アーカイブ:2023年2月25日

二番底の確認作業へ…

先日のFRBの引き上げ金利の「拡大観測」を受けた大幅安から、昨日はPCE個人消費支出価格指数の事前観測より高い、数字を受けて…株価は大きく値下がりました。カタルは事前に株価は「二番底を確かめる必要」があると述べて、弱気になっていると述べています。

NYダウ の日足推移

NYダウは昨年の10月13日にCPIの発表を受けて大幅高しました。しかし…この後、NYダウとナスダック指数の回復力の差は歴然としておりNYダウは大きく戻っていますが、ナスダック指数の戻りは鈍かったですね。この違いも重要なテーマですが…今は論点がズレますから、何れの…機会に、カタルの考えを述べます。今は、流してください。両者の違いだけを観てもらえば、それで…良いのでしょう。

ナスダック指数 の日足推移

本日は「テスラ」株からスタートさせましょうか…。そのチャートが此方です。米国市場でも屈指の人気株です。この株式の反発が最も分かりやすい事例なのだろうと思っています。アップルでも良いのですが…やはりテスラかな? 変動率が激しいですからね。基本的にテスラ株の今年に入ってからの株価上昇は、強弱感の対立から来る「空売りの買い戻し」が原動力だったと言われています。昨年の後半相場は基本的に、空売り筋にとって「空前」の儲け場面でした。過去最高の儲けを叩き出していました。その代表格がテスラ株と言う訳です。

テスラ株(TSLA)の日足推移

この空売り筋が原動力になり、年初の安値101.81(1/6)→217.65(2/16)まで上昇しました。一気に…ね。しかしこの株価を観てもらうと分かりますが、まだ底入れを確認できていません。底入れの確認と言うのは、どの株価でも不可欠です。このまま株価が上がり続けて…高値を抜くケースなどあり得ません。

通常は、昨日引合いに出した「川崎汽船」(9107)のようなパターンを描きながら、株価は新しい株価波動に入ります。このチャートを少し解説しましょう。

「川崎汽船」(9107) の日足推移

昨年9月末にかけ…株価は大きく下落しました。この「a」の地点はまだ底値かどうか…分かりません。そうして多くの株は「b」まで戻り…そうして、もう一度売られ…「c」の二番底を付けて「d」と…前の反発地点の「b」の株価を抜いて…初めて「a」の場面が、底値の可能性が出てきます。まだ確定はしていませんよ。

そうして、先ずは200日線の「e」と反発して「f」と下がって、今度は前の二つ目の山である「e」を抜く「g」の場面を観て、初めて前の二つの山を抜いたので…「a」の地点が底だった可能性が高くなります。

カタルは長年の経験で、一つのヤマを抜く地点の「d」の場面より、二つの山を抜く「g」の場面に信頼性を置いています。そうして…「h」の高値を付けて…セオリー通り、3つの山、つまり「b」「e」「h」ですが、これで一つの株価波動になり…「i」と株価は休憩をします。通常、この休憩は二つの波になるケースが高いのです。エリオットの株価波動論です。

此処から…「h」の高値を抜く「j」を待って信頼性が高い上昇波動ですから、証券マンは顧客に買い参戦を促します。しかし次はまだ前の高値、昨年の6月と8月の高値を抜いていませんから…新しい株価波動とは言えません。

当然のことですが、ボックス相場の可能性もありますし…戻りの限界かもしれません。次は75日線が下から上に200日線を抜くゴールデンクロス(GC)と呼ばれる「k」の場面が変化日になります。

仮に、空売りをしたいなら、その場面の可能性もあります。ですが…もともとPERの1倍割れが「異常な株価」なのです。だから一気にPER5倍水準まで、株価修正が起こっても不思議ではありません。「仕手戦」に突入する可能性もあります。

そうなると…あとは需給で動く「博打相場」です。

中国の経済活動次第でコンテナ船は関係ありませんが、ばら積み船は動きます。鉄鉱石や石炭など…バルチック海運指数です。中国の経済活動は活発化します。でもカタルはリスクが高過ぎてやっていませんが…。相場としては面白いですね。ここからが「本番」とも言えます。本日は川船の解説ではありませんから…川船の話は、ここまでにします。

基本的に、このような相場の株価波動の話を、チャート論で解説しています。つまり…相場と言うのは、どれもそうですが…底値の確認、つまり「二番底」を観ないと、怖くて買えないのです。この川船の場合は結果論ですが、「c」の所が二番底になります。あとで判明します。途中では…分かりません。しかし…敢えて、金曜日のレポートでは、今は川船の「c」の場面の可能性が高い銘柄は「ロコンド」(3558)であり、「BASE」(4477)が、この二番底の形成場面に見えると述べました。

そこで…米国のNYダウとナスダック指数などをもう一度、比べてみてください。やはりナスダックは底値の「確認作業」が必要なのでしょう。カタルはテスラやアップルの株価を観ていて、昨日のPCE価格指数の発表を受けての米国株の調整を、ある程度、事前に予測していたから「弱気」だと述べました。

昨日は国会で、新日銀総裁に決まった植田さんの答弁があり、「緩和が続く」という事で日経平均株価は上がっています。つまり「金利裁定」相場の…これまでの流れは変わらないのでしょう。しかし同時に「イールド・カーブ・コントロール」(YCC)の話もしていたようです。事前観測通りの答弁でした。

この時間軸は、通常なら…かなり「遅い」のです。しかし日本の場合は「特殊」ですからね。村社会論理ですから…他国とは違う部分があります。故に…日本人の性格からして集団行動ですから、後になって、かなりの「副作用」になる可能性もあります。

この副作用の意味は、どうにも止まらない「物価高」です。そうして、一気に…今までの「失われた時代」のマイナス部分を埋める可能性もあります。現時点では…全く予測は出来ませんが、その可能性はあります。つまりGDPデフレーターの更なる拡大です。資産投資株の暴騰も、あり得るのです。具体論では…野村証券などは代表格です。

CPIとPCEの違いが、分かり辛いので…カタルもメディアに倣って…チャットGPTを使って…このように聞いてみました。その質問と答えです。CPIは労働省統計局でPCEは商務省経済分析局の発表ですね。まぁ同じインフレ度合いを測るものでも色んな指標があります。


CPIとPCEの違い について…そのGPTの回答

自分が、確り…理解できてないとメディアの言論に惑わされます。まぁカタルの認識が正しいわけではありませんが、参考にしてください。

FRBが何故、PCEコアデフレーターを重視するか?…そのGPTの回答

もう心配はありませんが、あと3回の0.25%ずつの利上げは仕方ないかもしれません。しかし金利の高止まりはしますが…問題はインドの動向でしょう。中国も経済活動を活発化させますが…昔のような大きなウネリにはなりません。やはりインドの動向がもっとも注目されるのでしょう。

故に…物価と言うのは、なかなか落ちない可能性があります。アセアンも一気に活発化します。このアセアンは欧州と違い人口が多いのです。アフリカはまだ気にする必要はないと思っています。

こんなところで…本日の公開レポートはお終いです。これから会員レポートを書きますから会員の方は、明日にでもお読みください。また明日。



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