アーカイブ:2023年7月

リバランスなど含め…雑感

様々な経済指標が発表され…インフレの加速は抑えられていますが、明確な沈静化は見えません。依然、「強い米国経済」と言う印象を抱いています。カタルは当初から、FRBの出遅れた金利上昇がネックになり、経済に「混乱をもたらす」のではないか…と考えてきました。

米国2年債の利回り推移

故に、年初から、どちらかと言えば…弱気で、売買方法も「薄利多売買」を優先してきました。その中でも、日本では「名目経済」が進行しているので…強い相場だろうと思ってきました。昨年から「金利裁定の機能」が、働かない矛盾をした株価修正が起こると考えており、「日本製鉄」(5401)を一貫推奨しています。

「日本製鉄」(5401) の日足推移

最初に読者に教えてもらったのは「a」の時分でしょう。「何故、日本製鉄は下がるのか?」そんな質問メールだったように思います。カタルは彼の意見に同調して…自分自身でも一度は、参戦をしています。ゴメン、いつだったか…今、調べようとしましたが、2022年からの分しか…検索できずに、正確な株価など分かりませんでした。ただカタル向きではなく…ワンタンタッチの参加でした。でもワンタッチでも可能性があるなら、必ず、カタルは参加しています。

そうして…昨年の後半から「割安株」投資です。低PBRの低PERで高利回りの配当利回り株を中心に、年初はその代表格の「ナ・デックス」(7435)をお年玉銘柄に据えて取り組みました。

「ナ・デックス」(7435) の日足推移

この場面では「a」のラインから「b」にかけて取り上げましたが、もともと割安株は魅力がなく面白くないとして…株価が4桁に乗ったので…その後は手を抜きました。考えて観ると…タイミングはドンピシャです。

その後、東証の理事長の「PBR改革」発言をいち早く皆さんに紹介しています。東証でもその頃から…「JPXプライム150指数」の構築の背景があったのでしょう。年初からこのPBR関連株は、良く…賑わいました。次々にストップ高を交えて…割安株ブームが起こりましたね。

「三菱UFJ」(8306) の日足推移

3月の「三菱UFJ」(8306)の株価上昇など…が、外人投資家が日本株を買うための「予兆」現象でしょう。カタルは前からいつか…このような動きが起こると思っており、自分自身でも2021年末かな? その年末に予期せぬお金が入ったので、三菱UFJを1万株だけ現物で買っています。しかし…Jトラストでお祖母ちゃんの老人ホームの入居資金の一時金づくりに失敗して…仕方なく、老人ホームから部屋が空いたとの報告を受け、お金が必要になりました。

本当は、今年の春に…5月頃、おばあちゃんの老人ホームの入所を考えていたのです。しかし…もろもろの事情で早まり、昨年の12月にお金が必要になって、Jトラの失敗を受けて、三菱UFJを1万株売り、そのお金に100万円ほど足して…800万円の入所一時金を作りました。人生は、何が起こるか分かりませんね。予定など…未定なのです。

この東証のPBR改革発言とコロナ禍からのサプライチェーン問題から生まれた半導体戦争と言うか…国内回帰現象が、日米とも起きています。

あの米国が、公に…政府のお金のバラマキです。「米中対立」は本気です。その気になった米国はやはり強いのです。この「金利高」を、克服し始めています。基本は此処です。米国株のアップルの評価はPERが実績では24.6倍ですが…実際は32.4倍の評価です。年率で12%程度の成長をしないと…この評価は得られません。PER30倍の評価は年率成長率が12%程度なのです。

この金利高をこなして…経済が成長しているのです。

現在の10年債は4%程度です。つまりこの金利を超える利益が必要になりますから…かなりハードルが高いのです。既に5%成長も、おぼつかない…中国経済です。ようやく新興国の罠と言うか…若者の失業率(20%程度)は高く、減速し始めています。やはり固定資産形成が30%もあるようでは…。

もともと…不動産開発を中心に鉄道、道路などの建設を通じて、中国はGDP成長を成し遂げてきたのです。しかも…2021年の地方政府の財源の5割ほどが…土地の使用権の売却で賄われています。つまり…7%の金利で募集したお金は、みんな不良債権化するという事です。だってGDPの成長率が5%未満なら…どう考えても、借り入れをしたら「逆ザヤ」です。

だから時間の経過で…どんどん中国は悪化し…米国はこの間隙を縫って、「中国虐め」の為に国際金利を上げるのです。米国企業も共倒れするなら駄目ですが…。株価を観ると、なかなかどうして…この金利高を克服し始めています。ただSVB問題に観られるように…水面下では商業不動産を始め…問題を抱えています。

此処から…基本的な株価のシナリオを考えて行くと…どうなるか?

来年、台湾で選挙が行われます。最近は中国寄りの政権が、有利に展開しています。だから習近平は、国内の経済で追い込まれると…「窮鼠猫を嚙む」、可能性も視野に入れないとなりません。米国の賢い投資家は、既に中国からお金を引き上げています。中国の分離と言って、最近は、経営を分け始めています。切り離せば…大きな損害に繋がらないように対処し始めたのです。

この辺りの時間軸も読まねばなりません。ただ中国の減速が明らかになってきていますから…そろそろ金利も転換期を迎えるのでしょう。最近、イギリスの中央銀行は利上げが加速しており、いろんな問題を抱え始めています。一説には7%説が出るほどです。この7%は極端な解説ですが…6%台が視野に入っています。

だから…周回遅れになったけれど…次の電車が来る順番を待つのです。

ここに来て…エーザイに「強弱感が対立」し始め…新たな展開を迎えています。今度はレカネマブ=レケンビが認可され、その売り上げ数字がアナリスト間で大きな売り上げ予測に違いがあります。だいたい40億ドル~140億ドルラインの予想です。

日経新聞などは1兆円規模の数字を述べているようです。まぁ徐々に売り上げが漸増するのでしょう。最近では、新たな「タウ」の臨床試験も開始されています。だから未来の利益に対する評価ですから、仕手材料株としては面白い存在です。問題は強力な…仕掛け人が存在するかどうか…ですね。演出者が優れてないと、どんな素材も…無駄になります。

「大阪チタン」(5726) の 一目均衡表

もう一つが、「大阪チタン」(5726)です。こんなレポートを発見しました。この一目均衡表を掲載しておきます。昨年11月に雲の下になり…調整を続けてきましたが、最近は、「誰かが」買い始めています。野村証券の店内残の調整も終了間際なのでしょう。需給バランスに変化が生まれてきました。だからこんなレポートが生まれるのです。

この2銘柄は、此処から注目されます。エーザイは9月末にも日本での承認だそうで…欧州は年内から来年の3月とも言われ…中国などが続きます。198本の臨床の失敗の中で生まれた非常に「難しい分野」の薬です。だから学会でも意見が割れます。

もともと…痴呆症、認知症は、見分けが難しのです。しかし…診断薬が一般化すれば…血液検査で早期治療できるなら…薬価も下がり人類に貢献します。だからカタルは後ろ向きの利益より、「未来の利益」をターゲットにして、仕手化する相場を創った方が良いと思っています。

年内はエーザイと大阪チタンで勝負かな? こんな所です。

2年債とのスプレッド推移

本日は色々調べ物をしたので…アップが遅れました。国債金利のスプレッドの話し、雇用統計から海外投資家動向など…。最も早い回復で10日過ぎ、来週後半には信託銀行のリバランスの売り物が、どんどん…消えるでしょう。

米国平均時給の推移

GPIFなどもそうですが…あまりに、株価の「上昇ピッチ」が速かったために、資金の配分を見直す必要があります。なにも…分配金だけではないのです。しかし…そんな中でも比較的「強い相場」です。ルネサスエレクなど…異常とも思える株価の上昇の仕方です。ここでは日本製鉄のチャートを掲げていますから、乖離調整の意味を把握できるでしょう。同時に強いケースの三菱UFJの日足も載せてあります。

どんなに強い相場も、必ず、「乖離調整」は必要なのです。それでは…また明日。



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