一度、慣れた作業は、既に時間の短縮が確立されていますから、その処理時間は早いのですが、一つトラブルが発生すると、その原因究明は、なかなか難しいのです。瞬時に「問題点」が発覚すれば、簡単ですが、何故、その現象が生まれるか? その見極めは難しいものがあります。
今回、起きた世界的な「システム・トラブル」は、ネット社会の浸透ぶりを覗わせる事件でした。その一つの原因とされる「CrowdStrike」の株価は大きく値を消しました。今後の教訓を残した形です。こんなレアなケースでも、市場は、その企業を「淘汰」をする機能を持っています。株価を安く放置すれば…「TOB」をかけられるリスクは上がります。
昨日の続きですが…「商船三井」(9104)の株を「川船」(9107)が買収しても「商船三井」の経営陣は文句を言えません。
もともと企業内容を「強靭」にする理由も分かりますが、先ずはPBR 1倍を回復させることが「喫緊の課題」であり…上場企業の使命でもあります。カタルは長く…船は「商船三井」との認識でしたが、今回の還元策を観て、経営者の能力を疑っています。自己資本比率の改善などを、急ぐ気持ちも分かりますが、市場の期待も、満たす「バランス感覚」も必要なのでしょう。
此方は、四季報の「ある企業」の決算予測の数字です。
少し「奇妙」に感じませんか? 営業収益が大きく伸びており2倍以上になって来たのに、税引き前の利益は、そんなに大きな変化はありません。
通常の「損益分岐点」の構図は、業種が違っても、どの企業でも、その考え方は同じです。このグラフは「ジェイドG」(3558)の決算説明会のものですが、固定費を超えて、変動費の伸びは収入の伸びより、小さいから「利益」は膨らみます。しかし、この企業の場合は何処か…収益構造の「欠陥」があります。
通常は収入、つまり「売り上げ」が増えるなら…その比率以上に、「利益が膨らむ」ものです。2020年3月の営業収入(売り上げ)は1兆9524億円でした。その時の純利益は2169億円もあったのです。それなのに…何故、2024年の収入(売り上げが)4兆1572億円に膨らんだのに、最終利益は2020年の数字の2169億円より、1658億円に減るのでしょう。まったく「不思議な数字」の推移です。
しかも、この企業の一株当たりの「純資産」は1128円なのに…現実の株価は1000円に届きません。もうカタルの賢い読者は、この会社が何処の会社か…お分かりでしょう。そうです。最近、自らの役員報酬を2.5倍に引き上げた…馬鹿会社です。結果を出して、自分達の報酬を引き上げるなら、株主は理解を示します。
ところが…PBR 1倍以下の買収価格に、「市場価格」を放置して置き、自らの報酬を2.5倍に引き上げる経営陣の姿は、「醜い」ものです。
カタルは、何故、奥田社長を「馬鹿社長」と呼んでいるか…この決算数字の推移と対応を観ると分かります。しかも…この間に「自社株買い」を実施しており、総株式総数は38.2億株から31.6億株に減っているにも拘らず…この程度の成績なのです。
これで、よく「株主総会」で経営者が信任されたものです。緊急動議を出して、退陣の追い込むのが正当な株主の姿です。株主には…配当を20円から23円しか増やしてないのに…自分達だけは2.5倍もの報酬のアップです。
皆で…株主総会に行って、この「説明」をして、もらいましょう。
良いですか…トップと言うのは、常に他人より「いい成績」をあげてこそ、初めて…得られる栄冠です。仕組みの村社会ではないのです。市場原理の世界が株式市場です。論理的な背景がなければ…株価は上がりません。
しかし、ようやく…今年に入ってから野村証券の株価もその水準を2倍近くまで回復させてきました。この理由は、奥田さんも馬鹿ではなく…この事に気付いており、経費の削減を始めています。だから、先程の疑問もリストラによる特別損失が、加味されたのでしょう。しかし、それだけでは説明になりません。
この構造改革の成果は、まだ表面に出て来ません。カタルは今期の最終一株利益は100円台に乗るだろうと推察しています。
でも本来、持っている会社の「器」は、こんなものではなく…経営者が変わるなら、もっと「劇的な変化」を迎え、利益は3倍、4倍に膨らむ時代背景を持っています。何故、メディアは、このような誰もが思いつく…「発想の意見」を、新聞に取り上げないのでしょう。論理的解説とは、「かけ離れた」報道を繰り返す…貧困な組織は、日本中、到る所で見受けられます。これが悲しい…日本の現実です。
僕らは正しい価値観を持って、「市場株価」を決めるために「行動を起こす」実践派なのです。日本の株式市場に、「正しい株価」を、市場で「実現させる」ため…と言う遠大な目標を持っています。
「ジェイドG」(3558)の株価は、今回の決算を観れば、「マガシーク」の「導入不安」が消えています。東洋経済も、既に四季報の「予想数字」を変えたのです。何も、カタルが勝手に「ほざいている」価値観ではなく、四季報も認める数字が、一株利益225円の評価です。しかも2倍に利益が膨らみ…過去の実績は27.3%成長を続けているのですが、通常はPERを「30倍以上」に、市場は評価するのが「常識」でしょう。
しかし「東京エレクトロン」(8035)は、これから「未来の出荷」に不安を抱える…「懸念材料」(米中対立)を持っていますが、株価が下がったとはいえ…PERは未だに30倍以上の評価です。「レーザーテック」(6920)に至っては、41倍の評価を与えています。
これで市場は「正しく機能」をしているのでしょうか? 市場の「ものさし」は…「エゴイズム」の塊です。僕らは、正しい価値観を「市場に浸透させる」媒体になりたい…と、考えています。
野村証券の一株利益が100円台に乗る根拠の一つに、野村証券は、既に、昨年から経費の削減に乗り出しているのです。どの程度の成果か…分かりませんが、通常は、自分達の報酬を2.5倍にするのですから、それを超える水準の利益を実現させてこそ…普通の経営者の水準です。
果たして近く…株価は「先見性の明」を、見せるでしょうか? 明日からの市場に注目しましょう。また…明日。
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