アーカイブ:2018年2月3日

NYの大幅安を考える

株って…面白いでしょう。今までは、雇用が伸びて…賃金が上がると株価が騰がる構図でした。ところが…昨日は、雇用の伸びと賃金の伸びが予想を上回り、途端に金利の引上げ回数が増える…との見方が一般化して、長期金利が上昇し株価が大きく下げました。

読者には…事前に米国金利の話を、何度も展開しているので分かりやすいと思いますが…基本構造は「逆金融相場」と言う調整段階と言う訳です。

しかし減税効果は、これからです。今決算では、レパトリ減税や繰り延べ税金資産の一括償却で、減益修正するところも多いですね。この分はこれからプラスになります。アップルの米国回帰は有名です。アマゾンも第二本社の投資を始めるそうで…平均報酬は10万ドルだそうです。これが世界基準。ランチは2000円です。

失われた時代下で…日本人は、すっかり落ちぶれました。まだ500円のワンコインランチが多いのでしょう。このギャップを、どうやって埋めるか?

世界の金利は上昇を始め…このまま日本の金利も一気に上昇すると…国家が破たんします。国債の金利負担が大変な金額ですからね。だから適度のインフレが、日本にとって一番、有効な政策になります。毎年5%程度のインフレ状態にすればいいのです。社会保障費の年金問題も解決できます。

NYダウ平均株価の推移

目先の米国株の調整は…たぶん「暴落」はしないと思っています。チャートのAの形の短期調整が可能性として、一番、高いと思っています。問題は…此方の報道です。

「米連邦準備制度理事会(FRB)は1日、米国内の大手銀行に対して実施するストレステスト(健全性審査)の詳細を公表し、昨年よりも一段と厳しいシナリオを設定したと明らかにした。」との報道です。この路線は、予てから在った話で…その継続ですが、同時に…ドイツ銀行は苦戦を続けています。まだ若干ですが…「ダリオ時間」への逆流も存在します。

一方、世界景気は「フェラーリ、10-12月期は24%増益  イタリアの高級車メーカー、フェラーリが1日発表した2017年10-12月期(第4四半期)決算は24%の増益となった。」を観るように…明らかに、てんぱっています。故に金利がドンドン上昇する過程なのでしょう。

資産価格の上昇に、心地いい…ゴルディロックス相場は終了し、逆金融相場の段階ですね。ただ…金利の上昇を超える投資が出来るかどうか…。前から話している様に、スマートコミュニティーへの転換が加速して…人類の効率化が勝るかも知れません。AIの活用から「シンギュラリティー」を迎えられるかどうか? 興味があります。昨日のNY市場の暴落の最中でも、アマゾンは下げずにいました。あの高評価を維持できる道理がないと思いますが…数字は市場の期待に応えています。

だから過度の心配をする必要もなく…日本にとっては有利なんじゃないでしょうか? 米国金利は2.841%で…日銀は指値オペを実施し、インフレ定着に向け「不退転の決意」を示しています。もっと円安に振れても良いと思っていますが…110円辺りですね。

まぁ、どちらにしても、どのような調整をするのか…見物です。でも中間選挙を控え…トランプ大統領は、政策面で、さらにアクセルを踏み込むのでしょう。今度はインフラ投資です。カタルはFRBの金融規制が厳しすぎると思っていましたが…減税に財政出動だからそれを打ち消す規制強化は、程よい状態かも知れません。どっちにしても…此処での調整は歓迎です。

日本は円高の影響で…米国に先駆け、調整が進んでいます。カタルは昨日、奇妙な現象として…高値圏で、調整が進行している様子を…仮説として提示しています。この仮説が正しいなら…一気に全面的な調整色の展開ではなく、程よい…賑わいを抱えた相場展開が予想されます。

小野薬品の日足推移

この分野は、カタルが一番、得意とする分野です。全面高の相場は…貧乏人には、あまり嬉しくありません。指数だけが上がるのは、機関投資家向けです。だから部分物色相場の方が、カタル向きです。その意味で…決算発表で、下値の高値圏のボックスを抜け出しそうな小野薬品の株価は、これまで長く調整をしていたので、これから注目されます。

来週から、随時、続報を掲げる予定です。かなりの「お気に入り」です。実はカタルは、事前に、何れ…調整段階に入ると思っていました。故に、資金を引き揚げたり…持ち高を落としたり…狙う株は小野薬やJ・TECなど…一般的には「デフェンシブ銘柄」と呼ばれる銘柄に注目していたわけです。でもVテクの「空売り」はしていません。

米国金利の話題を採り上げ…他に先駆け、注意を促していましたね。当たり前の調整です。むしろ、この過程が良いのだと思っています。暴落にならないのは…企業業績がこれからもドンドン好調なのです。要するに、株価が先行して上げていたので…実体経済が追い付いて来るかどうか…。それを確かめる時間になったと言うだけの話です。でも当面は「戻り売り」でしょう。人間と言うのは…そういう動物です。

こんな…感じでNY市場の大幅安の解説は、この辺で良いでしょうか? カタルは、上記チャートのAのパターンじゃないか…と思っていますが、これから始まる米国回帰投資が空振りに終わり、スマートコミュニティーへの進展が遅れるなら、Bのパターンになる可能性もあります。現状は…そんな風に考えています。

本日は…これから有料会員向けの原稿を書くので…この辺でお終いです。また…明日。会員の方は、明日…読んでくださいね。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。
2018年2月
« 1月   3月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  
株式投資関連の本