かたる株式相場の懸念は、色々ありますが…ギリシャ問題などは大きな問題ではありませんね。南沙問題を米国が採り上げたことで、欧州のAIIB(アジアインフラ投資銀行)への傾斜にG7で楔を打てるかどうか…。先のADB(アジア開発銀行)1100億ドルの投資表明は、その布石です。しかし「一帯一路」の構想はスケールが大きく、まさに世界ビジョンの戦略です。シルクロード開発は、理に適っており、モンゴルの開発は拍車がかかっています。この辺りの整合性をG7はどう判断するのでしょう。一方、安倍首相はG7の会合の前にウクライナを訪問しており、北方領土問題に絡み、ロシアとの交渉進展を探っている様子です。プーチンは、中国との国境問題も解消しており、ロシア国内の実力は、ずば抜けていますからね。
気になる上海総合株価指数の上昇は、日本株の上昇比ではないですね。まさに爆買いのイメージで株価が高騰しました。日本はデフレからの脱却であり、どうしても…流動性の罠から抜け出すのに時間を要します。しかし他の国は、日本のような清貧思想を選択しませんでしたからね。実質成長率を重視する政策は、明らかに間違っています。人間は、名目の世界で生活をしているのですね。この名目と実質の差が逆転するまで、まだかなりの時間を要するものと思われます。その様子を見てみましょう。下のグラフは四半期別のGDPの実額差を示したものです。このグラフの方向性に注目して下さいね。右肩上がりの方向性が正常な経済状態なのです。ようやく長い右肩下がりから、転換したばかりなのです。
地価動向は非常に重要ですね。例えば…香港の住宅事情を見ると良く分かりますね。香港はロンドンと並び、世界の金融都市ですからね。此方はリーマンショックから2倍から3倍ですからね。5日に国土交通省から地価動向が発表されていますが、ようやく東京地区はの地価は0%~3%の上昇が、3%~6%に変化してきたようです。ロンドンは移民政策を採用している為に、どうしても不動産価格は高騰します。娘がロンドンから帰って来ており、話を聞くと…おそらく日本の2倍程度のイメージですね。息子は昨年、カタルの助言に従い、池袋で中古マンションを、4000万ほどの借金をして買って、12万ほどのローンを払っている様子なのですが…。この金額は、娘のロンドンでの食費だそうです。バブル崩壊から日本は右肩下がり、世界は右肩上がりで…、このギャップは大きく開いています。安倍政権になり、ようやく、この世界とのギャップの解消が進み始めた所ですね。だから外人投資家は、短期目的だけでなく、長期の年金資金も、日本株を買い始めている訳です。
伊藤レポートや、このGDPデータをみると…、日本の個人投資家が、僅かばかりの利食いを狙い、日本株を売っている現実が、如何にも…、見当はずれの行動に見えてきます。これはカタルの間違いなのでしょうかね。1955年から日本は、持ち合い株式を推奨し、野村証券中心に営業活動をしました。それが持ち合いの株式の始まりです。その為に銀行が、取引先企業中心に日本株を大量に買ったのです。今回は、グローバル論理に則り、年金基金が主体に株を買い、今度は財政投融資に向かっていた郵貯資金が、日本株を爆買いします。日本郵政の民営化は…そういう事を意味していますね。無駄な財政投融資が効率的な資金に置き換わります。まぁ、2年や3年で買い切れる金額ではありませんからね。資金面では官から民への流れが加速しています。だからGDPの差額が逆回転し始めたのでしょう。
日銀がマネタリーベースを拡大し続けている訳で、日本株と同じように…いや、それ以上に土地などの資産は、必ず上がりますね。カタルは2年も保ち合いを続けるケネディクスに、必要以上に固執して、買い続けている成果は、何れ表面化する事でしょう。皆さんは短絡的ですね。カタルは昨日、娘と息子夫婦で夕食を共にし、その時にマンションを買った息子に言いました。「毎年60万の臨時収入だね。」彼は最初、理由がわからなかったようですが…、彼は長期固定金利1.5%で、4000万のローンを組んでマンションを買いましたが、国土交通省のデータによれば、東京地区の地価の上昇は0~3%のものが、3~6%に変化したそうです。つまり3%だとすると、1.5%の鞘が抜けるのです。4000万の1.5%は、年間60万円ですからね。
三井不動は高値圏で推移するロンドンの開発にも、着手するそうですね。明らかにユトリが生まれ、リスクを取れるようになって来ました。ケネディクスもメザニンローンですからね。信用枠がきっと拡大しているのでしょう。カタルが、どんなにケネディクスを強調しても…多くの読者は時間概念に勝てません。この時間と言うものに、人間心理は敵いませんからね。バフェットを見れば分かります。それにしても…やはり企業と言うのは本格的に転換するまでに、かなりの時間を要するものなのですね。頭の中で考えているスピードと、かなり違う現実が、マツダなどを見ても分かります。今頃、中国でマツダ車の販売が好調なのですね。
この中国、リクシルや昭和電工などを見ると、特別損失を計上しているので、他の企業の事例と合わせて考えると…かなりのスピードで、構造変化していることが窺えます。こんな話は、皆さんにとって、あまり面白くないかな? …でもね。株と言うものは、様々なデータを分析して、一つの仮説を打ち立てて、その仮説のシナリオ通りに投資するのですね。勿論、仮説ですから、間違っていることもあるのです。そんな事は当たり前ですね。しかし時代の方向性の見方が正しければ、必ず、株価は、いったん下がっても、また上がります。要するに時代がどちらを向いているか? この基本方針が非常に大切なのですね。先ほどのGDPの差額の右肩下がりの時に、時代の流れに逆らい、買い方針で株式相場に臨んでも…結局は、負けるのですね。
残念ながら、カタルには、逆流で生き延びる技量はなかったようです。ようやく、カタルが上京して…初めての現象と言う意味が、あのグラフを見るとお分かり頂けると思います。それでも…まだマイナス圏ですからね。なかなか「流動性の罠」から抜け出ることが出来ません。
さて個別株の話を、少ししましょうか…先日、カタルは過去に推奨した三菱化工機の話をしましたね。100円台からの推奨で…なんと582円まで暴騰しました。しかし明らかに買われ過ぎなのに…、この相場環境ですからね。なかなか株価は下がりませんね。未だに400円台の株価を、保っているのです。この事は、何を物語るのでしょう。つまり株は上がることがあっても…下がらないと言う事を示しています。007もそうですね。嘗て700円台の推奨だと思ったのですが…減額修正をしても、一旦上がった株は、元の位置まで下げませんでした。今回は1000円割れからの復帰ですね。J・TECもそうです。基本的に、株は上がることがあっても、なかなか下がらなくなりました。
おそらくVテクなどは…短期で急騰していますから、非常に買いにくいと思いますが…、目先の調整が済むと、再び新高値を追うものと思われます。つまり利食い売りではなく、何処で…再び買い増しをするか?…なのですね。三菱UFJも、みずほも、皆、そうですね。この事を念頭に、投資戦略を練られると良いと思っています。秋には日本郵政の上場を控え、同業の三菱UFJが値を消すとは…到底、考えられません。今、休みを入れているヤマト運輸も、おそらく参考価格になるのでしょう。つまり、多少、高値を買ったとしても…ドル平均法で、株を買い続ければ、必ず、儲かる相場環境に変化していると思っています。安い日には、勇気をもって株を買う事なのでしょう。それでは…また明日。