早いイメージです。最近はこの投資のタイミングをピッタリ合わせようと試行錯誤を続けています。そうしてある程度、理解をし始めています。「フリュー」は効率的市場仮説の実験でもありますし、その時間差を埋める実験でもあります。

でもみんな…それぞれ一律ではないのですね。ケース・バイ・ケースのイメージが、やはり強いのです。金曜日は大幅な陰線を付けたので時間がかかるのでしょうが、やはりこの上海総合株価指数の「久しぶりの胎動」観は、見過ごすことは出来ません。

この背景はFRB、ECB、そうして全人代と「揃い踏み」です。この現実の消化をどう解釈するか。この辺りがこれからの相場を考える上でのキーパーツなのでしょう。本日は少し難しいカタルの揺れ動く心情を綴ってみました。それでは…また明日。

上海総合株価指数の日足推移

上海総合株価指数の週足推移

上海総合株価指数の月足推移



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