カテゴリー:コラム

トランプ政権の見所は…

先ほど…米国金融株の株価位置を観ていたら、リーマンショック後の最高値圏です。カタルの基本構想は、「経済」と「金融」は車の両輪です。片方だけでは円滑に動きません。トランプ氏が金融規制を緩和するかどうか…。まだハッキリ明言していませんが、共和党が過半数を占めており、基本的に民主党より緩和方向に向かいます。この事実は変わらないのでしょう。

米国金融株の推移

米国金融株の推移

もともと、既に金融規制を克服していたわけで…それが、さらに加速します。何故、金融規制を問題にするか? 総資産に対し…自己資本比率が問題にされており、総資産を圧縮するか…自己資本を積み増すかしか…ない訳です。もし金融規制が緩和されれば…このタガが外され、総資産が拡大します。つまり全体の経済のパイが拡大し、GDPは拡大しますね。企業なら利益の源泉である「売り上げ」が拡大するのです。

民主党政権下では…清貧思想の為に総資産を圧縮して質を問うてきました。今度は総資産が拡大し…質より売り上げであり、その拡大するスピードが問われます。つまり世界中で、積極的に投資活動が活発化します。これまでは世界経済全体のパイの拡大を規制により押さえていたわけです。実質の時代ですね。故に日本だけが「名目時代」に舵を切っても、原油価格などが下がり…、デフレである「実質の世界」の為に、日本は「流動性の罠」になっていました。

今度は、日本も、世界も…同時に名目の世界へ移行します。その為に、これまでの中央銀行の流動性供給が、一気に活発化します。日銀当座預金には300兆円も眠っています。一気に、この資金が動き出します。企業の現預金残の242兆円も同じです。インフレになりますから…お金を持っていれば損です。だから積極的な投資活動になります。

加えて…日本の失業率は、3%割れ時代が定着し、一気に人手不足が問題化します。今は賃上げ要請ですが…まもなく人材獲得競争時代になり、一斉に企業が賃上げに動きます。もう、こんな事は決まっている事なのです。だから「クラウドワークス」などへの外注などが、間違いなく増えます。これから…売り上げの加速が本格化します。

問題は、この進化のスピードを、どう考えるか?…なのです。だから、先ずは空売り筋の邦銀株の買い戻しが、進んだのですが…、こんな現象は、序盤も序盤、始まりの始まりに過ぎません。フィンティックの捉え方が難しく…金融株のバブル期超え(野村証券は5990円=1987年)のような相場をイメージするのが正しいかどうか分かりませんが…、今後、5年以上、壮大なスケールの相場が進展すると考えています。

三菱UFJの月足推移

三菱UFJの月足推移

待ちに待った本格的な金融相場の実現を頭の中で描いています。その第一波動は…来年の一般教書演説まで続き、強弱感が対立しながら…金融銘柄が急伸して行くのだろうと思っています。金融緩和のスピード次第ですが…たぶん大型株でも、株価は2倍程度まで伸びると思っています。9日の安値から三菱UFJの安値は492円ですから、2倍だと…984円ですね。つまり…アベノミクスの高値が、2015年6月の937円ですから、それを抜く辺りまで…強気、一貫で…良いのでしょう。途中で…怯んではなりません。

バブル崩壊後の高値は…2006年4月の1950円ですが、ここが最初のターゲットプライスになります。TPPなどを観ると…トランプ政権下で、もっとも懸念するのは、このような保護主義の進展です。先ずは、就任後のNAFTAの在り方が焦点になるでしょう。

自動車業界のメキシコ生産と輸出状態

自動車業界のメキシコ生産と輸出状態

GM、FCA、フォードなど…米国の自動車界も、日本以上に…メキシコで現地生産をしています。日本は日産が痛手を受けます。規模からみれば…マツダがやはり痛いですね。トヨタは、比較的に軽微です。

その様子は…此方の表です。2国間交渉を述べていますが…、中国での自動車販売は全体が3000万台規模まで膨らんできており、この12%程度が米国のシェアで、GMやフォードが中心に頑張っています。360万台ですからね。アップルもかなり販売しており、米国企業の中国依存度は、日本同様に高い比率です。だから貿易などの外交は、トランプの幻想は、なかなか円滑に…進みませんね。しかし金融規制は…間違いなく進みます。

此処での注目は、先進国への回帰で…新興国が沈むのか? それとも新興国も拡大するのか? この辺りは見方が割れるのでしょう。カタルは後者ですね。先進国への回帰と言うのはIoTを充分に活用した最先端工場の導入でしょう。同時に新興国の成長を阻害していた金融の自己資本比率規制が、緩和されれば…新興国へも資金提供が進むと思います。

現状は米国回帰だけが優勢に見えますが、この動きが長くと続くと見るのは…早計でしょう。それほど…円安が加速するとは思えません。一部で言われている150円説などは…あり得ないと思っています。

まぁ要するに、色んな見方が…現時点では存在します。あまり決めつけないで…カメレオンのように変幻自在で、行こうと考えています。先ずは基本構想を、押し進め考えてみました。それでは…また明日。

必ず、自分の頭で未来図を描き…それを検証して行くことが、相場観を更に磨くことに繋がります。だから自分が、どう考え…先ずは、最低単位でも良いから、実際に投資する事です。そうして、その仮説が正しかったかどうか…常に検証しながら、株価の行方を観て行きます。

これを繰り返せば…その内、自身の考え方の精度が上がると思っています。カタルはそれをレポートで公言して、実際に投資してみて検証しています。だからお金がいくらあっても足りません。貧乏人の実験には、自ずと壁が存在します。はやく買いたい時に、いつでも買えるようなお金持ちになりたいですね。別に100株単位でも構いません。試す事に価値があります。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。
2024年11月
« 10月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
株式投資関連の本