HSBCの報道から弱気と言うか…。ポジションを正常に戻したに過ぎないのですが…、読者のコメントを見ると、株が下がるような印象を受けているようですね。日本株は基本的にコントロール下にあります。日本郵政の上場に絡み、官をあげて構築している官製相場とのイメージです。既に浮動株式はかなり吸い上げられており、コントロールが可能の水準と思われますね。金曜日にSQがありましたが…ファストリ(ファーストリテイリング=9983=ユニクロ)の寄り付き前の気配値を見ました? 前日のファストリの引け値は52980円でした。まぁ、いつもの事とはいえ…、寄り前は1万円のストップ安で42980円の売り物でした。まだ浮動株が多く残る三菱UFJも安かったのですが…此方は、そんな事はなかったですね。野村も同様です。
結局、寄り付きの株価は前日比420円高の53400円で寄り付いています。ファストリは、わずか1000株程度の売り買いで、大きく値幅が上下する板状況を見れば、既にオモチャの存在です。分割すべきですね。100株単位では売り買いをするのに500万からの資金が必要ですからね。1989年の相場は、今のような指数相場でした。1988年までで…実質的な株価の上昇は終わっており、1989年は実体評価の裏付けがない指数株価だけが動いていましたね。印象的なのは東宝などの品薄の値嵩株の存在です。しかし…あの時は1000円以下の株価は、僅かだったのですね。みんなPBRも高かったのです。しかし今の相場は、同じ指数関連相場でも、割安銘柄が数多く存在します。
一部の指数関連銘柄が、日経平均株価などを押し上げているのでしょう。理由は日銀やパッシブ運用の投資信託ですね。これらの買いが浮動株を吸い上げた為に、値嵩株は仕手化し易くなっています。ソニーなども、ある意味でそのような指数買いに助けられ生まれた相場なのでしょう。ファナックもそうですね。日銀がETFの買いを続ける以上、歪められてきつつある相場形成は、量的緩和の変更を求めるものなのでしょう。はやく当座預金残高に対し、付利金利の撤廃などを実施した方が良いとカタルは考えています。株価は目に見える形で上昇してきましたが、地価動向は少子高齢化の影響か、なかなか上昇しません。ようやく下げ止まり、一部、収益性がある物件地域だけが、多少上昇している程度でしょう。
本来、カタルはもう少し早く、都心のオフィスビル賃料が上がるものと考えてきましたが、現状は17320円/坪となっています。なかなか新築ビルの空室が埋まらないらしく…こちらの賃料は27000円台から26000円台に低下傾向ですね。ただレポートを読むと先月の空室率の上昇に繋がった日本橋タワーなども、ようやく埋まり始めているようです。AIIBへの期待感を見ても分かりますが、アジア地域は中産階級の割合が急速に増え、日本の昭和30年代のイメージなのですね。この購買層はかなり潜在的に多く、実際に急激に増えています。故に、手詰まり感(スマートコミュニティーへの移行を前にしたモタツキ)のある先進国経済に比べ、社会基盤需要などが大きいのですね。その為に経済成長率が高いのです。だから本来なら、アジア地域で政情が安定している日本は、拠点としての支社需要が、爆発的に増える筈なのです。横浜に進出するアップルのようなケースですね。
この辺りの影響は、これから現れると思いますが…「流動性の罠」からの脱出と同様に、なかなか進まないイメージです。設備投資もそうですね。更新需要はありますが、新工場の建設など、一部の動きに留まっています。中小企業への広がりの「兆し」はあるが…、なかなか躍動感は感じられません。本当に、あと一歩と言うイメージなのです。
カタルは様々な事象に対処するために、弱気論を紹介したのですが…そんなに過大に、米中関係の悪化を懸念しているわけでもありません。その証拠に米中間で軍事的なパイプも構築されており、中国は馬鹿ではありませんね。粛清が微妙なこの段階で仕掛けるほど、中国は馬鹿ではありませんよ。習近平氏は非常に優れた人物です。ただ出が…不幸なので、精神的な歪みはあるのでしょう。その為に粛清が表面化しているのでしょうが、透明性を確保するために、共産党の腐敗を一掃するのは必要ですね。
市場経済化に於いて、一番、嫌うのは隠す事です。汚職は影に埋もれますからね。悪は悪でも透明性さえ確保されていれば…、市場は消化します。中国は、どんどん市場経済化が促進されますね。AIIBの対応などは、その意味で試金石の一つでしょう。歴史的な権限の委譲と言うのは、非常に長い時間を要します。一石を投じたに過ぎない南シナ問題など…過剰に反応すべきではないですね。読者からのメールを読んで、日本人は、やはり熱し易く冷めやすい人種だと思っています。投資の世界は、非常に粘っこいものですね。
最近、思うのです。構想から実現まで、実社会の過程は、非常に長い時間を要しますね。車の開発は5年単位で行われます。2012年から開始された相場のように、直ぐに構想が実現する訳じゃないですね。ITバブルは2000年に起った現象ですが、最近になってようやく、実社会で実用化を迎えつつあります。IoTなどの考え方の実用化は、これからですね。此方は、既に15年の歳月がかかっています。ユダヤ資本を見れば分かります。仕組みの構築の為に、世代を超えて構想を実現させるのですね。これが実社会です。
お金が、いきなり10倍、100倍になる訳じゃないのですね。20年以上かかり調整を続けてきた日本株、ようやく、資産効果を発揮するスタートの段階なのですね。着実に動き出しています。確かに、カタルにもイライラ感はありますが、少し世界的な潜在的な懸念を伝えた…からと言って、慌てふためくほどの事ではありません。むしろチャンスを狙っているイメージですね。仮に目先、多少下げがあっても、直ぐに回復します。この下げはないかも知れません。あっても僅かな期間の横ばい程度の動きの可能性が高いですね。珍しくカタルは弱気論を語ったからと言って…動揺する事もないのです。市場に存在する一つのシナリオを披露しただけの話ですね。自分で考えてないから、他人の意見に自分が振り回されます。株価の僅かな同様に右往左往するようじゃ…とても投資をする資格はありませんね。このレポートはカタル自身に向けた言葉でもあります。人間は弱い動物ですからね。きっと動揺するのは…自分にとって過大な投資ポジションなのでしょう。投資はいつも心にゆとりを持ってするものですね。互いに気を付けましょうね。それでは、また明日。