議論ではなく行動を…

昨日の「労働争議」の話を、ご覧になった方は、読者のなかで何人、居られるのでしょう。株式投資の基本は「時代の流れ」を掴むことに尽きます。

先日は「日立製作」(6501)の話をする時に、わざわざ…入社当時のエピソードを紹介しました。人間と言うのは面白いもので、既に40年以上も前の相場でも、印象的な出来事は、いくら馬鹿なカタルでも、今でも鮮明に覚えているものです。

バブル前の日本石油の月足推移

風呂敷包みを抱えて…店に来店したお爺ちゃんが、「日本石油」(現在はENEOS=5020)の2万株を、ほぼ高値の時期に「神業的」に利食いをしました。そうして、そのお金の1万株分で「自分の家」を新築して、もう1万株分で…当時は、株価が低迷し「底値圏」で…ウロウロしていた「日立製作」を10万株買ったのです。

あの日本石油は「第二次石油ショック」の時に、株価が10倍程度に暴騰しました。1978年から1979年が旬の相場で、1980年は高値圏での乱舞を経て4月17日に2480円の歴史的な高値を付けて相場が急落してきました。1981年7月13日は787円の安値を付けます。その相場を産み出した「原動力」は、「時代背景」なのです。人々の心は、時代の流れに翻弄されました。結局…その後の経過を観ると、日本では石油の採掘は出来ていません。

しかし当時、同じように「住友鉱山」(5713)は、実際に金が出たので…今でも日本は九州の菱刈で金の採掘をしています。

更にバブル期に、「石川島」(IHI=7013)の「豊洲の含み利益」が、市場で話題になって、株価は乱舞しました、豊洲の現在は、凄いですよ。新宿を超えるような「高層ビル」群が、乱立しています。あれから…40年です。時代を感じて…投資をする価値を理解して欲しい為に、過去のエピソードを紹介しています。

昨日の「労働争議」の話は、連合の芳野会長は、本当に正しく…理解しているのでしょうか? 既に、八代尚宏・昭和女子大学特命教授の談話を聞く限り…厚生労働省では、連合も加わり議論が尽くされており、後は「政治力」で一気に決める段階なのでしょう。だから小泉君が「1年で成し遂げる」と述べているのでしょう。

30年以上もグダグダ議論をして…最後尾の人間に、「時代の焦点」を合わせる必要があるのでしょうか? 

ライドシェアや自動運転の「安心」の話もそうです。保険などを整備して…実験的な試みを実用化させる段階でしょう。仮に死者が出ても、「時代進化」の為…の犠牲です。その補償問題を、ちゃんと整備すれば…一気に、加速させられます。太平洋戦争では310万人もの人が亡くなった犠牲と比較すると、実験での死者数は多くてもせいぜい100名とか…そんな数字でしょう。どちらが「時代進化に貢献」をしているのでしょう。

此方の年金の話もそうです。TBSの番組に八代先生が出演されています。(7月18日のビデオです。)もう議論をする段階ではなく「決断と行動」なのです。

カタルは思うのです。

日本は中国以上に、共産的な…国家です。各省庁にはカタルの様な意見を持つ官僚も多いのでしょう。たぶん「ラピダス」の話が、今回のTSMC誘致で「唐突的に湧き出て来た」のではなく、大昔から経済産業省にはあったのでしょう。

あの時に「エルピーダ」の坂本さんは、延命のために…色んな活動をされていました。でも最後は、従業員の雇用を守るために、条件を付け、会社更生法の後に…「マクロン」の傘下に下りました。たぶん…その過程で「苦汁を味わった」若い官僚スタッフが居たのでしょう。その人達が力を合わせて…画策したのが現状の「ラピダス」なんじゃ…ないかな? 

カタルが批判する「検察」や「最高裁」などにも、「色んな考え方」の人が居るはずです。メディアもそうです。何故、「決められない30年間」なのでしょう。

カタルの悔しさが、皆さんに、分かるかどうか…。真剣に生きてきたものでないと、この気持ちは理解できないのでしょう。「34年間の悲哀」と一言のなかには…複雑な色んな思いがあります。

相場と言うのは、そう言うものが「積み重なって」成り立っている現象に過ぎません。

米国では何故、少し可能性があるだけで、大きく…「市場が株価」を評価するのでしょう。「アップル」の予想PERは33.1倍で、実質PERは27.9倍(会社四季報数字)です。その時価総額は474兆円ほどです。日本国のGDPは、ようやく600兆円を超えた所で、2024年4-6月期は607.9兆円です。日本の国家予算は2024年度で112兆円なのです。

何故、「アップル」のような大企業の株価の評価が、米国市場では、PERで30倍を超える評価になっているのでしょう。しかし…日本の「トヨタ」のPER評価は10倍前後なのです。なんと…この違いは「3倍」です。

これじゃ…どんなに優秀な日本人でも「3倍ものハンディ」があれば…世界競争に勝てません。市場原理と言うのは、「お金を回す」ことが、出来る奴が勝てる仕組みです。

「貯める」ことでは、ありません。内部留保が…どうだ、現金保有が高いとか…「無借金」だとか…そんな事を、競争する場ではないのです。だから日立製作は、その事に気付いたので…総資産経営から利益率の高い業種にシフトをして「ROE経営」を歩んだから…株価が大きく上がったのです。

このような経営方針の違いが「未来の株価」を決めます。

だから、ようやく…「トヨタ」が重い腰をあげたので、「ホトニクス」の株を売却しました。トヨタが、何故、部外のホトニクスの株を持つことになったか? カタルは語りましたね。

ある優秀な新入社員がトヨタの内定を蹴って、ホトニクスに入社しました。その学生は「トヨタには夢はないが、ホトニクスには夢がある」と言ったそうです。その話を聞いて、当時の社長はホトニクスに、確か…1900円で200万株の出資をしたのです。

その総資産経営から、今は離脱です。昔の話があるから…今の現象に繋がっています。八代さんの談話を聞けば…厚生労働省の議論は、既に尽くされ…決まっているのです。何故、後は「決断力のあるリーダー」が出てこないのでしょう。「失敗しても」…良いのです。結論を出して行動をすべきです。

自動運転を実施して、10名、20名の方が亡くなっても、仕方ないと思います。その代わり…その犠牲者にはセーフティーネットを、しっかり確保して、事前準備をして、即実行です。グダグダと…「ラピダスの予算」に、文句を言う奴は切り捨てて…まずは全力で走りましょう。結果は、誰も分かりません。やるかどうか…最後は「覚悟の問題」です。

昨日と本日の原稿は、株式投資の基礎部分を語っています。このような基礎概念がないから…ヤフーの掲示板の質が、いつまで経っても…低いままなのです。

もっと…自己主張をするなら、その背景を語らねばなりません。「タイミー」も「ジェイドG」も、現状は「貸借株」ではなく…小型の「現物株」です。だから1日限定の空売りは出来るかもしれませんが…そんなものは「子供の遊び」以下の話です。良い大人が…話題にする話ではありません。

場合によるなら「売らない株」を、カタル自身が持っていますから、個人的に貸しても良いほどです。早く…日本も個別株オプション市場を、整備しても良いと思っています。まぁ期間の短いものは「博打」ですから頂けませんが、1か月単位の「期日もの」なら、整備すべきでしょう。

また「堅い内容」のレポートでした。ゴメンね。でも重要です。

明日は、皆さんの関心の高い「株価の話」を中心にしますか…。あまり堅い内容では「読む方」も嫌になります。まぁそれぞれが…「思う事」を市場でぶつけ…株価が、その結果を出します。株式投資の理解が進むことを願って…本日は終了です。また…明日。



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