目先の「需給」によるテクニカル面の株価の動きより、(短期の動向)企業業績などのファンダメンタルな部分が相場(長期の動向)に影響を与えます。基本的に企業業績を観て…株価が大きく上がった株の「押し目」は「買い場」になります。
ただ今の市場要因は、基本的に外人投資家の「指数による買い」の割合が多く…この動向で株価が動いているのでしょう。日経平均株価が上がっている程…個人投資家が儲かっているとは思えません。
この「仮説」を裏付ける資料を作成しようと、右往左往して…3時間余りが経過して、このグラフを作成しました。データ元は「東証」ですが…如何に、馬鹿な奴らがデータを作成しているか分かります。日本の仕組みは本当に使えません。米国は知りたい資料が直ぐに手に出来て…しかも加工もしやすいのです。
しかし…たった、「これだけの資料」を作るだけで、3時間も掛かった原因は、先物データの数字の単位が、千円だったり、百円や、円と言う…それぞれのデータで「単位」が違うことに、最初は気付かなかったのです。
そうして、どうして…ロイターなどの数字と、カタルが創ったエクセルの数字が合わないのか? その理由は分からずに…「堂々巡り」を続けた結果、3時間のロスです。トホホ…馬鹿カタルは、てっきり…データは「同じ単位」で揃っていると言う「思い込み」があったために、時間をロスしました。
普段から慣れているなら…簡単なのでしょうが、カタルの性格上、他人が創った数字を信じずに、必ず、自分で確かめようとします。本当に、この3時間は「能力差の結果」です。このような「積み重ね」が生涯に渡り、結果を出せる奴と、出せない馬鹿との違いになり、もうこの年になっても「右往左往」するばかりなりです。試行錯誤の繰り返しから、なかには稀ですが…失敗がヒントに変わるケースもあります。
本日の原稿を書くにあたり…何故、カタル自身の運用成績が、日経平均株価に連動しないのか? その理由を解説するために、指数が株価を押し上げていると言う証明に、昨日は「東宝」(9602)の株価のチャートを掲げました。このアイディアは、カタルの過去の経験値から来るものですが…仮説にすぎず、他の「整合性」を探さないと証明が出来ません。
要するに、カタル自身は、株式運用の成果が得られず、その「言い訳」をする為に…どうしてカタルが、株で儲かってないか? その「理由付け」をする「言い訳」の為に、データを調べていたのです。たぶん…カタルの解説は正しい筈です。
だって、「東宝」の株価推移は、外人投資家による指数先物からの誘導による結果、裁定買いに誘発された相場と言う値動きです。一般的には「ファーストリテイリング」(ユニクロ=9983)の株価も東宝と似た動きをしている筈です。
そこでそのチャートも、一緒に掲載しておきます。如何でしょう。2月の末から3月にかけては低迷ですが…3月24日からの値動きが一気に変わっています。この指数銘柄を代表する2銘柄とデータの発表は遅れますが…海外投資家動向の日本株の様子を観ると分かります。
基本的に日経平均先物の80%程度は、海外勢のシェアだろうと思います。海外勢もヘッジファンドなど…この種族はCTA(Commodity Trading Advisor)に代表される大規模仕掛けのファンドの影響を強く受けます。持続性はありませんが、短期間で一気に動くのでインパクトが大きいのです。3月初旬の「日銀の政策変更」に賭けたCTAの3月初めの動きです。
ここに…「時間軸の長い投資家」が参入し始めているから、一旦、膨らんだ裁定残推移(1兆4395億円)が少しずつ減っています。瞬発力のある短期の外人動向に…年金ファンドなどの時間軸の長い投資家も、日本株を買い始めているのでしょう。
故に一度、3月初旬に大きく膨らんだ裁定買い残が、高値で消化されている様子が4月の動向です。合計金額が1兆円台に膨らんでも「裁定買い残」は、大きく膨らみません。実需筋の年金ファンドなどの海外勢が、日本株を買っているのでしょう。しかし…基本は高水準な裁定買い残動向です。年初は3000億円台だった訳です。
この背景は、先物指数を売り現物株を買って、短期の「鞘抜き」をしているだけの話です。それがCTAなどの短期筋のファンドです。通常は、大きく膨らんだ裁定残が消化されず、相場は下がるのでしょうが…ファンダメンタルの改善、つまり日本企業が自社株買いを含め…増配や「設備投資」に動き始めているから…時間軸の長い投資家、足の長い海外ファンドが、本格的に日本株を買っているから…先物からの裁定買い残も消化されています。故に好循環が続き、日経平均株価が上昇を続けているのでしょう。
日証金の回転日数にも、変化が見られ始めました。5月16日から3日間、たぶん…19日も日証金の回転日数は50日以下でしょう。ようやく…指数買いから、一般株が回転を始めた様子が、このデータからも分かります。このような「テクニカル分析」に時間をかけても…株式市場の解説として、話題としては面白いですが…あまり意味がありません。
それより…チャートの見方として、代表的な銘柄の一つ、みずほ銀行(8411)を用いて…カタルの極意の一つを伝授して…本日の原稿は終わりにしましょう。カタルは自分の経験値を、極意などと勿体ぶらずに…読者の皆様と共有して、互いに「切磋琢磨」しようと言う精神です。もう直ぐに棺桶ですからね。後進を歩む皆さんに…カタルを踏み台にしてステップ・アップして欲しいのです。当然の事ですが、カタルは、まだ、「こちら側の人間」で失敗も多く、確立された技術ではありませんが、多少でも、お役に立てるなら嬉しく思います。
さて、前置きは兎も角、このチャートは2019年からの下値ボックスを離脱する値動きを語っています。週足をみるとその様子が分かります。この日足だけでは短いですね。
基本的に長い下値圏ボックスからの離脱には「力が必要」です。簡単に…抜けるものではありません。この日足を観ると…分かると思います。先ずは昨年の9月21日です。その時に、初めて下値圏のボックス上限に挑みます。
でも昨年の「3つの壁」に押し戻されています。しかしこのaの後の調整波動を観ると分かりますが…青い支持線のように「右肩上がり」です。下値を切り上げて…「b」と再挑戦をしています。しかし、また押し戻されましたが、今度は「a」の後より、下値の切り上げり方の角度が高いですね。案の定…株価は「c」と反発し、その後も玉を拾いながら上昇を続けています。しかし反発も3月上旬までで…例の日銀の政策変更を迫る短期筋の先物誘導などの条件により、高い乖離状態を生みましたから、一旦は調整です。
しかしこの調整過程も右肩上がりですから、今年の3月に付けた高値を抜く可能性は高いのでしょう。このように「揉み合いの形」が、下値を切り上げる「右肩上がり」のチャートは基本的に、誰かが株を買っているから、下値を切り上げます。こうなったら「しめたもの」です。
本日は外人投資家の売買動向から観た日経平均株価指数と個別株のチャートの見方を解説しました。基本は大阪チタンもロコンドも…同じことです。決算を受けて大幅高しましたが、必ず、その乖離調整と言うか…目先筋の「利食い売り」を被ります。
この消化時間が長い株もあれば、短い株もあります。それは、その決算を受けた新規の需要が「どの程度」生まれるかです。その売買を生むのが「ファンダメンタルの企業分析」です。つまり業績動向により、新規の「買い需要」が生まれます。目先の利食いは、時間経過で売り物が消えます。時間経過したものが…乖離調整です。
ロコンドのケースでは、ようやく…25日線の移動平均まで、消化しました。この意味は過去25日間で買った人の株価平均です。この移動平均線が75日のケース、200日のケースと色々です。基本的に時間をかけた調整を経たものは、株価は強くなります。
新興株、つまりナスダック指数と言うか…SFの未来企業の調整は、ロコンドもBASEも2年半を経過します。過去のデータの検証では「十分な時間軸」の経過です。だから株価は「新しい波動」のスタートになる可能性があります。
この後、米国では景気後退に陥り、業績動向の悪化は続きます。しかしそれに歩調を合わせ、景気刺激策が実施されます。金融政策の追い風は年末から来年でしょう。このようなファンダメンタルの景気循環からの政策に合わせ、個別株のチャート論を合わせて…相場の先読みをします。流れは頭に入っていますが…その時間軸をピッタリ合わせることに苦労をしているのです。早過ぎても駄目だし、遅すぎても駄目です。
カタルレポートはどちらかと言えば…先走る傾向にあります。だから…皆さんはゆっくりやれば良いのでしょう。そんな所で本日は長引きましたが、参考になれば幸いです。
本日は会員レポートを書く日ですから、会員の方は、明日にでもお読みください。これからカタルは一休みを入れて…会員レポートに取り組みます。また…明日。