少し違う動きですね。東邦チタンは買われ、大阪チタンは売られ…株価の連動性が消えており、スポンジチタンを買う動きではなく、MLCCの可能性やサウジの可能性があるのかも知れません。あるいは東邦チタンの空売り筋の買い戻しが入っているのかも知れませんね。もともと東邦チタンは「下げ過ぎ」の印象でした。
そもそも親会社が950円絡みの取得だったわけです。現状の株価の関連性が適切なのかもしれません。
市場には、様々な裁定概念が存在し、そのギャップの訂正に動くことがあります。本来、株価が持っている習性と言うのは、簡単に失われるものではありませんから、関連性を見て…その連動性を元にしてポジションを組みます。
しかし時々、株価はイレギュラーな動きをしますから、そのような乖離の訂正に賭けるわけです。果たして…東邦チタンの金曜日の上げは続くのかどうか。興味が尽きません。
タイミング的には信用の買い残が減り続け…相場は始まったばかりの印象を持っています。故に、本日のカタルは975円から、下値に買い指値を入れてあります。逆に大阪チタンは下げましたから、1733円、1710円、1680円と指値を用いました。上の二つは、既に買えました。
今の相場には、いくつかの見所があります。先ずは、これまで主導してきた先物からの「進化論」銘柄が、更に続伸をするのかどうか…。カタルはSUMCOを事例に解説しています。一服するだろうと考えています。
逆に日本独自の実質成長から名目時代に向けた動きもあります。野村証券を中心とする邦銀株や不動産株です。そもそも金融相場の基本シナリオは銀行、証券、不動産の3点セットです。このセクターは基本的に資産価格の上昇を買うセクターです。日銀がETFやリートを買い続け、資産価格の上昇を狙っている訳です。賃上げもその動きです。
30年間、眠り続けていた「失われた時代」からの逆転です。1300兆円も失った土地資産価格が戻ることにより、日本は元気を取り戻します。この動きも市場には存在します。Jトラストなども…このセクターの中に入ります。
ここで…昨日の続きを、ついでですから解説しましょう。金融相場の特徴は「悲観の中」で…相場が生まれることです。昨年のクリスマスショック、今年、春から夏の逆イールド現象からの景気後退論など…リーマンショックから続く景気回復期間が、あまりに長い為に…そろそろ常識的には、一度、大きな落ち込みがあると言う漠然とした不安感を、誰もが抱えています。
だから貿易摩擦問題が、殊更大きく懸念され…投資心理が大きく落ち込んでいました。そこに米中貿易協議の合意やFRBの予防的な金融緩和が効き、株価が盛り上がって来ました。TSMCの設備投資の増額は、瞬く間に…世界市場を席巻する動きになりました。だからSUMCOが1200円台から1800円台に駆け上がったのです。もともと年内には、半導体は改善すると言う読みがありました。
このように…悲観にくれる環境で、相場は上昇すると東邦チタンのケースを見ると分かりますが、今まで強気だった連中も弱気に転換していますから、信用の買い残がバカバカ減って行きます。誰がこの売り物を買っているのでしょう。しかし…チタンも、MLCCも改善方向にあります。時代背景を見れば…此処から買うのが本当の筋です。
しかし8月29日の719円の株価を体験した僕らの心理は、ヤレヤレ…ようやく買値を上回ったから、損がない所で逃げようと言う心理に変わります。だから格言にあるように…「強気相場は悲観の中で生まれ…懐疑の中で育つのです。」この言葉は名言ですね。いつも悲観の中で転換期が訪れます。
電通の高橋さんの事例を、何度も出して恐縮ですが…彼女は希望にも燃えて就職最難関の電通に受かったのです。ようやく…苦労を掛けたおかあさんに恩返しが出来ると思ったはずです。その彼女の希望を打ち砕く清貧思想の蔓延。陰の極みです。常に時代はそうですね。よくカタルの上司だった株式課長が…島崎藤村の「夜明け前が一番暗い」と言う話をしていました。
株の世界は人間社会の凝縮です。だからいつの時代も常識を持って臨めば間違いないのでしょう。長く休めば…相場は大きくなります。何故、カタルのワクワク感が続いているのか? それは日本だけが、世界の中で30年間も失われた時代を経験して…清貧思想を貫いてきたので…肥沃な大地があるからです。
証券株など…カタルが入社して10年間は名目時代でしたが、そこから転落して2003年にようやく…不良債権処理を終えてスッキリしたのに、今度はリーマンショックで、又やり直しです。そうして…今回に繋がります。だから野村証券株の異常な強さに惹かれます。
一口に30年と言いますが…歴史上は良くあります。しかし実際にその世界を体験しないと現場の様子は分かりません。カタルは歩合給の世界で、その悲哀を味わっています。希望に燃えて上京して頑張ったのに…いくら頑張って積み木を積み上げても…その度にリーマンショックのように横やりが入り壊されたのです。実際にカタルはベンチャリで40億円を飛ばしたのです。今回はチャンスです。
金融相場は、悲観と言う絶望の中で転換期が訪れるのです。だから投資心理がなかなか改善できませんから…懐疑の中で相場が育つのです。つい2か月か、3か月前に719円を付けた東邦チタンを1000円で買えますか? 普通の人は株を買えません。
それでは…現在の東邦チタンは1000-1009-981-993=297500(9:48)ですから、975円の指値は厳しすぎたようです。ここで試しに500株だけカタルは買いますね。ハイ、994円で500株のお買い上げです。
上手にやろうと思わない事です。人間は上手に立ち回ろうとしますが、所詮、カタルなどは馬鹿ですから、上手に立ち回ることは出来ません。だから失敗を前提にした「ブツブツ投資」を、皆さんにお薦めしています。500円で買ったJトラストの株価は393円です。だからカタルは390円で2000株だけ買い指値を用いました。
常に失敗を前提にして動いていれば…世の中は何とかなるものです。買った株が直ぐに倒産するケースは稀です。この確率は限りなくゼロに近い筈です。所詮、上手に立ち回ることは出来ません。いつも自分がドラマの主人公のように恵まれているとは限りません。失敗しても良いのです。むしろ…失敗が成功の転換点になることは良くあります。
人生は、与えられたその悪い環境も、楽しんで生きればいいのでしょう。人間は自分自身の気持ちの持ち方次第で、気分が大きく変わる動物です。世の中は悲観するばかりではありません。どうにか…なるものです。「強気相場は悲観の中で生まれ…懐疑の中で育つ」全ての人生に当て嵌まる言葉でしょう。
人生は面白いですね。なにも東邦チタンが1000円に復帰したから言っている訳ではありません。カタルは何れ、必ず4ケタに復帰すると…ずっと述べています。同じことは、千代化にも…Jトラストにも言えます。基本的にカタルが推奨してやられたら…その株を買っておけば、必ず、儲かると思います。
だって銘柄の選択眼は、かなり優れていると自負しています。問題は時間の読みが実際の時間と、ズレることです。この修正がなかなか出来ません。だから自分の力量配分を間違えて、いつも追証の瀬戸際に居ます。
株式投資の基本は、金持ち心理です。だから無理をせずに、自分の力量を把握して相場に臨むことでしょう。それでは本日は、この辺で…。
強気相場は悲観の中で生まれ…懐疑の中で育つのです。こんな高値を買って大丈夫? あなたの価値観は、過去の概念に取り憑かれています。株価は常に半年程度の未来図を買うものです。誰も先は分かりません。だからカタルは失敗を前提にして、ブツブツ投資を勧めています。それでは…また明日。